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2009年06月06日(土) |
【音楽】ハチャトゥリアン(1903-1978)の誕生日。「剣の舞」以外も、もう少し聴いてあげましょうよ。 |
◆「剣の舞」だけではあまりに気の毒。
ハチャトゥリアンはアルメニア人の作曲家です(生きた時代は旧ソ連でしたが)。
代表作の一つに「ガイーヌ」があるのですが、これは4幕から構成されるバレエ音楽です。
それをオーケストラ・コンサート用組曲にしたのです。
組曲「ガイーヌ」は1番から3番まであります。ややこしいので、もう一度書きますが、
元来は1つのバレエ音楽です。その中から抜萃して3つの組曲にしたのです。
ところが困ったことに、資料やCDによって、どの曲が何番目の組曲に含まれているのか、
全然整理されていないのです。
例えば、「剣の舞」はガイーヌ第2組曲の終曲だ、という記述が最も多いのですが、
何と第1組曲の第一曲と書いてあるCDも存在するし、Wikipediaには第3組曲の第5曲だ、と書かれています。
整理していると朝までかかりそうなので、適当にやらせて貰います。
◆一応基準としたCD
今回は、ハチャトゥリアン:ガイーヌ組曲第1番 - 第3番を暫定的に基準にして、
分類しています。
まず、第一組曲のIntroduciton。序曲ということでしょうか。
それをどうそ。ハチャトゥリアン:ガイーヌ組曲第1番から「序曲」
ハチャトゥリアン:ガイーヌ組曲第1番から「序曲」
同じ第1組曲の第8曲(終曲)「レズギンカ」。西本智実さんのCD、ラヴェル:ボレロに収録されています。
ガイーヌ組曲第1番から「レズギンカ」
強烈ですね。
◆ガイーヌ第2組曲から。ハチャトゥリアン自作自演の「剣の舞」
第2組曲の終曲が「剣の舞」です。本当はこれは組曲に含まれていなかったのですが、初演の少し前に、
急に加えることになって、ハチャトゥリアンは大急ぎで書き足したらしいのですが、皮肉なことに、これが、
彼の作品の中で最も有名になりました。ハチャトゥリアンは
この曲ばかりこれほど有名になるのなら、書かなければ良かった、と愚痴っていた、といいます。
その前にハチャトゥリアン:ガイーヌ組曲第1番 - 第3番では、
第4曲に"Choosing the Bride"があります。これを聴くと、「あれ?」と思います。剣の舞で使われた旋律が既にココにあるのです。
ガイーヌ第2組曲から"Choosing the Bride"
Choosing the Bride
次がお待ちかね、剣の舞です。
ここは1993年に小澤征爾さんがベルリン・フィルのヴァルトビューネで演奏したときの映像をご覧頂きます。
普通はこれぐらいのテンポです。
ところが、ハチャトゥリアンの自作自演の古い音源がありますが、
すごいテンポなのです。
ハチャトゥリアン自作自演による「剣の舞」
すごいテンポですね。作曲者は本当はこれぐらいのテンポで演奏して欲しいのでしょうか。
◆第3組曲から「ゴパック」
大分色々載せてしまったので、第3組曲からは、「ゴパック」だけ載せます。
西本さんのCDに収録されています。
ガイーヌ第3組曲から「ゴパック」
「ゴパック」
締めくくりが今ひとつ、「あれ?これで終わり?」という印象を受けますが、バレエ組曲から抜萃した管弦楽組曲なので、
こうなるのでしょう。本来この後に続くはずです。
◆仮面舞踏会から「ワルツ」と「マズルカ」
組曲「仮面舞踏会」の第1曲「ワルツ」はフィギュアスケートで有名になりましたが、
「仮面舞踏会」はあの1曲ではなく、全部で5曲から構成されています。
とはいえ、「ワルツ」のあの切ない音楽は何ともいえません。西本さんの録音です。
「仮面舞踏会」より「ワルツ」
「仮面舞踏会」より「ワルツ」
良いですねえ。切なさがたまりません。ハチャトゥリアンの葬儀ではこの曲が演奏されたそうです。
もう1曲。組曲「仮面舞踏会」より「マズルカ」。
「仮面舞踏会」より「マズルカ」
仮面舞踏会」より「マズルカ」
如何にも「舞踏会」です。
これは、あちらこちらCDが分かれて申し訳ありませんが、ハチャトゥリアン:ガイーヌ組曲第1番 - 第3番
に収録されています。
◆ヴァイオリン協奏曲から第三楽章。
すこし、あれもこれも盛り込み過ぎですが、こういう機会がないと、なかなかハチャトゥリアン特集というのは、
やらないので、最後に少し堅いというか、バレエ音楽をベースにした今までの音楽とは違う、「絶対音楽」です。
つまり今までのはバレエ音楽ですから、背景に何か物語がある訳ですが、そういうのは一切なくて、純粋に音楽だけを
聴いて貰いたい、というのが絶対音楽です。本来交響曲など、全て「絶対音楽」です。
ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 第三楽章。
このCDは、ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲/チェロ協奏曲です。
ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 第三楽章。
ハチャトゥリアン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 第三楽章
ヴァイオリン・ソロのところは、ちゃんとソロが聞こえるように考えて書かれていますが、ソロが休みの時はオケが景気よく鳴ります。
こういうところはハチャトゥリアンの特徴だと思います。
無理に全部お聴きいただく必要は勿論ありません。気が向いたのから、お好き(そう)なのをお聴き頂くと嬉しいです。
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2007年06月06日(水) 「温暖化ガス『50年までに半減以上』=起点は示さず−日・EUが共同声明」←これを決めた人、2050年には死んでるよね?
2006年06月06日(火) 「<村上ファンド>40万円の政治献金受けた…与謝野担当相」←当然、返すんでしょ?
2005年06月06日(月) 政治家は「クールビズ=地球温暖化対策」などと言って遊んで、他の問題を誤魔化すな。
2003年06月06日(金) <集団自殺>車の中で男性4人死亡 車内に練炭コンロ 静岡・・・・いい加減にしろよ・・・