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2008年04月17日(木) |
「自衛隊イラク派遣に違憲=兵士空輸「武力行使と一体」−名古屋高裁」←私は4年以上前から繰り返し違憲だと書いてきた。 |
◆記事:自衛隊イラク派遣に違憲=兵士空輸「武力行使と一体」−名古屋高裁 (4月17日19時41分配信 時事通信)
自衛隊のイラク派遣は違憲として、愛知県などの弁護士と各地の住民らが国を相手に、派遣差し止めと慰謝料などを求めた訴訟の控訴審判決が17日、
名古屋高裁であり、青山邦夫裁判長(高田健一裁判長代読)は
「米兵らを空輸した航空自衛隊の活動は戦争放棄を規定した憲法9条1項に違反する」との判断を示した。
派遣差し止めと慰謝料請求の訴えは棄却した。
自衛隊イラク派遣をめぐる同様訴訟は全国で起こされているが、違憲判断は初。国側は勝訴のため上告できず、確定する見通し。
1審名古屋地裁は憲法判断をせずに訴えを退けていた。
原告側弁護士によると、9条違反を認めたのは1973年の札幌地裁・長沼ナイキ基地訴訟判決以来35年ぶり。高裁では初めて。
青山裁判長は、イラクの現況について「国際的な武力紛争が行われ、特にバグダッドは戦闘地域に該当する」と認定。
その上で空自が2006年7月以降、米国の要請を受け、クウェートからバグダッド空港に多国籍軍の兵士を輸送している点について
「多国籍軍の戦闘行為に必要不可欠な軍事上の後方支援」と指摘し、
「他国による武力行使と一体化した行動で、自らも武力行使を行ったとの評価を受けざるを得ず、イラク特措法や憲法に違反する」と述べた。
◆コメント:当然です。
マスコミは、「司法によるイラクへの自衛隊派遣の違憲判断は初めて」であることを盛んに強調しているが、
違憲であることは、常識で考えれば明らかであり、本来、マスコミがイラク復興支援特別措置法成立直後から政府を批判するべきだったのである。
私は、空自による米軍・多国籍軍の兵士、物資輸送は違憲である、と四年以上も前から繰り返し書いている。
それは、私の日記を「空自」で検索した結果ご覧になると、
お分かり頂けると思う(注:「航空自衛隊中央音楽隊」も混じってしまうので、中にはいくつか関係の無い記事もある)。
ピックアップするとキリがないが、
2004年06月23日(水) 「航空自衛隊は武器・弾薬の輸送は行わない」(12月9日 小泉首相) その後、どうなったか?
2004年12月08日(水) 「武装米兵ら1200人空輸 空自機の輸送、全容判明」 ⇔「武器弾薬の輸送は行いません。(小泉首相)」2003年12月9日
の二本の記事で、既に明らかである。
これ以外にも、「空自」で検索した結果の多くは、空自のクウェートにおける活動は違憲であることを書いている。
素人物書きの私にもこれほど自明のことなのに、新聞・テレビは、この問題を国民に説明せず、違憲性の強調も行わなかった。
怠慢のそしりを免れない。
結論として、今一度書くが、今日の名古屋高裁の判断は憲法とイラクの現状と空自の活動を考えれば当然の論理的帰結であり、正しい。
驚くべき事でも何でもない。
なお、日本国憲法をそのまま読むと、違憲審査が出来るのは最高裁だけであるかのような印象を受ける。
日本国憲法 第81条 最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。
しかし、最大判昭和25年2月1日では、下級裁判所に違憲審査権があることを肯定している。
したがって、下級裁判所(地裁、高裁)が違憲審査の判断をすることは、権限を逸脱した行為とは言えない。
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