JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆記事:<イージス艦衝突>あたご側に当直交代前から回避義務…3管(6月24日22時22分配信 毎日新聞) 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で、当時の当直士官2人を業務上過失致死容疑などで書類送検した ◆コメント:とかく世間がウルサイから、自衛隊が悪かったことにしておけ、という安易な解決は正しくない。 イージス艦「あたご」と漁船清徳丸が衝突し、清徳丸に乗っていた父子の遺体は発見できないまま死亡と認定された。 ◆事故直後から、マスコミはとにかく自衛艦が悪い、という論調だった。そもそも、そこから間違っている。 私は事故直後から、事故の全容が明らかでないのに、とにかくイージス艦「あたご」に事故の責任がある、というマスコミの態度に異論を唱えてきた。 二隻の動力船が互いに進路を横切る場合において衝突するおそれがあるときは、他の動力船を右げん側に見る動力船は、当該他の動力船の進路を避けなければならない。 これだけを読んで、現実をよく観察しないと、イージス艦「だけ」に責任があったように思われる。 ところが、イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の大きさはこれだけ違うのである。ダウンロード Atago.jpg (26.3K) 私は、とんと物理・数学の苦手な人間だが、高校の物理で習った、物理学の基礎の基礎。ニュートンの運動の第一法則(慣性の法則)は覚えている。 物体は外力が加わらない限り、等速度運動(注:この時、「速度」はベクトルとする)を続けようとする性質がある。これを慣性という。 つまり、法律はどうあれ、針路を変更して、衝突回避行動を取るのは、質量の小さい漁船の方が遙かに容易だったはずである。 イージス艦は衝突の12分前に漁船の赤灯を認識していたのである。もう一度ダウンロード Atago.jpg (26.3K)を見て下さい。 大きな船が小さな船を見つけるよりもその逆の方が容易であることは、素人でも想像力を働かせれば、分かる。 私は、この事故の調査結果を待っていたが、結局、漁船がどういう航路を取ったのか、不明である。 繰り返すが、如何に海上衝突予防法上はイージス艦「あたご」に回避義務があったとしても、 こんな馬鹿でかい船が舵を切っても、効き始めるまでに10秒から15秒かかる。その間に船は200メートルぐらい直進する。 又、止まろうとしても、10ノット(時速18キロ)で航行していた「あたご」が後進全速をかけても、停止するまでに350メートルから400メートルは進む。 総トン数7.3トンの漁船なら50メートルあれば、旋回することが可能である。 だから、現実的に考えるならば、簡単に避けられる漁船が何故、イージス艦の針路のど真ん中に突っ込んできたのか。 少なくともそれで間違いないのか。 この点を説明せずに、とにかく国民の反発が強いから、イージス艦を悪いことにしておきましょう、 というような措置をとる、こういうのが日本人が物事を曖昧に済ませる悪い癖である。 なお、誤解の無いように書いておく。私は、この事件に関してはイージス艦に同情的だが、 好戦的な人間ではない。いわゆる憲法改正など大反対。自衛隊を保有することは個別的自衛権の為に必要だが、 集団的自衛権行使には大反対。イラクや、インド洋への自衛隊派遣にもずっと反対し続けている人間である。 ウソだと思ったら、私の憲法改正草案を読んで下さい。 憲法記念日です。憲法改「正」なら賛成です。 ただ、それと、船舶の衝突事故の真相を解明することとは、話は別だ。言うまでもないことである。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2006年06月23日(金) 「<イラク>陸自車両が横転事故、隊員3人がけが」←本当は撃たれたのではないの?
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