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2004年12月04日(土) |
「旧橋本派事件、元会計責任者に有罪」「NHKプロデューサー横領」←不祥事発覚の影には陰謀が有ることが多い。 |
◆記事1:村岡元長官の主導認定 旧橋本派ヤミ献金事件、元会計責任者に有罪
自民党旧橋本派「平成研究会」の一億円ヤミ献金事件で、政治資金規正法違反(不記載)の罪に問われた同会の元会計責任者、滝川俊行被告(55)に対する判決公判が三日、東京地裁で開かれた。岡田雄一裁判長は「寄付の事実を隠し、国民の監視や批判を免れようとしており、法の趣旨を踏みにじる犯行だが、反省もしている」として、禁固十月、執行猶予四年(求刑禁固十月)を言い渡した。
◆コメント:初公判からたったの9日間で判決?こんな超スピード判決、いいんですか?
犯罪と刑罰について定めた法律を刑法、刑事法という。
狭義の刑法は「刑法という名前の法律」、つまり「刑法典」をさす。
刑法典以外にも、刑事罰を定めた法律、或いは有る法律の一部(商法など)を含めて「広義の刑法」という。
「政治資金規正法」も刑罰を規定しているから、広義の刑法の一種である。
軽犯罪でも無い、刑事裁判がわずか9日で終わるのですか?政治資金規正法違反の裁判でしょう?村岡氏の裁判はまだ始まってもいないのでしょう?
橋本派のこの騒ぎは何かというと、
「橋本龍太郎元首相が日歯連側から受け取った1億円を政治資金収支報告書に記載しなかったとして不記載罪で平成研究会の会計責任者の滝川俊行被告が起訴され、同派会長代理だった村岡兼造元官房長官も在宅起訴となった」
という事件。同法違反容疑で告発されていた自民党の橋本元首相、野中広務元幹事長、青木幹雄参院議員会長は不起訴処分となった。
親分達が「知らなかった」で不起訴となり、橋本派の金庫番のおじさんだけ、まず裁判にかけられたのだが、これ、異常だよ。初公判からわずか9日。こんなに簡単に判決が出るの?
私の推測を述べるならば、小泉首相がライバル橋本龍太郎を貶めたいがために、司法権(裁判所)に対して、出来る限り早く、会期中(昨日は臨時国会が閉幕する日だった)に判決を出せと圧力をかけたのではないかと言うことである。誰が見ても9日間で判決、というのは不自然だ。
小泉首相のもう一つの目的は、橋本派の不祥事を大袈裟に騒ぎ立てることによって、小泉首相自身の政治資金を巡る問題をうやむやにすることであろう。
首相の政治資金の問題とは何か。
◆記事2:小泉同志会 見えぬ『資金』(東京新聞)
同志会の代表と会計責任者を兼務するのは首相の実弟だ。長い間、神奈川県横須賀市の首相の自宅敷地内のプレハブを事務所としていたが、昨年三月、市役所近くのビル三階に移転した。
同じ事務所内には一九九六年から、首相が代表を務める「自民党神奈川県第11選挙区支部」が入居。首相の個人事務所「小泉純一郎事務所」と「自民党横須賀市連合支部」も同居している。
国会で問題とされたのは「党の選挙区支部と同志会で、家賃などが事務所経費として二重計上されているのでは」という疑問だった。
地元の不動産業者によると、この事務所の家賃は管理費や駐車場代(一台分)を含め、多めに見積もっても年間六百万円程度。
ところが、昨年の政治資金収支報告書によると、選挙区支部は事務所費として約六百九十六万円を計上、新たに入居した同志会も約五百五万円を計上し、二団体で計約千二百万円を支出していることになっている。
民主党の追及に、首相は先月十八日の衆院予算委員会で「家賃を二重計上したことはなく、まったく問題はない」と突っぱね、飯島勲・首相秘書官も同志会の事務所費の使途が切手代や電話代などだと強調した上で「家賃は選挙区支部と小泉事務所が払っている。同志会は払っていない」と重ねて否定した。
だが三日後、首相は参院予算委で「(支部と同志会は)明確な区分をした上で家賃を負担している」と答弁を変える。
民主党は「同志会の政治資金が小泉家の生活費として流用されているのではないか」とみて、予算委の集中審議で真偽をただそうとしているが、与党側は先月二十二日以降応じていない。
◆コメント2:上手く逃げ切りましたねえ、小泉さん。
こういう、極めて、怪しげな問題があったのだが、小泉首相にとって好都合だった、と言っては不謹慎だが、この後、香田証生氏の拉致事件が起きたのである。
それ以来、小泉首相の政治資金問題は何となく誤魔化されて、昨日、臨時国会は閉幕した。
小泉氏は逃げ切り、橋本派の子分に有罪判決が出た。
偶然にしては、出来すぎている。
この国では、司法権の独立など、とっくに失われているらしい。
◆記事3:元プロデューサーら逮捕 NHK制作費詐取事件
NHK職員による番組制作費の詐取事件で、警視庁捜査2課は4日、番組構成委託料の支払い名目でNHKから現金約270万円をだまし取ったとして、詐欺容疑で放送総局の元チーフプロデューサー磯野克巳(48)=東京都大田区、イベント企画会社社長上原久幸(48)=練馬区=の両容疑者を逮捕した。
NHKの調査では、磯野容疑者が1997年から2001年にかけて、上原容疑者の会社に約4800万円を不正に支出したことが判明しており、捜査2課は全容解明を進める。
◆コメント3:NHKの不祥事を騒ぎ立てる民放と新聞だが、これもまた、上手くごまかしたね。
11月中旬、殆ど全ての民放テレビと新聞が、総務省が定めたルールを破っていたことが発覚した。
そのルールとは、
◆放送局への持ち株制限
電波法に基づき、総務省令で定められている。表現の自由とさまざまな言論を保つため、マスメディアが他の放送局の株式を保有する場合、同一地域の複数の放送局で10%を超えた議決権を持つことはできない。また、別の地域でも20%以上の議決権を持つことができないが、罰則規定はない。制定時は地域に関係なく10%までしか議決権を持てなかったが、1995年に地方の放送局開設を促すため緩和され、地域が別の放送局の場合は20%未満まで議決権を持つことができるようになった。
これが騒がれはじめたのは、読売新聞が、テレビ局24社などの株を第三者名義にして保有していたことがバレたことが発端である。
ところが、その後、次々に事実が明らかになってゆく。
- 読売の出資比率、合算で14.83% 日テレが発表(朝日新聞)
- 読売の説明「理解できない」 日テレ株問題で国税庁次長(朝日新聞)
- 読売新聞社の名義株問題、総務相が事実確認指示(読売新聞)
- 読売系など12社調査へ 株保有問題で総務省(朝日新聞)
- 読売新聞社の「株式問題調査委員会」が初会合(読売新聞)
- なぜ新聞社は株式上場しないのか(人力検索サイト「はてな?」)
- 社説 企業情報の信頼回復にチェック強化急げ(日経新聞)
- <親会社が非上場会社の子会社上場だけが問題なのではなく、他の企業の支配下にある企業の上場を認めることに問題があるのではないか。日本に固有な親子上場の是非を含め、上場資格を検討すべきである。>
- ポスト持ち合いの株式会社像を求めて(日経新聞)
- <会社法、独禁法、証取法、司法制度、会計制度など新しい時代の法とルールは、法人社会ではなく、市民社会の法とルールでなければならない。日本が直面する課題の本質はそこにある。>
- 『メディアが市民の敵になる』(山口正紀)
- 名義貸し「ほかにもある」 民放連会長が示唆(共同通信)
- <日本民間放送連盟(民放連)の日枝久会長(フジテレビ会長)「放送局は資本の面などでそれぞれ事情があると思う。一概に名義貸しを悪と言ってしまっていいのか疑問だ」>
- 民放連会長、放送局の持ち株制限超過「是正すべき」(日経新聞)
- <「コンプライアンス(法令順守)は大事なので是正すべきだ」「いろんな会社を調べれば分かるが、少ない名義で一時的にということはある。合わせて20%(などの持ち株制限)を超えていたのが問題」>
- フジテレビ:ニッポン放送株を取得、第2位株主に(毎日新聞)
- 総務省、すべての民間放送局に第三者名義点検要請へ(読売新聞)
- 朝日新聞も株保有で違反 岩手県で制限超す(共同通信)
- テレビ朝日も第三者名義で株所有、系列局など10社分(読売新聞)
- TBSが持ち株制限違反 「テレビユー福島」株で(共同通信)
- 省令違反し7社の株保有 中日新聞社が第三者名義で(共同通信)
- 日経もTV局5社の第三者名義株を保有(読売新聞)
- 日経 テレ朝が「名義借り」(NHK)
- フジと産経、TV・ラジオ局株を第三者名義で実質保有(読売新聞)
- フジにも第三者名義株 産経新聞社名などで所有(共同通信)
- フジテレビ、系列など放送局53社で第三者名義株(朝日新聞)
要するに、殆ど全ての日本のマスコミ大手はコンプライアンス=「法令遵守」の意識が無いか、希薄だと言うことなのである。本来は、もっと大問題に発展するべき事件なのだが、何せ、事件を伝えるマスコミ自身がヤバいことをしていたので、お互いでかばい合って、最初だけは報道したが、その後、何も言わないでしょう?世間が忘れるのを待っているのだ。
その程度の倫理観しか持っていないテレビ局や新聞社が、他人の犯罪を正義の味方ぶって報道する資格があるのだろうか。
フジテレビ会長などは開き直って、「名義貸しが一概に悪いと云えるかどうか」などと言っているが、個人的解釈で法律や政令のたぐいを破って良いのであれば、法律の存在意義が無い、というあまりにも明らかなことすら分かっていない。さすがはバカで有名なフジ・サンケイグループだ。
◆法令遵守
繰り返すが、今の日本では、政治家も、官僚も、民間も、「法を守る」意識が薄くなっている。これでは、近代国家ではなくなってしまう。
「どうせ、皆、法律など守らないなら、先に破ったほうが得だ」という風潮になったら、日本は滅びるであろう。
なにしろ、総理大臣が、「自衛隊が活動する場所が『非戦闘地域』だ」と言ったきり、そのまま、国会が終わってしまうなど、言語道断だ。
本当ならあの一言で内閣総辞職である。
非戦闘地域の定義はイラク復興支援特別措置法で明確に規定されている。一番大切な部分だ。それぐらい総理大臣なら覚えておけ、といいたい。野党も追及が甘い。
あの発言には、さすがの海千山千どもも唖然としたらしいが、本人は「良い答弁だ」と言っていたそうだ。
既に制定された法律の文言は関係ない、自分が言ったことが法律だ、といっているのに、等しい。
総理、貴方はルイ一四世ですか?
2003年12月04日(木) <自衛隊派遣>「非戦闘地域」該当の判断せず 基本計画←こいつらは、悪魔だ。
2002年12月04日(水) 英語とPCとインターネット