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JIROの独断的日記
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2008年12月04日(木) 「麻生さん、もはや『選挙の顔』じゃない」…迷走する政権←じゃ、他に誰がやるの?

◆「麻生さん、もはや『選挙の顔』じゃない」…迷走する政権(12月4日22時53分配信 読売新聞)

麻生政権が、発足2か月余りで早くも失速気味だ。

「衆院選の顔」と期待された麻生首相だが、相次ぐ失言などで内閣支持率は急落し、

与党内に「これでは選挙は戦えない」との声が広がっている。

「私の現在の在任記録である1130日くらい首相をやる気迫でやってほしい」

3日夜、首相公邸。麻生首相は、自民党の国会対策委員会メンバーと会食し、大島理森国対委員長から激励を受けた。

大島氏が過剰なほど首相を気遣うのは、政権が早くも苦境に立たされているからだ。

今月初めには、日本経済新聞などが行った世論調査で麻生内閣の支持率は30%前後に急落した。

この時ばかりは、楽天家の首相も「そんなに落ちたか」と弱音を漏らし、村松一郎・首相秘書官が

「とにかく景気対策をやり、実績を示しましょう」と励ましたほどだ。

9月下旬の総裁選で首相を「選挙の顔」に選んだはずの自民党議員たちの“麻生熱”もすっかり冷めた。


◆コメント:内閣支持率などアテにならぬ。日本をぶっ壊した小泉内閣発足時、支持率は85%だった。

世論調査は、世間の人々の感情を反映しているだけである。全然アテにならない。

「改革を止めても良いのか」の一点張りで、結局日本をぶっ壊し、次の選挙後、犯人捜しの槍玉に挙がる前に

政界を引退した、小泉内閣の支持率は、発足当時、何と85パーセントだった。

その後、末期になって漸く落ちてきたが、5年間、概ね高い支持率を維持した。

支持率が高い内閣、首相が必ずしも「良い首相」ではないのは、この一例だけでも十分に分かる。

麻生内閣の支持率が急低下しているというが、麻生首相がダメなら

一体誰が、今の日本の内閣総理大臣に相応しいのか。

小沢?あの金権政治の田中角栄の最後の弟子?

あの、人相が悪くて、「腹黒さ」に足が生えて歩いているような奴?

ホントにあれが内閣総理大臣になっていいの?


麻生内閣の支持率が低い第一の原因は、首相本人による、立て続けの「失言」だろう。

私は「失言」することを推奨はしないが、ある意味では、彼が腹黒くない証拠ではないか、と思う。

要するにお坊ちゃんでしょ?育ちが良い人というのは、思ったことを思わず口に出してしまうのだ。

本当に悪い奴は、発言する前にあーでもない、こーでもない、と計算する。

田中角栄なんか、殆ど失言していないだろうが、ああいう末路を辿った。

だから、私は麻生氏には、「いい加減、気をつけなさいよ」とアドヴァイスするが、

彼の失言を以て、「首相の座に相応しくない」理由にするほど、

目くじらを立てることはないと考えている。




支持率が低いもうひとつの理由は、日本経済があまりにも低迷しているからである。

景気が悪いときに内閣支持率が高くなるわけがない。

だが、これが麻生首相の責任だ、というのは、無茶だ。酷である。

今はたとえ誰が内閣総理大臣になっても、世界同時不況だから苦戦することは、間違いが無い。


以前書いたが、世界が本当に金融恐慌に陥りかけたきっかけは、9月15日のリーマン・ブラザーズ破綻が始まりである

(勿論、その背景には、2007年から顕在化していた、アメリカの不良債権問題、サブプライムローン問題が存在していた訳であるが)。

このとき、麻生太郎氏はまだ、首相になっていない。幹事長だったが、次のように述べた。

◆記事:米政府の対応に疑問=リーマン破綻−自民・麻生氏 (時事通信)(2008/09/16-13:21)

自民党総裁選候補の麻生太郎幹事長は16日昼、東京都庁で開かれた都議会自民党の会合で、

米証券大手リーマン・ブラザーズの破綻(はたん)に関し

「いくら何でも影響が大きすぎる。全く何もしないで放置するやり方が正しいやり方かどうか率直な疑問がある」

と述べ、救済策を講じなかった米政府の対応に疑問を呈した。

全くその通りだった。私は、「この人、問題が如何に深刻であるか、分かっているな」と感じた。

麻生太郎は元麻生セメントの社長で、曲がりなりにも商売をしていたことがあるから、

殆ど直感的に、事態の重大さが分かったのだろう。もしも、今、小泉、安倍、福田が内閣総理大臣だったら、

「状況を注視して、対応を判断する」ぐらいの当たり前のことしか言えなかっただろう。

緊急経済対策も十分とはとても言えないが、他の国会議員は政局ばかり気にしている。

いつ、総選挙をやったら、自分がまた当選して国会議員になることが出来るか、が最大関心事なのだ。

麻生氏も政局を考慮しなかったわけではないだろうが、
「今は、解散どころではない」

と言ったのは、正しい。

リーマンに続いて、今アメリカでは、アメリカの産業の象徴、自動車産業が危ない。

かつて、誰が、ビッグスリー(GM、クライスラー、フォード)が「資金繰りに窮して倒産」することを考えただろう?

ビッグスリーのうち、一つでも倒産したら、米国経済は壊滅的打撃を受ける。アメリカの労働人口の10人に1人は、

自動車関連産業に就労しているから、あっと言う間に300万人ぐらい失業者が出る。

それに、日本車メーカーにとっても、大変なことになる。日本の自動車会社の現地工場は、

ビッグスリーと同じ部品製造メーカーから部品を調達している。部品メーカーはビッグスリーが潰れたら、

最早成り立たない。日本車メーカーも現地製造が出来なくなるのだ。

金融市場とて、安定したとはとても言えない。いつ何が起きるか分からないときに、

衆議院解散、総選挙どころではない。

「今は選挙どころではない」という麻生首相の発言が正しい、と書いたのは、以上の事情を勘案した結果である。


結論を書くと、まあ、叩くことばかり考えないで、もう少し麻生内閣のやることを、観察するべきだ、ということだ。

麻生首相に提言したいのは、経済政策に関して、景気をもちあげたいなら、思い切って減税することだ。

2007年、所得税率は下がったが、地方税率は上がり、小渕内閣以来続いていた定率減税が廃止された。

結果、増税となった。

企業収益予想は下方修正ばかりで、給与所得の増加は見込めない。個人消費が低迷していては、

全ての経済活動が萎縮してしまう。家計がモノやサービスを買いやすくするためには、減税しかないだろう。

定率減税を復活させることと、地方税を引き下げることが、とりあえず、一番手っ取り早い景気回復策だ。

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