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JIROの独断的日記
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2004年07月05日(月) 自民党参院選公約の滑稽「憲法9条を世界にPRすれば平和になるというような状況ではないのです。」軍隊を派遣すると、平和になるの?

◆記事:自民党のサイト憲法改正のポイントより抜粋

憲法9条の虚構性と「現実の平和」創造への努力

 憲法9条では、戦力の保持は禁止され、日本には軍隊はありません。しかし、日本は独立国である関係から、国を防衛するために自衛隊があります。

戦後の憲法論議の中心は、9条と自衛隊の関連でした。

 現在は、国民の多くが自衛隊の存在を高く評価しています。最近では、自衛隊も海外のPKO活動や人道支援活動で汗を流すようになりました。しかし、派遣要員が自己や同僚を守る目的なら武器は使えるが、同じ任務のために離れた場所で活動する外国軍隊や国際機関の要員のためには使えない、といった憲法解釈上の不備が指摘されています。これでは、軍隊としてはおかしな話です。

 また、9条により集団的自衛権が行使できないと解釈されていることについても、「日米同盟の『抑止力』を減退させる危険性をはらんでいるのみならず、アジアにおける集団的な安全保障協力を効果的に推進する上での障害となる」との批判も出ています。

 私たちの目指す9条の改正は、まず自衛隊を軍隊として位置付けることです。次に、集団的自衛権の行使も可能となるようにする必要があります。

 現在は、国際テロリズムや北朝鮮の拉致事件などがあり「憲法9条を世界にPRすれば平和になる」というような状況ではないのです。国及び国民の安全が確保できるような憲法9条の改正をする必要があるのです。


◆コメント:現実にあわせて理想を下げては駄目なのです。

憲法は、フランス人権宣言に端を発している。憲法の目的は何よりも、国民の自由・権利を規定し、これを国家が保証することを宣言することにより、国家が危険な行動に走ることに制約を設けることにあるのです。

 日本は天皇制があるので、第1章は天皇に関する規定になっていますが、その次に通常人権に関する規定が来るのに、わざわざ第9条「戦争の放棄」をだけを独立させて第2章にしているのです。その後に第3章「国民の権利」が続きます。

 これは、いかに、日本国憲法が戦争の放棄を重んじているかということを表しています。第3章で規定されたさまざまな国民の権利、また、憲法前文でふれている「平和的生存権」を保証するためには、なんとしても、戦争をしてはいかんという、強固な意志が表現されていると当然考えるべきです。

しかし、自民党の昨年からの行動は、憲法の精神を見事に踏みにじっている。イラク復興支援特別措置法を制定するときも、自衛隊派遣の基本方針を採択するときも「強行採決」でした。これは、説明できないから力ずくで通す、ということです。

論理的正当性があるならば、誰もが納得できるはずなのです。説明できないのは、論理的に必然性を照明できないからです。当たり前です。アメリカの機嫌を取ることだけが、目的だったのですから。強行採決は、最も非民主主義的な行為です。

 上の「公約」も全く論理的ではない。



「最近では、自衛隊も海外のPKO活動や人道支援活動で汗を流すようになりました。しかし、派遣要員が自己や同僚を守る目的なら武器は使えるが、同じ任務のために離れた場所で活動する外国軍隊や国際機関の要員のためには使えない、といった憲法解釈上の不備が指摘されています。これでは、軍隊としてはおかしな話です。」


 

あれ?12月9日に、自衛隊を派遣することに関して、小泉首相が記者会見を開いたときに,、首相は、武器を使用するどころか、武器弾薬を運ぶこそすらしない。自衛隊は戦争にゆくのではないと断言しました(実際には武器・弾薬の輸送は行われています)。ところがこのセンテンスを読むと、他国の軍隊のためにも武器を使う、武力を行使するつもりであることが、はっきりしている。自衛隊は人道支援だけで武力は行使しないといっていたのは、ウソだったことが、明らかになりました。


 

「また、9条により集団的自衛権が行使できないと解釈されていることについても、「日米同盟の『抑止力』を減退させる危険性をはらんでいるのみならず、アジアにおける集団的な安全保障協力を効果的に推進する上での障害となる」との批判も出ています。」



 

誰の批判ですか?訊いたことがありません。集団的に安全保障を効果的に推進することの障害になる?具体的に説明してもらいたい。意味がわかりません。



「 私たちの目指す9条の改正は、まず自衛隊を軍隊として位置付けることです。次に、集団的自衛権の行使も可能となるようにする必要があります。」



 

何故、わざわざ、軍隊と云わなければならないのでしょうか。

イラクに自衛隊を派遣するときに、私は、各国の新聞(英語で発行されている新聞は世界中にあり、インターネットで読むことができます)を読みましたが、各国とも「日本は憲法の規定により武力の行使はできない。この派遣は第2次世界大戦後、日本が海外に軍隊を派遣する最初の例だ」と、書いていました。世界は、日本は武力行使、当然、集団的自衛権の行使もできないものと見なしているのです。それをどうして、変えなければならないのか。論理的必然性が提示されていません。

 何度も書いたように、集団的自衛権の行使を可能にしたら、戦争好きのアメリカが同盟国なのだから、世界のどこに派遣させられるか解らない。そこで、相手を殺す。当然、世界に日本人を恨む人が増える。こんな、愚かしい政策を推進する自民党の面々は正気の沙汰とは思われないのです。



「憲法9条を世界にPRすれば平和になるというような状況ではないのです。」



 そんなことは、誰も考えていない。能動的に紛争を調停する行動を平和的に推進すればよい。調停役になればいいのです。軍隊を送ったから平和になる、ということはない。イラクに大量の兵力を動員したアメリカの惨状を、これほど、目の当たりにしてもまだそれが解らない自民党は、合理的に物事を考える能力のない人々の集まりと云わざるを得ません。


2003年07月05日(土) イラク復興特別措置法は間違っている。イラク戦争は「大量破壊兵器除去」が目的だったはずだからだ。

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