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2009年03月19日(木) |
【音楽】西本智実さんのCDで、お薦めがあります。 |
◆忘れていたのですが、西本智実さんのボロディン、ハチャトゥリアンなどのお薦めがあります。
昨日の日記・ブログで、久しぶりに「音楽の友」というクラシック音楽雑誌を買って、
そのきっかけは表紙の写真が指揮者の西本智実さんだったからだ、と書きました。
西本さんは見た目もかっこいいけど、それは、音楽の本質とは何の関係もない。
一度、生で聞いてみたいのですが、西本さんが振る(指揮をする)コンサートは、
あっと言う間に売り切れになります。多くのミーハーファンが殺到するのでしょう。
こういうとき、真面目に西本さんの音楽を聴いてみたい(こちらもミーハー心が皆無とは言いませんが)者は、
非常に困ります。
それはさておき。
ミーハーのファンがどれぐらい聞く耳を持っているか知りませんが、
この指揮者、容姿端麗は勿論良いのですが、音楽的にも評価出来る、
と私は思います。今までいくつかのCD、DVDを聴いて、見て、その結論に達しました。
◆色々な作曲家の作品が入っているCDがあります。
西本さんは、既に随分沢山のCDやDVDを出しています。
私は、まださほど沢山、彼女の演奏を聴いていないのですが、
それでも、単なる「きれいなお姉さん」でないことは、明らかです。
指揮者としての才能--それは何処まで伸びるか分かりませんが--天賦の才があります。
ゴタクはこの辺で止めます。早速CDのご紹介。ラヴェル:ボレロ。
アルバムのタイトルは「ボレロ」で、それも良いのですが、ロシア作品が良いです。
厳密にいうと、ロシア人ではなく、アルメニア人のハチャトゥリアン。
バレエ音楽「ガイーヌ」を管弦楽組曲にしたもの。第一組曲から第3組曲がある。
あまりにも有名で、ハチャトゥリアンと言えば「剣の舞」というぐらいの「剣の舞」は
「ガイーヌ」第三組曲のうちの一曲でしかありません。他のも聴いていただきます。
ゴパーク(第3組曲 第6曲)という楽しい曲があります。どうぞ。
KhachaturianGayanehGopak
こういうの、聴く方は楽しめばいいのですが、指揮者は結構難しいと思います。
途中からテンポを上げています(アッチェレランド、といいます)その加速度をどの程度にして、どこまで上げるか。
クライマックスの音量から逆算して、盛り上がるとき、どの程度の音量からクレッシェンドするか。
鳴らし過ぎると下品になったり、テンポを上げすぎると合わなくなったりしますが、上手く構成しています。
以下の曲に関しても同じことなので、いちいち書きませんが、そういうところが、巧みだと思います。
さて、次はお馴染み「剣の舞(第3組曲 第5曲)」です。
この曲は初演直前に、追加で一晩で書いた曲だそうですが、先ほども書いたとおり、
後に、あまりにも「ハチャトゥリアンといえば『剣の舞』」になったので、ハチャトゥリアンは、
この曲だけ、こんなに有名になるんだったら、書かなきゃよかった。
と愚痴っていたそうです。
それはともかく、「剣の舞(第3組曲 第5曲)」
KhachaturianGayanehSabreDance
この曲は下手をすると、興奮し過ぎて、冒頭のティンパニから汚い音が出ることがあります。かと言って、
遠慮して、チマチマ叩いたら、聴き手は全然面白くありません。そのバランスが実に適切だと思います。
テンポを異常に速くしないのもいいです。
次は レズギンカ(第1組曲 第8曲)。旧ソ連の一帯にはは驚くほど多様な民族がありまして、
レズギン人ってのがいるんです。「レズギンカ」とは「レズギン人の踊り」の意味です。
スネア・ドラム(小太鼓)が、派手なリム・ショット(太鼓の縁の金属部分をスティックで打つ奏法)
を聴かせてくれます。
レズギンカ(第1組曲 第8曲)
KhachaturianGayanehLezginka
スネア・ドラムの音にかき消されがちですが、弦も木管も、金管も難しそうですね。
このロシア・ボリショイ交響楽団「ミレニアム」というオーケストラが上手いのですが、その上手さを
指揮者の西本さんがじょうずに引き出している。無理にオーケストラを動かそうとしていないので、
オーケストラがのびのびと音を出している。よく「鳴っている」と思います。
さて、同じ、ハチャトゥリアンですが、フィギュアスケートですっかり有名になった組曲「仮面舞踏会」から「ワルツ」。
浅田真央ちゃんが使ったこの曲だけじゃないのですよ。「仮面舞踏会」は、組曲「仮面舞踏会」の1曲。
組曲「仮面舞踏会」から「ワルツ」
KhachaturianMasqueradeWalz
切ない音楽ですね。1978年、ハチャトゥリアンが亡くなったときに、モスクワ音楽院大ホールで行われた告別式で、
棺を前にこの曲が演奏され、参列した人々の胸を締め付けたそうです。
さて、最後。最後だけは、モーリス・ラベル。このアルバムはタイトルが「ボレロ」ですが、
ボレロは、過去何度ものせましたし、最後は静かに、ということで、
亡き王女のためのパヴァーヌです。ホルンが微妙にヴィヴラートをかけています。
ホルンでヴィヴラートを頻繁にかけるのはフランスとロシアのオーケストラぐらいではないか、
と思います(他の国でもやってもよいと思うのですが、ドイツ系ではあまりやらないのです)。
亡き王女のためのパヴァーヌ
RavelPavane
如何でしたか。いいですね。西本さんには、これからますます活躍していただきたいと思います。
西本さんは、ロシアものから入りましたが、やはりクラシックを演るからには、ドイツ・オーストリア系ののオーソドックスな
作曲家、つまり、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス等々を聴かせていただきたいと思います。
◆おまけ:YouTubeで見つけた、西本智実さんの「ボレロ」
これは、二つのファイルに分かれてしまっているのですが、何しろYouTubeで無料ですから、ご辛抱下さい。
Bolero - Tomomi Nishimoto [ 1 / 2 ]
後半。再生開始後、1分40秒でトロンボーンの難しいソロが出てきます。
Bolero - Tomomi Nishimoto [ 2 / 2 ]
上手いですねー。何か、妙に上手い。
もっと良い画質、音質を、という方は、ボレロ 火の鳥 & 展覧会の絵を買うしかないですね。
それでは、皆様、良い連休をお過ごし下さい。
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2008年03月19日(水) ニューヨーク・フィルハーモニック平壌公演はYouTubeにアップされていたのですね。
2006年03月19日(日) 「完全勝利まで撤退せず」イラク開戦3年で米大統領←世界一のバカ
2005年03月19日(土) 「3月20日」10年前は地下鉄サリン事件、2年前はイラク戦争、今日は、九州で大地震だ。
2004年03月19日(金) 「イラク戦争、米英に『だまされた』 ポーランドが初めて批判」←同意。大量破壊兵器はどこにあるんだよ?
2003年03月19日(水) アメリカの行動は明らかに国際法違反である。その法的根拠。