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JIROの独断的日記
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2009年06月12日(金) <鳩山総務相更迭>自らの正当性強調…「正しいこと通らぬ」←これは大笑いですね。

◆記事:<鳩山総務相更迭>自らの正当性強調…「正しいこと通らぬ」(6月12日20時58分配信 毎日新聞)

「今の政治は正しいことを言っても認められない」。日本郵政の社長人事を巡る混乱は12日、

自説を曲げない鳩山邦夫総務相の更迭で収束した。国民の圧倒的支持を得たはずだった小泉改革の象徴「郵政民営化」。

それが、次期衆院選を控えた時期に、麻生太郎首相の指導力に疑問符がつく結果につながった。

小泉チルドレンからは、更迭を歓迎する声がある一方、総選挙を前に危機感をにじませる意見も出た。

午後2時過ぎ、首相に辞表を提出した鳩山氏は、首相官邸で報道陣に囲まれた。

鳩山氏に対しては政府・与党内から「スタンドプレー」との批判もあったが

「世の中、正しいことが通らないことがあるんだな」と自らの正当性を強調した。

また明治初期の征韓論をめぐる対立を例に

「西郷隆盛翁は『(征韓論に反対だった)岩倉(具視)公、あやまてり』と言って政府を離れた」

と、明治維新の立役者の一人に自らをなぞらえた。

首相からは「一番厳しい時代に自民党総裁選で選対本部長をやっていただいた。そういう関係だけに悲しくて残念」

と伝えられたことを明かす一方で「今回の総理の判断は間違っている。

(自分の主張の正しさは)50年、100年先ではなく1年以内に証明される」と断言した。


◆コメント:茶番というか、噴飯ものというか・・・・。

鳩山邦夫氏の発言のようなのを、「噴飯もの」という。メシを食っているときに聞いたら、

思わず、食べているものを吹き出してしまうほど、滑稽だという意味の日本語である。

彼の発言を読み、ツッコミどころ満載で、笑いが止まらなくなった。

日本郵政の話は後で書くが、最高傑作は、

「世の中、正しいことが通らないことがあるんだな」

であろう。

文字通り解釈すると、鳩山氏は、「世の中では、常に正しいことが通る」と考えていたことになる。

こういうのを「カマトト」というのである(本当は女性に対して「カマトトぶるんじゃねえよ!」という風に使うのだが)。

「カマトト」の意味が分からない方は国語辞典を引いて下さい。少なくとも、広辞苑、大辞林、大辞泉には詳しい説明がある。

鳩山邦夫氏のプロフィールを見ると、初当選は1976年である。

33年間もの長きに亘り、権謀術数の渦巻く、うす汚い政界で生き延びてきた人物が、本気で、「世の中では、常に正しいことが通る」

と思っているなら、バカに相違ない。


嫌味はこの辺にして、彼のいうことは正しい。世の中、正しいことが通らないことがある。

むしろ、正しいことが通らないことの方が多いのではないか、というぐらいだ。ただ、それを政治家が口にするとは。

臍が茶を沸かす。


2005年の郵政民営化選挙の際、衆議院で民営化法案が可決され、8月8日参議院で否決された。

両院の決議が異なるときには、両院協議会を開き、それでも意見がまとまらなければ、衆議院で

3分の2以上で再可決すれば、その法案は成立する。これが法律で定められた正しい、日本における法案決議の手続きである。

ところが、時の内閣総理大臣、小泉純一郎は、参議院で否決されたら、いきなり、衆議院を解散した。

国法で定められた手続きを無視した解散権の濫用であった。あれは、「正しいこと」だったのか。

また、解散総選挙となったら、衆議院で民営化に反対した自民党議員は小泉によって公認をはずされ、

刺客を立てられて、多くが落選した。

郵政民営化造反議員はその後、反省文を書き、以後、党の決定には逆らわないという「誓約書」を書いて、

自民党に復党した。有権者をバカにするにもほどがあるし、造反議員の基本的人権、「思想・信条の自由」を侵している。

あれが「正しいことがとおる世の中」なのか。バカも休み休み言え。


◆自分は正しい、という人が何故、正しさを証明出来ないのか。

鳩山総務相は、日本郵政の西川社長の続投に反対し続けた。色々な理由があるが、

言うまでもなく、彼が最も重大視したのは、日本郵政がかんぽの宿をオリックスに一括売却したことである。

「正義に反する」

という。そして、
「(自分の主張の正しさは)50年、100年先ではなく1年以内に証明される」

と、豪語する。それほど、この取引がはっきりと「正義に反する」のならば、一体何が問題なのか、

国民に説明出来るはずだし、すべきだったが、鳩山総務相は遂に最後まで、しなかった。

何故しないか?出来ないからである。鳩山氏が指示した総務省の調査でも、明確に不正と判断されるような証拠は出てこなかった。

更に、日本郵政が設置した専門家による第三者委員会は、報告や記録にいくつかの問題があったと指摘したものの、

売却の決定自体が「不適切なものとは考えない」と総括した。


鳩山総務相は「正義に反する」「信念は曲げられない」を繰り返すばかりだ。辞任が決まってからも、
「(自分の主張の正しさは)50年、100年先ではなく1年以内に証明される」と断言した。

何を自己陶酔しているのだ。こんな話、100後には忘れ去られている。

そして、「1年以内に証明される」というなら、1年と言わずに、今すぐ、鳩山氏自身が「正義に反する」証拠を呈示し、

国民に説明すればよいではないか。結局、不正が立証できないから、言を左右にして誤魔化しているだけではないか。

また、鳩山氏は、続出する日本郵政の不祥事(障害者団体向け割引制度の悪用による郵便法違反事件など)の責任をも、

西川氏に転嫁しようとしているが、西川氏が日本郵政の社長に就任したのは約3年半前であり、

一連の構造的不祥事は、その前からずっと続いていたことはほぼ明らかで、それが西川氏の責任だというのは、

論理的に納得できない。


要するに、鳩山邦夫総務相は、自分が正しいことを言っているのに、「世の中で通らず」に

罷免された、と、今でも言っているようだが、そうではない。

間違ったことを言い続けるから、罷免されたのだ、ということに気づいていない。

駄々をこねる子供と、ほぼ同じだ。

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