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JIROの独断的日記
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2010年01月05日(火) どういう因果か、私はしばしば評価の高い映画・ドラマを、ずっと後になって初めて知るのです。「刑事一代」

◆書こうか書くまいか迷ったのですが、昨年6月放送された「テレビ朝日開局50周年記念ドラマスペシャル『刑事一代』」。

2年近く前に同じようなことを書いたのです。

2007年02月25日(日) 「スウィングガールズ」をテレビでやってましたね。実は結構好きなんです。あれ。ココログ

上の記事をご覧頂くと分かりますが、「スウィング・ガールズ」という映画が公開された当時、

ちらりと脳裏の片隅で気になっていたのに、何故かその時は見ずに、映画のことを世間の皆さんが忘れはじめたころに、

突然、見て気に入ってしまい、何と、カネも無いのに、DVDボックスの最上級バージョンまで購入し、暫くハマってました。


私はこういうことが度々あります。多分、天の邪鬼なのでしょう。世間で「評判が良い」「人気の」と聞くと、
「ふん。大衆に迎合するもんかい」

と自分もOne of 大衆のクセに、似非(えせ)インテリを気取りたがる。

しかし、ついに、どうしても見たくなり、レンタルDVDか何かで、或いはテレビで放送されたのを見て、

何のことは無い。他の多くの人々よりも夢中になってしまうのです。スウィング・ガールズのときなど、

Yahoo!オークションで、台本まで入手しました(いい年して恥ずかしいのですが)。


今回は、「スウィング・ガールズ」の時よりは「時差」が短いのですが、

昨年6月、二夜に分けて放送された、テレビ朝日開局50周年記念ドラマスペシャル「刑事一代」が、

12月に再放送され、それをツレアイがDVDに録画したのを見て、どっぷり、ハマってしまいました。

一度ハマると、どこまで行くか分からない自分が恐ろしい・・・・、というのは冗談ですが、

ここに書こうかどうしようか迷いました。

ご覧になっている方は、内容を御存知でしょうが、2010年1月5日現在、DVD化されていないので、

本放送も再放送もご覧にならなかった方に、「是非ご覧になることをお薦めします」と書けないのです。

しかし、多分、いずれはDVD化されるであろう、と勝手に決めて、書かせて頂きます。


◆「吉展ちゃん誘拐殺人事件」の故・平塚八兵衛刑事のドラマです。

私(1960年生まれ)と同年代の方は辛うじて。目上の方ははっきりと記憶している、

戦後、最大の誘拐事件と言われた吉展ちゃん誘拐殺人事件の犯人小原保を自白に追い込んだほか、

32年間、警視庁刑事部捜査一課の刑事を務め、数々の大事件の犯人を捕まえた、

平塚八兵衛というすごい刑事さんがいた、ということは、私の年代まで、辛うじて知ってます。

詳しくは、番組公式サイトか、Wikipediaか、ドラマの原作となった本、

刑事一代―平塚八兵衛の昭和事件史 (新潮文庫)を読んで下さい。

ひとつだけ。今回初めて知ったのですが、平塚八兵衛氏は、退職時の階級は警視ですが、何と昇進試験を一度も受けていない。

文字通り、叩き上げで、巡査→巡査部長→警部補→警部→警視 と昇格したのです。捜査の業績だけで。

警視総監賞94回。今は、多分こういうこと、不可能になっているんじゃないでしょうか?分かりませんけれども、

制度的に。何でもアメリカ方式ですからね。最近は。試験を通らないと昇進できないのではないでしょうか。

だとしたら、変ですけどね。お勉強じゃないでしょ。刑事は。私は原作の本を読んでますし、ドラマでも

台詞として出てきますが、平塚八兵衛さんが幾度となく言っていた言葉の一つに、
デカってのはよ。100点か0点しかねえんだよ。

ホシ捕まえれば100点。捕まえられなかったら0点。80点とか90点とか、そんな半端な点数はねえんだよ。

というのがありますが、その表現を借りるならば、ただひたすら「100点」を積み重ねて、巡査から警視になったのですから、

警察の事情など知りませんけど、如何に優秀な刑事さんだったか、分かります。

ただ、それは「結果」であって、平塚さんは昇進なんか目にないのね。

ひたすら仕事に徹するプロだったのですよ。そして昭和のあの時代は、警察官に限らず、どの職業にも、

平塚八兵衛さんのような「職人」がいたのです。ちょっと親父を思い出しました。

YouTubeで、「刑事一代」で検索すると、このドラマのクライマックスと言っていいと思いますが、

吉展ちゃん事件で、容疑者の小原保を自白に追い込むシーンが7つ(だと思います)のファイルに分けて

アップされてます。一番最後のサワリのところだけ。前を見てないとどういう状況か分かりづらいと思いますが。

・・・落ちた!





原作の本を読むとですね。平塚さんは、
生まれつきの悪人なんていねえんだよ。

と言ってます。これを読んで、東大医学部卒の精神科医で、一時期、東京拘置所医務部技官として、数々の死刑囚を実際に

見てきた、加賀乙彦さんの小説、宣告を思い出しました。

この小説に関しては、以前、書きました。
2008年05月06日(火) 「死刑の瞬間を放送=53年前の録音−文化放送」←そんなもの聞くより本を読みなさい。ココログ

これに関して再び書くとあまりにもながくなるので、リンク先をお読み下さい。


◆ドラマで、退職した平塚八兵衛氏が コンサートで「モルダウ」を聴くのです。

これは、原作には無い、ドラマ上での脚色ですが、監督の裁量でこのシーンを敢えて撮ったそうですが、

退職した、平塚八兵衛さんが、退官記念に、と後輩からクラシック・コンサートのチケットを貰い、

初めてゆっくり奧さんと二人でコンサートに行き、スメタナの代表作、交響詩「モルダウ」を聴くシーンがあります。

公式サイトに、平塚八兵衛役を演じた、俳優の渡辺謙さんと監督の石橋冠さんとの対談が載ってますので、

読んで頂くとして、兎に角驚くほどの長撮りなのです。平塚八兵衛さんが「モルダウ」をじっと聴きながら、

今までの人生を反芻し、逮捕した犯人たち、勿論悪いことをしたんだけど、それぞれに気の毒なことがある人達のことを

思い出しているのだろうなあ、というシーンがあります。微動だにせずに、表情の微妙な変化だけで、その感情を表現している

渡辺さんの演技力は素晴らしいし、このシーンは非常に、見るものの心に訴えます。

そこで、せめて音楽だけでも、お聴き下さい。

以前お薦めしたCDですが、モルダウ/カラヤン名曲コンサートから。


スメタナ:交響詩「モルダウ」



Karajan Smetana "Moldau”



最初に書いたとおり、ドラマをご覧にならなかった方は、当然ピン、とこないだろうと思いますが、

いずれ(願わくば)このドラマがDVD化されたり、再々放送されたら、是非ご覧になることをお薦めします。

多分に自己満足的な内容で、失礼致しました。

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2009年01月05日(月) 「<国会>与野党対決ムードでスタート 給付金と雇用が争点」←本当に雇用対策考えてんの?
2008年01月05日(土) 「<お年玉>使い方教えてる? 子どもへ金融教育、わずか3割」←そんなもの必要ない。もう「村上ファンド」を忘れたのか。
2007年01月05日(金) 「短大生遺体切断事件」セロトニンと攻撃性(差替)/バッハ無伴奏チェロ組曲を異なる楽器で。
2006年01月05日(木) 「日経平均終値、1万6400円台回復…5年3か月ぶり」←ヤバいですねー。
2005年01月05日(水) 「『戦争より遙かに満足』救援活動に従事する米兵。」 「人間の本性は善である。」(孟子)
2004年01月05日(月) 「失業デモ、銃撃戦に サマワ、武器野放しも」←こういう場所へ行く必要はない。
2003年01月05日(日) 英語の上達には音読 中途半端な留学は無駄。

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