JIROの独断的日記 DiaryINDEX|past|will
◆記事:救急搬送妊婦の2割、最初の病院で拒否…千葉市 (9月5日21時42分配信 読売新聞) 千葉市で昨年、夜間に救急搬送された30歳代の妊婦が、16の病院から電話での受け入れ要請を断られ、 ◆コメント:騒ぎの発端は、8月29日の奈良ですね。 マスコミは鬼の首を取ったように騒いでいる。何が何でも医者を吊し上げようとしているようで、公平性に欠ける。 ◆奈良県立医大病院のサイト(事態の経緯説明)を読みましたか? 奈良県立医大病院は、今般の妊婦救急搬送事案について説明している。 「人の命を救うのが医者の務めだろう」 という、単純かつ幼稚な原則論を繰り返すばかりだ。 驚異的にバカなのは、やはりいつもの産経新聞である。事件翌日の社説見出しは 妊婦たらい回し また義務忘れた医師たち である。 忘れるわけがねえだろう。バカ。来られても診られない患者を受け入れる方が無責任じゃないか。 今般の妊婦救急搬送事案についての2ページ目を読めば、 産婦人科医が2名しかおらず、徹夜で他の患者を診て、一睡もしないまま翌日の外来に出ていたことが分かる。 これで、「(医者の)義務を忘れた」と叩かれたら、普通、人間は次第にやる気をなくす。 一般的状況として、全国的に産科医が不足しているのは常識である。 冒頭の記事は千葉県だが、全国的な問題となっている。 この状態が放置されているということは、医療行政の問題である。行政府の責任である。 もう一つ不思議なことがある。 奈良県の妊婦は、死産という結果になり、気の毒ではあるが、何故「かかりつけ」の病院を指定しなかったのか。 妊婦は定期的に、同じ産婦人科に通っているはずだ。 妊婦はいつ産気づいても良いように、なるべく自宅近くの産婦人科をかかりつけにしておくものだ。 最初からそこへ行くのが普通ではないか。産気づいたときに、旦那がいないのならば、救急車を呼ぶのはやむを得ないとしても、 普段、診て貰っている病院を、救急隊員に告げなかったのだろうか? 医療に関わる問題が生じた際、充分にそのような事情を調べず、何でもかんでも とにかく医者が悪い という論調になるのは、不公平だ。 【読者の皆様にお願い】 駄文をお読みになり、お気に召した場合、エンピツの投票ボタンをクリックしていただけると、幸甚です。 画面の右下にボタンがあります。 よろしく御願いいたします。
2006年09月05日(火) 「小泉改革」が成功して、景気が回復しているのではない(小泉政権経済政策検証第1弾)
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