JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆記事:【裁判員裁判】会見で担当者が回答さえぎる 守秘義務違反の可能性判断(8月12日20時33分配信 産経新聞) さいたま地裁で開かれた全国2例目の裁判員裁判で、裁判員を務めた経験者の記者会見の際、 ◆コメント:今後、裁判員に対する記者会見は中止するべきだ。 つい先日、最初の裁判員裁判の後、裁判員の記者会見が行われたときに、私は、 裁判員法ではどのような過程で結論に達したかや、裁判員や裁判官の意見、また、評決での多数決などは「評議の秘密」とされ、 とあるが、記者会見で裁判員に質問した記者は「プロ」ではないか。 本来、裁判記事というのは、社会部でも専門知識を持った者が書くのである。 プロなのだから、当然、裁判員に訊いていいことと、悪いことの区別ぐらい、理解しているべきなのに、 この質問をした記者は理解していなかったことになる。マスコミのレベルが知れる。プロのレベルに達していない。 また、裁判員がうっかり「評議の秘密」を漏らしたら罪に問われるわけだが、元々法律の素人で急に裁判員に選ばれた者に、 法廷の基本的な慣習や裁判員法を全て理解して覚えろと言っても無理だ。 今回は、公の席で、記者がドジな質問をして、プロが見ていたから秘密の漏洩を制止できたが、 裁判員は、役目を果たしたら、元の生活に戻るのである。裁判員裁判はたったの三日で終了する。 わずか三日間で、裁判とはなにか、どこまでが「評議の秘密」なのか、よく理解出来ないまま、即ち、 自分がどこまで話してよいか、何を話してはいけないか分からず、裁判員経験者は、そのつもりが無くても 自宅や職場で守秘義務違反を犯す可能性がある。 裁判員経験者をずっと裁判終了後まで見張ったり自宅に盗聴器を仕掛けるわけにはいかないのだから、 仮に評議の秘密が、裁判に関わらなかった人々に漏れても、誰もチェックできない。 結論的に問題点を整理すると、少なくとも裁判員裁判後の記者会見は、先日書いたとおり、裁判員が誰か、 個人情報が特定されてしまう危険があるので、止めるべきだ。 そして、守秘義務に関して、本来「プロ」であるべきマスコミでさえ良く認識していないことが露呈した。 ましてや、法律や裁判に関して素人である裁判員が、意図せずして、法廷に於ける秘密を 裁判に関係しなかった第三者に漏らしてしまう可能性があり、それは誰もチェック出来ないという問題が、 (考えれば、当たり前なのだが)今日の出来事から、危惧される。 やはり、裁判員制度には無理が或る。廃止した方が良い制度だ。 断っておくが、先日の日記にも書いたとおり、私は、最初に裁判員制度導入の話が論じられるようになった 5年前から、この制度に反対している。 2004年03月02日(火) 「国民が刑事裁判に参加へ、裁判員法案を閣議決定」←止めた方がいいと思います。 結果論で書いているのではない。 ◆【追加】舌の根の乾かぬうちにですが、やはり、123便のボイスレコーダーと音声のFlashを掲載します。 先日、面白半分で聞く人が多いようだから削除する、と書きましたが、あの事故の年に生まれたという読者から、
2008年08月12日(火) また、8月12日がやってきました。
JIRO
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