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JIROの独断的日記
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2005年03月18日(金) 地球温暖化はいかなるテロよりも恐ろしい(米国防総省)

◆記事1:後退するヒマラヤの氷河…数十年後には数億人が水不足

 

 世界自然保護基金(WWF)は14日、地球温暖化の影響で、ヒマラヤの山岳地帯の氷河が年間10〜15メートルの割合で後退しており、数十年後には氷河を水源とする川の流量が低下して、数億人が飲み水不足に陥ると警告した。

 ヒマラヤの氷河は、ガンジス川やインダス川、メコン川、長江、黄河などアジアの大河の水源になっている。これらの河川の流量低下は、飲み水不足のほか、工業や穀物の生産へも悪影響を与える。WWFが発表した報告書によると、ネパールでは平均気温が毎年0・06度上昇しており、すでに3河川で流量が減少傾向にある。

 WWF気候変動プログラムのジェニファー・モーガン代表は「温暖化対策が進まなければ、世界は、経済でも環境でも大きな破綻(はたん)に直面する」として、ロンドンで15日から開かれるエネルギー・環境閣僚級ラウンドテーブルに出席する各大臣に書簡を送り、対策を求めた。(読売新聞) - 3月15日3時4分更新


◆記事2:キリマンジャロの氷、ほぼ消滅=温暖化で予想以上の速さ−英環境団体

 

 【ロンドン14日時事】英環境団体クライメート・グループは14日、タンザニアにあるアフリカ大陸最高峰キリマンジャロ(5895メートル)山頂の氷冠が、ほとんどすべて消滅したことを示す航空写真を公表した。地球温暖化の影響とされる。

 同団体は、環境問題が主要議題となる7月の英国での主要国首脳会議(サミット)に前後して、世界60カ国で温暖化問題に関する写真展を企画。航空写真は展示物の1つで、キリマンジャロの山頂付近の氷冠がほとんど解けて、噴火口がくっきりと姿を現している様子が写し出されている。

 米専門家らは3年前、氷冠が2020年までに完全に消滅する恐れがあると警告していたが、溶解が予想以上の速さで進んでいることが示された。 (時事通信) - 3月14日23時1分更新


◆記事3:地球温暖化、温暖化ガス排出止めても進行=米研究

 

 [ワシントン 17日 ロイター] 気象に関する2つの米研究チームは17日、仮に人類があす二酸化炭素などの地球温暖化ガスの排出を停止したとしても、温暖化はさらに進行するとする研究結果を発表した。

 研究は、科学誌サイエンスに掲載されたもので、今後も海面はこれまで以上に上昇し、潮位の極度な上昇や高潮による被害が拡大すると予測。さらに、干ばつ、熱波、嵐が激しくなるとしている。

報告は、この結果は温暖化の緩和に向けた速やかな行動が一層必要であることを浮き彫りにしていると指摘。研究の責任者は、「時間をかければかけるほど、気候変動は激しくなるだろう」と警告している。  - 3月18日11時35分更新


◆記事4:<地球温暖化>今世紀末に海水面は約11センチ上昇 米研究

 

 二酸化炭素など大気中の温暖化ガスの濃度を2000年の水準で安定させたとしても、今世紀末に気温は平均0.5度上がり、水温の上昇による膨張だけで海水面は約11センチ上昇するとの予測を、全米大気研究センターの研究者らが17日発表した。研究者らは「排出制限が遅れるほど、将来に影響が残る」と警告している。(毎日新聞) - 3月18日12時11分更新


◆記事5:ペンタゴンがブッシュに警告:「温暖化はテロより危険!」(2004年2月22日)英:Guardien紙

・マル秘レポート、地球温暖化が暴動と核戦争を招くと警告

・イギリスは20年以内に“シベリア化”する

・脅威は世界にとってテロリズムの比ではない

2004年2月22日(日)付 英オブザーバー紙  マーク・タウンゼンドとポール・ハリス(ニューヨーク発)

 このたびオブザーバー紙が入手した米国防総省の内部文書によれば、2020年にはヨーロッパの主要都市は海面下に没し、イギリスは“シベリア化”し、世界は核戦争、大規模干ばつ、飢餓、暴動に呑み込まれるという。

各国は核の脅威を振りかざして、欠乏する食料・水・エネルギーを確保しようとし、世界は無政府状態と騒乱に陥る。文書の内容を知らされた専門家たちによれば、世界の安全保障に対する脅威として、温暖化はテロリズムの比ではないという。

 専門家たちはまた、温暖化の存在すら否定してきたブッシュ政権は、このレポートが公表されれば赤恥をかくことになり、政権にとってきわめて不快な読み物だろうと述べた。

ブッシュ政権に痛烈な打撃を与える可能性のあるこのレポートは、ここ30年、米軍に大きな影響を与えてきたペンタゴンの伝説的有力者、防衛顧問アンドリュー・マーシャル(82才)の委託によってまとめられた。彼はラムズフェルド国防長官のもとで米軍改革を主導し、弾道ミサイル防衛を推進するとともに、純評価局(Office of Net Assessment)という防衛リスク評価の秘密シンクタンクも率いている。

 執筆者は、ピーター・シュワルツ(CIA顧問、前ロイヤル・ダッチ・シェルの政策トップ)とダグ・ランドール(カリフォルニアに本部をおくグローバル・ビジネス・ネットワーク)で、「温暖化は学説上の議論ではなくアメリカの国防課題となるべきだ」と論ずる。

ランドールとシュワルツによれば、地球上の人口は、すでに地球の可能扶養人口を上回りつつあり、2020年には水とエネルギーの不足が決定的に解決困難なレベルに達して、地球は戦争に巻き込まれる。

かれらは、8200年前、気候変動が凶作、飢餓、疫病、人口の大規模移動をもたらしたが、早晩、同じことが起こるだろうという。


◆コメント:コメント要らないでしょう。

 

 改めて書くほどのことではないが、上に引用した記事は、全てオープン・インフォメーション、つまり誰もが入手できる、公開された情報であり、諜報機関の秘密情報でも何でも無い。

 しかし、世界の99パーセント以上の人は、「地球温暖化?ああ、環境問題ね。ゴミを減らせばいいの(環境=ゴミだと思っている)?」という程度の認識しか持っておらず、中国の奥地やアフリカ大陸の何とか族も、日本や欧米の先進国の一般市民も地球温暖化に関しては同じぐらい無知である。



 人間心理には、都合の悪いことは、読まなかった、聞かなかったことにする、という一般的傾向がある、というのも、一因だろう。

 しかしねえ。いい加減、本気にならないとまずいですよ。

 過去に何回も書いたとおり、国連環境計画が、地球環境概況2000で警告を発しているとおり、地球温暖化を防ぐことは既に手遅れかもしれない。

 勿論、「地球環境概況2000」の予想が100%の確率で現実となる確証はないが、様々な研究機関、専門家が、それぞれ独自に観察・研究しているのに、不思議なほど同じ結果(未来)を予想しているところを見ると、私のような素人でも、それなりに根拠があることなのだろうと、判断せざるを得ない。

 例えば、記事1に書かれている内容は、世界自然保護基金(WWF)の発表だが、「数十年後には氷河を水源とする川の流量が低下して、数億人が飲み水不足に陥る」と、予想している。

 氷河というのは、云うまでもなく巨大な氷の固まりであり、それが少しずつ溶けて、大陸内部の人々の飲み水となるわけであるが、地球温暖化により氷河が溶けて無くなってしまうことにより、この貴重な「真水のかたまり」が無くなってしまうことをWWFは警告している訳だ。



「地球環境概況2000」が発表されたのは今から6年も前の1999年である。この報告は、日本を含む100カ国以上の30専門機関、850人の専門家が携わった、「環境問題に関する最も包括的かつ権威のある報告書」といわれている。

 その「地球環境概況」ですでに、水資源の不足は予想されていた。


 


  • 地球規模の水循環は、今後数十年間に予想される需要を満たすことができそうもない。
  •  土地劣化が農業の生産性と可能性を押し下げている。これらの損失は、農地の拡大や生産性の向上によってもたらされた改善の多くをうち消している。
  •  熱帯林の破壊の速度が速く、取り返しのつかない損失を防ぐことができない。失われた森林を取り戻すには何世代も必要であり、森とともに失われた文化は決して回復できない。 環境悪化が目に見えるようになるまでには時間がかかり、政策立案者の反応も遅いため、地球上の多くの種が、すでに失われたかあるいは絶滅の危機に瀕している。かつて地球上に見られた多様な生物種の全てを保存するには手遅れである。
  •  多くの海洋漁業では、過剰捕獲が続けられており、資源の回復は遅い。
  •  人間の活動により、世界のサンゴ礁の半数以上が危機に瀕している。そのうちのある程度は生き残るであろうが、多くは手遅れである。
  •  開発途上地域の多くの大都市において、大気汚染問題が深刻化し、多くの住民の健康を損ねている。
  •  温室効果ガスの排出量増加により、地球温暖化を防止するのはおそらく手遅れであり、更に、京都議定書において合意された多くの目標は達成されないかもしれない。


 

 「地球環境概況2000」全部は膨大なレポートである。

上に引用したのは、最後に内容を要約した、「概況と提言」の日本語訳である。見てのとおり、冒頭に「地球規模の水循環は今後数十年間に予想される需要を満たすことができそうにない」とは、つまり、水が足りなくなるということで、今週発表された世界自然保護基金(WWF)の報告と一致している。

 この一項目だけでもどれほど恐ろしいことかは、分かるだろう。

 飲み水が無くなるのだ。それは、すなわち人類滅亡への序曲ではないのか?



 ライブドアとニッポン放送も、憲法改正も、景気対策も、少子化対策も、教育水準低下への対応も、郵政民営化も、何もかも、「人類の存続」を大前提として成り立つ議論である。

 しかし、少し、専門家の発表を読めば分かるとおり、その大前提は、地球温暖化を防がないと、まず、間違いなく崩れ去るのだ。

 地球環境概況2000は、まず、情報が世界に行き渡っていないのが、なりよりも問題だと云っている。

 確かに、テレビや新聞が、「このままだと、人類は滅びます」と報じているのを見たり聞いたりしたことがない。知らない訳がないのに報道しないのは不作為の罪だ。

 くどくなるが、繰り返す。

 地球温暖化を防がないと、人類は滅びるのである。

 だから、日本に関して云えば、日本国政府が最も真剣に取り組まなければならない仕事は、日本中の優秀な頭脳を探し、組織して、対策を練り、大衆に対しては、はっきりと「このままだと、人類は滅びます」と告げることなのであり、郵政民営化など枝葉末節である。

 それが分からない人間ばかりが、政治家と役人をやっている。

 また、世界で最も地球温暖化の研究が進んでいるにも関わらず、自国の研究者達の声に耳を貸そうとせず、全世界のCO2排出量の2割を吐きだし続けている、アメリカ合衆国に、文句を言わずにはいられない。アメリカ政府がこの問題を無視し続けるので、アメリカ国民は地球温暖化について、最も理解が乏しいとイリノイ大学のサイトが警告を発している。
 ブッシュは、記事5で明らかになったとおり、人類全体を破滅に導こうとしていることを、理解しようとしないのである。そして、国民も温暖化の深刻さを理解していないが為に(それだけが理由ではないのは分かっているが)、この男を再び大統領にしてしまった。

 これは、取り返しが付かない。


2004年03月18日(木) 「<アルカイダ系旅団>日本などを名指し『テロを準備』と」「首相『テロに屈しない、テロに勝利はない』」結構なことで・・・。
2003年03月18日(火) 「一人だけ狂っている人間がいる。ジョージ・ブッシュだ。」(NY市民)

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