JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆記事:「将軍様はお忙しい」=金総書記のNYフィル公演欠席−北朝鮮文化相(2月27日12時0分配信 時事通信) 【ワシントン26日時事】27日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)によると、 ◆コメント:音楽が政治に利用された例は過去にもあるが、止めて欲しい。 政治と関係の無い人間の営みで政治に利用されやすいのはオリンピック及びその他のスポーツの世界的な催しであろう。 ◆(余談ですが)NYフィルは「ニューヨーク・フィルハーモニック」が正しい。 長い間、日本では、「ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団」と訳されていたが、本来の名称は、 New York Philharmonic であり、管弦楽団に相当する「Orchestra」という単語はどこにもない。これが、New York Philharmomicのオフィシャルサイトだ。 少し、話が逸れる。 非常に意外な印象を受けるが、創立は1842年で、これはウィーン・フィルと同じである。 但し、ウィーン・フィルはウィーン国立歌劇場管弦楽団の有志が謂わば趣味で運営しているオーケストラであり、 ウィーン国立歌劇場管弦楽団の大元を溯れば、ハプスブルク家の宮廷楽団ということになり、正式な創立年月日など分かりようもないが、 16世紀初めか、15世紀終わり頃になるだろう。従って、ニューヨーク・フィルハーモニックとウィーン・フィルを同列に論じることは出来ない。 さて、それはさておき、ニューヨークフィルが平壌公演を行い、1500人の聴衆の前で演奏したとのことだ。 それは、それで、結構だが、北朝鮮が音楽好きだからといって、核兵器の開発を止めた訳ではない。 一回、自国を「悪の枢軸」呼ばわりした、アメリカのオーケストラを寛大にも招待した、というところを見せたかったのだろうか。 最初にこの話が有ったのが、昨年8月半ばで、最終合意が11月である。 ◆記事:NYフィル:平壌公演合意 金総書記出席も−−来年2月 (毎日新聞 2007.11.06) 過去の記事を読むと分かるのだが、昨年8月の時点では、NYフィル側もどうしたものか当惑気味だったのだ(はっきり云って断りたかった)。 しかし、金桂冠(キムゲグァン)外務次官が非常に熱心に要請を繰り返し、コンサート当日には金正日も来る予定だ、というから、 NYフィルも重い腰を上げて、様子も分からない北朝鮮に来てくれたわけでしょう。 おっかなかったと思いますよ。そりゃ、「大歓迎」するだろうけど、何考えているか分からない国だから。 北朝鮮の外交筋が将軍様に無断でそんなことをすることがあるわけはないのであって、全て状況は逐一「将軍様」に報告されていたはず。 それでいて、金正日欠席って、失礼だろ。謂わば国賓だぞ。 New York Philharmonicのサイトにも、コンサート成功、とか、無難なことが書いてあるけど、それはそう書かざるを得ないだろう。 金正日さんもどうせ遅かれ早かれ死ぬわけだが、何でも世界が自分の思い通りになると思うなよ。 自らの影響力を誇示せんが為に、芸術家の集団を呼んで、無理矢理かき集められた1500人の聴衆がそれを聴く。 しかし、自分がわざわざ聴きに行くほどのものじゃない、というポーズをとる。 餓死者を200万だか300万だか出している国の親玉のくせに生意気なんだよ。 芸術を冒涜するな。 【読者の皆様にお願い】 是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面の右下にボタンがあります。よろしく御願いいたします。
2007年02月27日(火) 「タミフル服用後に転落死」新聞は徒に不安を煽らず「確率」を正確に伝えよ。(加筆)
JIRO
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