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JIROの独断的日記
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2007年04月18日(水) 「長崎市長銃弾に斃れる。」言論を暴力で封じようとする奴は、その時点で負けたのだ。/ウィーンフィル、小学校で演奏

◆記事:長崎市長が死亡=銃撃で大量出血、意識戻らず−組幹部関係先を捜索・県警

伊藤一長・長崎市長(61)が銃撃された事件で、同市長は18日午前2時28分、

銃創による大量出血のため搬送先の長崎大学付属病院で死亡した。

長崎署捜査本部は同日、殺人未遂の現行犯で逮捕した指定暴力団山口組水心会会長代行、

城尾哲弥容疑者(59)の容疑を殺人に切り替え、本格的に動機を追及するとともに、関係先を家宅捜索した。

同容疑者は市道工事現場での自動車事故に対する市の対応に不満を持っていたといい、捜査本部は事件との関連を調べる。


◆コメント:不満があるごとに人を殺すのか。このバカ。

標題には「言論を暴力で封じようとする奴」と書いたが、実は今回はそれよりももっと次元が低い。

思想的な対立を動機とする殺人を「暗殺」という。

思想が合わない他人を暗殺する奴は、頭が悪い。

相手を議論で論破出来ないから、物理的にこの世から消してしまおうということだ。

だから、暗殺犯は負けているのだ。バカなのだ。


今日は、多分どこかのブログでヴォルテール(と長らく言われていたが、実は別の人物の言葉らしい)の

「私は、貴方の意見には全く賛成できないが、貴方がそれを主張する権利は命を賭けても守るつもりです」

という言葉を引用している人がいるだろうが、今回の市長殺害はそんなレベルではない。

それが一層、我々をやりきれない気持にさせる。こんな、下らない奴に殺された、伊藤市長が気の毒でならぬ。

山口組系のヤクザは、「市の対応に不満があった」といっているそうだが、

いくらヤクザと言えどもそんなことで、割の合わない殺しをするとは思えない。

周知のとおり、ヤクザと政治家、右翼はウラでつながっている。

真相を究明するのは、難しいかも知れぬが、可能性はある。


国民投票法案が決まったり、リベラルな人物が右翼に殺されたり、ヤバいよ。

60数年前の戦争が始まる前の世相に似ている。


◆特に若い皆さん、歴史を読んで下さい。

一冊に絞るなら、阿川弘之氏の米内光政

出来れば、山本五十六(上)(下)も。

世の中が狂気じみてくると、如何に合理的なことを冷静に主張しても、無駄か。

しかし、それでも、世の中全体が「鬼畜米英」なんて言っているなかで、この海軍の軍人は命を賭けて戦争に反対した。

一番、頑固なのは、井上成美(しげよし)という人ですけどね。

一冊だけ、といいつつ三冊挙げたが、これぐらいは読んでおいた方が良い。

謹んで、伊藤・長崎市長のご冥福を祈る。


◆記事2:ウィーン・フィルが児童の前で演奏会 東京・品川区立小

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーが11日、東京都品川区立第三日野小を訪ね、世界最高峰の演奏を披露した。

トランペットやバイオリン奏者など6人が、4〜6年の約180人と保護者たちを前に、

アンダーソンの「トランペット吹きの休日」や、オーストリアと日本の子どもの歌をメドレーで演奏。

「たきび」など日本の童謡が流れると、子どもたちは大きな声で歌った。

6年の白岩ともみさん(11)は

「トランペットの音がポーンと突き抜けるように響いて、感動した。世界のすごい人たちが、自分たちの学校に来るなんてうれしい」

と大喜びだった。

このコンサートは、トヨタ創立70周年の記念演奏会で来日したウィーン・フィルが開いた。


◆コメント:日本一幸せな小学生だ。

東京の公立小学校、中学校では、音楽教室と称して、一度は生のオーケストラを聴くというカリキュラムがある。

私の時代から、すでにあった。

ところが、こういう時に聴く「オーケストラ」は、全然バラバラの寄せ集めの音楽家がその日に初めて集まって臨時に編成し、

全く練習しない(ブッツケ、という)で演るのだ。降り番のオーケストラ奏者やフリーの奏者のアルバイトなのだ。

ときどき、N響や日本フィル、新日フィルの降り番の上手い人たち、という組み合わせだと、良い演奏が聴けるが、

ひどいの当たると、本当にひどい。

東京都が予算をケチって、まともなオーケストラ(N響とか、都響とか)を頼まないからこういう事になるのである。

このときの演奏があまりにひどくて、「クラシックはつまらない」と思ってしまう者も多い。


音楽でも絵でも、文学でも、芝居でも、

初期の段階から一流に触れさせること

が、極めて大切である。

初めに良いものを聴いたり見たりすれば、理屈抜きで、「本当に優れたもの」とそうでないものの違いが自ずとわかるようになる。

この小学生は幸せだ。もちろん、全ての人間が音楽好きにならなくても良いのだが、

少なくともこの小学生の中の何人かは、この日のことを、一生忘れないだろう。


◆【音楽】スッペの誕生日(18日)なのです。

私は、小学校5年の時、「音楽教室」でたまたま非常に良い演奏を聴くことが出来た。

後から思うと殆どがN響の人だった。

そして、スッペの「軽騎兵序曲」とロッシーニ「ウィリアム・テル序曲」がプログラムに含まれていた。

私は、そのときのトランペットの音、オーケストラの響きにひどく興奮した。

トランペットの音の、何たる輝き! オーケストラの響きの圧倒的な迫力に深く心を動かされた。

自分もあの楽器を吹きたい、と思った。それが、ラッパを習い始めた発端なのです。

今日は、その、喜歌劇「軽騎兵」序曲を、品川の小学校に行ってくれた、世界の頂点に君臨するオーケストラの演奏でお聴き下さい。



ダウンロード LightCavalry.mp3 (6037.8K)



いやあ、「軽騎兵」を聴いて、目頭が熱くなるとは思わなかったです。

あの頃の自分を思い出したのです。

それでは、また。


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2005年04月18日(月) 中国の「選択的記憶」ワシントン・ポスト社説がいいことを書いている (追加あり)
2004年04月18日(日) 「ロシア大統領顧問、京都議定書批准に反対=WWF」地球温暖化が進行すると、ロシアが消える。【追加】サマワで銃撃戦
2003年04月18日(金) 「<米国防長官>イラク側の協力なしに大量破壊兵器発見は不可能」・・・開いた口が塞がらない、とはこのことだ。

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