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JIROの独断的日記
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2009年03月18日(水) 「最大級の賛辞」とは、正にこのこと。安永徹さんにベルリン・フィルとサイモン・ラトルから贈られたメッセージ。

◆「音楽の友」4月号に、安永さんの記事が載っています。

クラシック音楽全般に関する雑誌で「音楽の友」(音楽之友社)という月刊誌があります。

私は、以前は毎月のように買っていたのですが、ここ何年もご無沙汰でした。


今日、全く偶然にふらりと書店に入り、雑誌コーナーを眺めていて、表紙に指揮者の西本智実さんの写真が載っている

「音楽の友」4月号(最新号)が目に留まりました。

正直に書くと、西本さんがあまりにキレイなので、ミーハーで衝動買いしたのです。

帰宅して、ふと考え、今月号には2月13日に最後のステージを務めたベルリン・フィルのコンサート・マスター、

安永さんの記事があるのでは?と思い、目次を見ました。

ありました。83ページです。派手ではありませんが、新聞では、「独政府から勲章を授与された」ことしか分からないけれども、

ここでは、そのセレモニーの様子がかなり詳しく書いてあります。


◆セレモニーで、ベルリン・フィルの仲間、サイモン・ラトル(指揮者)それぞれから、メッセージが贈られました。

ドイツ政府から勲章を授与された安永徹さんですが、そのときのセレモニーには、

ベルリン・フィルの仲間(木管アンサンブル)が駆けつけて演奏したそうです。

更に、安永さんには、ベルリン・フィルと、音楽監督、サイモン・ラトルからメッセージが贈られました。


まず、ベルリン・フィルの楽団理事を務める、オーボエ奏者、ヴィットマンの挨拶。

ベルリン・フィルのコンサート・マスターとして、あなたは長年にわたってこのオーケストラに多大な貢献をしました。

リハーサルでの真剣さと几帳面さ。高い音楽性を持ちながらも周囲と作品へはあくまで謙虚なあなたを、

私たち団員とあらゆる指揮者たちは尊敬していました。

そして、音楽監督(指揮者)サイモン・ラトルのメッセージ。
感情を爆発させる傾向のあるオーケストラの中で、あなたの影響の及ぼし方と存在感は計り知れないほどの贈り物でした。

常に落ちついており、準備は完璧。そして深い人間性を備えていました。私の体験から見ても、

これほど評価され、愛されながら去るコンサート・マスターは稀です。音楽家としてだけでなく素晴らしい人間として、

あなたに対する私たちの愛がいかに深いものであるかを忘れないで下さい。

“徹さん、どうもありがとうございます!”

(注:色文字部分は、ラトルが日本語で言ったとのこと)。

日本語の「最大級の賛辞」という言葉は、こういう時のためにあるのですね。

私はこの記事を読んで、今日会社であった嫌なことが、どうでも良くなりました。

安永さんがこれだけの賛辞を受け、ベルリン・フィルや、ラトルに惜しまれているということが、

我が事のように嬉しかったのです。


◆尊敬する人がいる、という幸福。

私は、いつも天下国家を論じて、偉そうなことを書いていますが、本当は自分でも恥ずかしいほどの俗物です。

他人の幸福が妬ましく、他人の不幸は蜜の味。そういう品性下劣な人間です。

しかし、この度の出来事、つまり、安永さんがベルリン・フィルを退団し、それに際して、

世界最高の音楽家の集団から最高の賛辞を受けたということ。

いや、正確に言えば、25年前に安永さんがベルリン・フィルのコンサートマスターに就任したときのこと

を考えると、全然妬ましくない。これだけは信じて頂くしかないですが、自分のことのように嬉しく、

誇らしく思います。

本当に尊敬している人に対しては、嫉妬など感じない。その人が名誉ある地位に就けば嬉しいし、

惜しまれながら去ってゆくことが分かれば、寂しいけど、やはり嬉しい。

そういう方が自分と同時代に、同じ地球上の何処かに今、この瞬間もおられる、と言うことを、

大変光栄で、幸福に思います。


◆安永さんのコンマスの晴れ姿、シリーズ。

YouTubeで、ベルリン・フィルの映像を日本語で「ベルリン・フィル」で検索しても大してヒットしないので、

"Die Berliner Philharmoniker"で検索します。しかし、動画のデータにはコンマスが誰かまでは書いてないから、

片っ端から見て、誰がコンマスか確かめるしかない。結構大変です。

最近見つけたもの。全曲だと長くなってしまうので、それぞれ一部(一つの楽章)です。


チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 第3楽章

カラヤン指揮、ピアノ:エフゲニー・キーシンです。

これ、詳細データが不明ですが、テレビで見たことがあります。カラヤンですから、勿論大分前ですが、

とにかく、ベルリン・フィル恒例のジルベスター・コンサート(大晦日のコンサート)です。


もう一曲。やはりコンチェルトなのですが、今日見つけました(ボリューム、大きめです)。

ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品61より第3楽章

小澤征爾指揮、ベルリンフィル(コンマス=安永さん)、ソロ、アンネ・ゾフィー・ムターです。

これ、ホールは、ウィーンのムジークフェライン・ザール(ウィーンフィルの本拠地。「ニューイヤー・コンサート」を演る所)。ですね。

今日は遅いですから、また明日にでもゆっくりお聴き下さい。

要するに今日の主な目的は、ベルリン・フィルの仲間や、ラトルがどれほど安永さんを高く評価していたか、

を多くの方に知って頂くことでした。それでは、また。

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2007年03月18日(日) 「松岡農相光熱水費問題」、あまりにもバカバカしくて書かなかったが、そうも云っていられないですな。
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