JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆8月19日、ルーマニアの作曲家、ジョルジェ・エネスコ(エネスク)(1881〜1955)の誕生日です。 今まで取りあげたことのない作曲家です。 ◆ジョルジュ・エネスコ - George Enescu (1881-1955):ルーマニア狂詩曲第一番 ルーマニアの民族音楽も、民族舞踊も私は知りませんが、明らかに、「民族的」音楽であることが分かります。 ◆【追加】エネスコ:(ヴィオラとピアノの為の)「演奏会用小品」追加 ブログで相互リンクを貼らせていただいている。プロのヴィオラ奏者、ふっこさまから、 ◆1957年8月19日、バーンスタイン作曲:「ウェストサイド・ストーリー」初演だそうです。 バーンスタインは晩年は、作曲はせずに、クラシックのオーケストラ指揮者として「巨匠」の域に達しました。 「いつでも来て欲しい」 と言っていたのです。如何にバーンスタインの芸術的才能が評価されていたか、が分かります。 そのバーンスタインは、若い頃は現代音楽の名作を沢山のこしています。 現代音楽というと、特に前衛的なのは、美しいメロディーとか、楽しいリズムなどがなくて、 「効果音の連続」みたいな「曲」が多いですが、バーンスタインは、素人目にも高度な作曲技術を駆使していながら、 誰でも口ずさめるような、素敵なメロディー、分かり易いリズムで構成されています。天才だと思います。 「ウェストサイド」は、ミュージカルですが、その音楽が素晴らしいので、 演奏会用のオーケストラ組曲に再構成した「シンフォニック・ダンス」という、管弦楽曲があります。 全部やったら長すぎるので、一番景気がいい、「マンボ」という部分を聴いていただきます。 後ほどお見せする画像は、大変愉快なので、音楽に注意が向かない恐れがあるんです。 ですから、まず、音楽だけ、聴いていただきます。 バーンスタイン:シンフォニック・ダンスより、「マンボ」(フロリダ管=林望傑(ヤッキャ・リン)) CDは無く、iTunes Storeでダウンロード購入出来ます。この曲だけなら150円です。iTunes StoreのURLを書いておきます。 http://itunes.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewAlbum?i=309015179&id=309015094&s=143462 ボリューム大きいですから、調整して下さい。 West Side Story: Symphonic Dances Mambo 作曲家というのは、ピアノでいちいち音を確かめているようではダメで、完全な絶対音感を持っていて、頭の中で、 こういう音が鳴らせるのです。その意味では、ベートーヴェンが聴力を失いながらも作曲出来たのは不思議ではないのです。 しかし、誰でも訓練すればそうなれるものではない、と私は思います。このぐらいのレベルになると、天賦の才が必要です。 この「マンボ」。オーケストラが「マンボ!」と叫んだり、楽しいのでそちらに気を取られますが、よく聴くと素人の私では 絶対に聴音して書き取り不可能な不協和音の連続です。バーンスタインは当然ながら、これを頭の中で創り上げて、譜面に書き記している。 生意気盛りの音大の作曲科の学生さんは「そんなの当たり前じゃん」とおっしゃるでしょうが、世の中の99.99・・・%の人はそんなことできません。 バーンスタインは天才だと思います。 指揮者も大変です。この全オーケストラが不協和音を鳴らしている中で、誰か1人半音間違えても指摘できるかどうか。 ものすごく耳のいい指揮者ならできるでしょうが、指揮者全員ができるとは思えません。 兎に角、高度な作曲技術を駆使して、それまで誰も書いたことのない音楽でありながら、 聴き手に取っては大変楽しい音楽になっている。そこがバーンスタインの「天才」だと思うのです。 次、YouTubeから拾ってきたのですが、ベネズエラの指揮者とユース・オーケストラです。 指揮者は、グスターボ・ドゥダメル(Gustavo Dudamel)という人で、 リンク先を読めば分かりますが、彼の名誉のために強調するならば、いつもこんなにはしゃいでいるわけではない。 ベートーヴェンやマーラーを振って、ヨーロッパでそれなりの評価を受けています。 また、オーケストラ。ご覧の通り若い人ばかりですが、ベネズエラ・シモン・ボリバル・ユース管弦楽団(Simon Bolivar Youth Orchestra of Venezuela)といって、 最初は青少年の「情操教育」の為に作られたようですが、 これからご覧頂くのはその中でも上手い子を集めた「選抜オーケストラ」らしいのです。 ちゃんと吹いているんです。上手いのですが、とにかく南米ですから、ラテンのDNAが騒ぐのでしょう。 こんな「ノリの良い」シンフォニー・オーケストラ(ちゃんと、ベートーベンとか録音しています)は、 初めてみました。 まず、イギリスの夏に開催されるプロムスでの演奏。 Dudamel/SBYO Proms 2007 Bernstein Part II (Mambo!) ふざけていますが、決してデタラメを弾いているわけではない。 金管など相当な高音域ですが、外したりしないんです。 同じ事なんですが、もっと短く「マンボ」の部分だけ。昨年来日したときの演奏。 指揮:グスターボ・ドゥダメル=シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ 2008年12月17日 東京芸術劇場 日本人の客のノリが悪くて(仕方ないよね。普段、クラシック聴いてる客だもんね) やや、不完全燃焼のステージの感がありますが、クラシックはただひたすら堅苦しい、と思っている方に 見ていただきたいと思いました。バーンスタインの曲はミュージカルで使われた、大まじめな曲なのですが、 兎に角楽しそうですね。たまには良いのではないでしょうか。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2008年08月20日(水) 行儀の悪い日本人が多いと思います。
JIRO
|HomePage
|