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2010年07月05日(月) |
【参院選】景気回復の方策を講じる以前に消費税率引き上げが議論となるのは、やはりおかしい。 |
◆増税するつもりだったのにおくびにも出さなかった小泉より管さんの方がマシなことは確かだ。
いい年して、何時までも拗ねてるんじゃない、とお叱りを受けそうだが、私には、謂わば、
「2005年9月11日 郵政民営化選挙トラウマ」
の苦い記憶がある。郵政民営化法案が2005年8月8日、参議院で否決されたのを不服として、
小泉純一郎は、衆議院を解散し、
これは、郵政民営化の是非だけを問う選挙だ
と言い続けた。そもそも衆参両議院の決議が一致しないときは両院協議会を開いて話し合うのが、
憲法の規定で定められた手続きである。小泉はこの手続きを無視した。解散権の濫用だった。
そして、「郵政民営化の是非「だけ」を問う選挙だ」というのもウソで、自民党は選挙期間中、いまだに残っている、
自民党 政権公約2005をウェブサイトに公開していたのである。
そこには、「郵政民営化の是非だけ」どころか120もの項目が掲げられている。
少し読めば、小泉は選挙前から、将来増税するつもりでいたのに、口にしなかったことが分かる。
009. 歳出・歳入一体の財政構造改革を実現 を読むと、
税制の抜本的改革
19年度を目途に、社会保障給付全般に要する費用の見通し等を踏まえつつ、
あらゆる世代が広く公平に負担を分かち合う観点から、消費税を含む税体系の抜本的改革を実現する。
減税なら減税と書く。「税制の抜本的改革」という言葉は「増税」の婉曲表現である。
だから、私は2005年9月7日。投票日の4日前、
2005年09月07日(水) 【衆院選】自民党が勝利すると、こういうことが起きる。 (ココログ)
を書いた。自民党の「120の約束」に書かれているとおり、2007年には小渕政権から続いていた
サラリーマンの暫定税率(普通より低い所得税率)が廃止され、住民税が引き揚げられ、実質増税になった。
このとき、ネット上の他人様のブログを読んでいたら、私のブログの事を書き、
2005年の衆院選の時点でこの度(注:2007年)の増税を予言していた人がいたとは驚いた。
と書いている人がいた。一応、お褒めに預かっているのだが、残念ながら私の書いたことは「予言」でも何でもなく、
自民党が公に掲げていた事なのである。
これだけではない。
私は選挙前の1ヶ月、単なる感情論ではなく、政策の問題・矛盾点を一つずつ丁寧に説明したつもりだった。
小泉というのは、いまだに分かっていない人がいるが、本当に狡い奴なのである。
それに比べれば、選挙前に公然と、「消費税率を段階的に引き上げるつもりだ」と言ってはばからない
菅直人内閣総理大臣の方が遙かにマシである、ということも出来る。
しかし、「正直である」ということだけで、無条件で支持するわけにはいかない。
子供ではないのだ。
◆増税よりも、まず、景気が回復しなければ、どうしようもない。
菅直人氏は、増税しても、それによって得た国の収入を正しく使えば、財政健全化と景気回復は両立できる
というが、経済学者でなくても、やはりこれは、順序が逆である、というか両立できる、つまり同時に出来ることではない。
消費税率なり、所得税率を段階的にであっても引き揚げる、という政策が決まった時点で、既に冷え込んでいる個人消費は、
心理的に圧迫され、更に落ちこむ。
消費税は、家計が所得を消費に回さないと、つまり、財・サービスを買わなければ、
課税出来ないのだから、消費が落ちこんだ状態では、消費税率の引き上げによって国の税収を増やす事は出来無い。
◆増税を実行する前にすべきことがある。
菅直人内閣総理大臣は、このままだと日本もギリシャのように財政破綻してしまう。
財政の健全化が急務だ、という。財政の健全化は確かに最終的には、実現するべきなのだが、
だからといって、いきなり増税が出てくるのは、「手順」として間違っている。
国が行うべきことの一つめは、経済成長率を回復させる成長戦略である。
経済成長が実現すれば、増税しなくても増収になる。
2番目は、国の資産の売却である。
日本国の負債は1,000兆円もある、ということばかりが強調されるが、
同時に国の資産が700兆円もあるのだ。しかも、その多くは天下り先の何とか法人の金融資産なのであるから、
ただちに売却することが出来るのである。これはしかし、役人が自分達のものだと思っているから売りたくない。
それだけのことである。売ろうと思えば500兆円ぐらいはかなり容易に売れる。
個人に例えるならば、バブルの頃は高収入で、避暑地に別荘まで買ったが、景気が悪くなり、
所得が減り、家計が苦しくなったら、まず、別荘を売るだろう。
政府はそういうことをしていない。
しかも、与党民主党は「脱・官僚政治」をスローガンにしていたはずである。
官僚の天下り先に提供する資金として温存している700兆円もの金融資産を売却しないのか。
3番目は、公務員の給与カットである。勿論まずは高給取りの国会議員や中央官庁の役人の報酬を減らす。
納税者たる国民は、収入が減っているが、それぞれの所得に応じて税金を徴収されている。
それが公務員の給与の財源となっているのに、公務員の給与が減らされないのは納得出来ない。
1〜3をまず実行して、それでも足りないから増税したいがどうだろう?と国民に問うのが本来の姿である。
まだまだ論ずるべき点は残っているが、睡魔に襲われ始めたので、
今日の所は、ここで一旦擱筆することにした。
それでは。
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