JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆記事:<福田首相>民主党など提出の問責決議、参院で可決 史上初めて(6月11日17時13分配信 毎日新聞) 民主、社民、国民新3党は11日午後、福田康夫首相に対する問責決議案を参院に提出。 ◆コメント:問責決議に法的な拘束力は無いのです。 これが衆議院なら、内閣不信任決議に相当しますね。しかし、全然法的な効果が違うのです。 第六十九条 内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。 解説するまでもないですね。不信任決議案が可決したときは、1.衆議院解散、2.内閣総辞職のいずれかを行わなければならないのです。 参議院には、内閣不信任決議がないから、問責決議をしたわけですが、衆議院と異なり、規定がありません。文字通り「責任を問う」決議だ、というだけです。 毎日新聞の記事には、「史上初」と、すごいことのように書いてありますが、昨年の参議院選挙で野党が過半数を得るまでは、 ずっと与党が、参議院でも過半数を占めていたのですから、問責決議などの動議が出るわけがない。当たり前なのです。 ◆これは、問責決議の為の問責決議。つまり「一度野党(民主党)がやってみたかった」だけなのではないでしょうか。 このように法的な拘束力がない決議に時間を割くよりも、今国会では、何にも決まってないのです(勿論、厳密に見れば成立した法案はあります)から、 ◆後期高齢者医療制度は、有権者にも責任があります。 2005年9月11日の投開票された、所謂「郵政民営化選挙」では、選挙期間中、当時の小泉首相が、 この選挙は、郵政民営化の是非だけを問う選挙だ と、例によって、単純明快な「ワン・フレーズ・アピール」を繰り返しました。 有権者は分かり易いその言葉に幻惑されました。 私は、あのとき、衆議院が解散された8月8日から、投票日の9月11日当日まで、何度も、小泉に騙されるな、という意味の記事を書きました。 それは、2005年8月と、9月の日記見出しを見て頂くと分かります。 小泉は、バカのひとつ覚えのように「郵政民営化」を繰り返しましたが、同時に自民党のウェブサイトには、 自民党 政権公約2005が掲げられ、今でも読むことが出来ます。 そこには、自民党からの120の約束が載っています。 さらにその中のテーマ1: 【日本の改革】を開いてみて下さい。 「約束」の12番目には、012. 医療制度改革の断行(安心で質の高い医療提供体制、持続可能な医療保険制度の確立) とあります。何と書いてありますか? 国民皆保険制度を堅持しつつ、効率が良く、質の高い適切な医療の提供を確保するため、医療制度の改革を断行する。 そうです。2005年の時点で後期高齢者医療制度という言葉、その具体的な中身は書いてないけれど、医療制度改革をするぞ、と宣言しているのです。 小泉元首相は、昔厚生大臣だったころから、国庫の医療費負担を減らしたくて仕方がないひとなのです。 それは、10年以上前に出た本、コイズムを読めば分かる。 しかし、国民はこういう細かい面倒くさいことを考えることを放棄し、「郵政民営化」に踊らされ、自民党を大勝させてしまった。 その後安倍政権、福田政権になってから噴出している問題の数々は、小泉政権時代に既に決まっていたことが多いのです。 ですから、野党の「国会ごっこ」もいい加減にして欲しい、と国民が憤慨するのはもっともですが、 有権者は、諸問題の根源を許してしまった、2005年9月の投票行動に、責任を感じるべきなのです。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2007年06月11日(月) 「週刊現代」を読みましたか?読んでいない人の為に要点を
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