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2008年06月04日(水) |
昨日(6月3日)はビゼー(1838-1875)の命日でした。「アルルの女」と「カルメン組曲」の歴史的名盤。すごいよ。 |
◆ビゼーというと、クラシック入門曲と見なしがちですけどね。
ビゼーという人は1838年10月25日-1875年6月3日なのです。わずか36年の生涯でした。
どうも才能のある人は夭逝するね。
彼は交響曲も書いていて、これはこれで面白いのですが、何と云っても、オペラの「カルメン」と、
劇付随音楽の「アルルの女組曲」(第一組曲は本人の作曲ですが、第二組曲はビゼーの死後、
友人の作曲家がビゼーの書きかけや、他の作品から転用して組曲にしたのです)です。
まあ、細かいことは良いんです。名曲に違いないですから。
◆どうして今までお薦めしなかったのだろう。極めつきの名盤があります。
「カルメン」「アルルの女」は、カラヤンでもいいんですが、もっとスゲー迫力がある演奏で定評の名盤があります。
安い。上手い。すごい。
アンドレ・クリュイタンス(1905年3月26日 - 1967年6月3日)というベルギー人の名指揮者が、
フランス有数のオーケストラ、パリ音楽院管弦楽団を指揮したCDです。
今日、これを書くために調べて発見しましたが、クリュイタンスの命日は奇しくもビゼーと同じ6月3日でした。
まあ、それは良いです。
お薦めするCDは、ビゼー:「アルルの女」&「カルメン」です。これは、是非お薦めです。
既に、カラヤンか誰かで同じ曲のCDをお持ちでも、私はお薦めします。聞き比べるのも楽しいものです。
◆一部お聴き頂きましょう。
CDのトラック順では無いのですが、私が適当と思うのを拾いました。
まずは、殆ど説明不要。カルメン組曲から、前奏曲。こういうのは、少しボリュームを大きめにした方が良いとおもいます。
ダウンロード CarmenSuitePreludeToTheAct1.mp3 (2220.9K)
景気いいですね。テンポがやや遅めなのも、肚にズシンと響いて気持ちいい。
但し、それでいて、粗野になっていない所が一流たる所以ですね。
続いて、中を跳ばして、第4幕への前奏曲。これは早い三拍子です。
ダウンロード CarmenSuiteEntractToTheAct4.mp3 (2105.4K)
リズムのキレの良さが肝心です。気持ちいいですね。
次。「アルルの女」第一組曲から、メヌエット。弦楽器の弓の速さが気持ち良いとおもいます。
それからフォルテの所と、思い切りピアニッシモになるそのコントラストの面白さ。
ピアニッシモの所でも、トランペット、吹いているんですよ。
ダウンロード LArlesienneSuiteNo1Minuett.mp3 (2712.7K)
神秘的な印象を受けます。私は大変好きです。
アルルの女第一組曲もうひとつ。「カリヨン」。カリヨンてのは「鐘」という意味。
ホルンがずーっと「ミ・ド・レ・ミ・ド・レ」を繰り返して「鐘」を表現しています。
私は、子供の頃、これを聞いて、良くホルンの人は息が続くな、と不思議に思いました。
後年、スコアを見て分かりました。ホルンは四人いますが、1番奏者と3番奏者、2番奏者と4番奏者がペアなんです。
で、1番3番が「ミ・ド・レ」を四回吹くと、次は2番4番が四回吹く。これを交替でやっているのでした。
能書きが長くなりましたが、お聴き下さい。
ダウンロード LArlesienneSuiteNo1Carillo.mp3 (4334.8K)
最後の盛り上がりがいいですね。
さて、次は、フルート・ソロで有名な「メヌエット」。フルートをある程度真面目に習った人で、
これを吹かない人はいないでしょうが、元々はこのような、オーケストラの中で吹くソロなんですよ。
フルートソロの後、全オーケストラによる賑やかな部分があって、その後再びフルートソロが出るとき、
よく聴いて下さい。オブリガート(助奏)を吹いているのは当時まだ珍しかったアルトサックスです。
スコア(総譜)を見ると、サクソフォーン(奏者)が調達出来なかったときのために、ファゴットでも吹けるようになっています。
聴いている分には、フルートはそんなに難しくなさそうですが、調性が変ホ長調なので、指使いが難しいそうです。
ダウンロード LArlesienneSuiteNo2Minuett.mp3 (4108.3K)
綺麗ですねー。やっぱり。アルトサックスも良く合う。
最後です。ファランドール。
クリュイタンス=パリ音楽院管弦楽団の面目躍如。
始まりのテンポは遅めですが、クライマックスに向かってアッチェレランド(だんだん速くする)がかかります。
「芸術は、爆発だ!」
(これ、通じる人は、年代が分かりますね(笑))となります。
ダウンロード LArlesienneSuiteNo2Farando.mp3 (3384.2K)
すごい迫力。最近、こういう演奏、聴けないです。
目立たないけど、終わりの方、トロンボーンやホルンが吹きまくっている下では、コントラバスが同じ音を八分音符で刻んでいるのですよ。
それが64小節だったかな・・・続くのです。そういう、言われないと分からない音を出している人もオーケストラ全体の響きには重要なのですね。
この録音は今から44年前、1964(昭和39年)ですが、今でも名盤とされている、非常に有名なものです。
全然、古さなど感じません。名曲の名演です。
このCD、あまり高くも無いので、是非お薦めします。
それでは、今日はこの辺で。
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