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2007年02月11日(日) |
トランペット協奏曲CDの金字塔 「トランペット協奏曲集」モーリスアンドレ、カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 |
◆何だかんだ言って、きちんとCDをお薦めしていなかったですね。
フランスのトランペット奏者、モーリスアンドレについてこのところ、随分何度も書いています。
その度に音楽をここ(ココログ)に載せていたのですが、それは、普通「トランペット協奏曲のCDをお薦めする」と書いても、
大抵の人は買わない、従って聴くこともないだろうと、思ったからです。
その状況は今でも多分あまり変らないでしょう。学生時代にトランペットを吹いていたことがある。とか、
ブラスバンドをやっていた、という人以外、「協奏曲」と言ったら、まず、ピアノかバイオリンであって、
そのずっと後にチェロか、フルートあたりが来るのでしょう。
そして、トランペット協奏曲なんて「得体の知れないもの」に興味は無い、ということになる。
しかし、口幅ったい言い方ですが、私が御紹介したモーリスアンドレの演奏を聴いて、
それまでクラシックのソロ・トランペットなど全然知らなかったが、意外にいいね、というメールを頂戴したことが一度ならずあります。
これほど嬉しいことはありません。
そこで、今日は、私の音楽鑑賞歴の中から「真面目に」(いつも真面目なつもりですが)、
1枚の「トランペット協奏曲集」をお薦めします。
◆「トランペット協奏曲集」モーリスアンドレ、カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
モーリス・アンドレはフランス人ですから、フランスの「エラート」というレコード会社から出しているレコードが多かったのですが、
EMIにも録れるようになりました。
移籍したのかどうか、そういう契約関係にはあまり興味がありませんが、
EMIとも契約したおかげで、私にとっては「夢のような」CDが発売されました。
3つのネットショップで調べたので、リンクしておきます。
Amazon(国内盤)、
HMV(輸入盤)、
タワー・レコード(国内盤)です。
Amazonには一枚しかないようなので、他の店も載せた次第です。
正確に言うと、この録音が最初に発売されたのは、「CD」が発明される前のことです。
アナログレコードとして発売されました。それは、しかし、本質ではない。どうでも良いことです。
カラヤン、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が伴奏をして、モーリスアンドレがソロを吹く。
ソリストも、伴奏も世界一です。これ以上贅沢な企画は無いのです。
カラヤンもベルリンフィルも、一流の音楽家と認めなければコンサートにもレコードの録音でも協奏曲のソリストとして招きません。
逆の言い方をするならば、カラヤン・ベルリンフィルのソリストに呼ばれた、ということは、
トランペットに限らず、どの楽器でも、声楽家でも、「一流の音楽家」の太鼓判を押された、と言うことです。
アンドレが一流なのは、いずれにせよ聴けば明らかですが。
◆フンメル、レオポルド・モーツァルト、テレマン、ヴィヴァルディの4曲です。
標題は、「トランペット協奏曲CDの金字塔」としましたが、実は、少し残念なことがあります。
トランペット協奏曲といえば、ハイドンとフンメル、と相場が決まっているのですが、このCDは、ハイドンを録れてないことです。
演奏時間を考えても充分に入るはずなのですが、何故外したのか分かりません。
レオポルド・モーツァルト(モーツァルトの親父さんです)を録れるぐらいなら、ハイドンにして欲しかった。
しかし、それでもなお、このCDはやはり素晴らしい演奏ばかりです。
フンメルという人は、クラシック・ファン以外はあまり知らないと思いますが、何処の馬の骨か分からないような人ではありません。
モーツァルトの弟子であり(ということは、モーツァルトがフンメルを「見所がある」と考えていたことを意味します)、
ベートーベンの友達(ベートーベンの友達ってのはしんどいだろうね)、メンデルスゾーンの作曲の先生です。
自分はピアニストなので、作品はピアノ曲が多いのですが、
私は正直に告白しますと、この「トランペット協奏曲」以外のフンメルの曲を聴いたことがありません。
この一曲でも私にとってフンメルは不滅なんですが、いずれ他の作品も聴いてみようと思います。
◆約一ヶ月前にテレマンを聴いていただきました。
約一ヶ月前、1月13日付(ココログでは14日付)で、テレマンのトランペット協奏曲という記事を書きました。
あのテレマンもこのCDからです。
今日はフンメルの協奏曲から極めて技巧的な第3楽章を聴いていただきたいと思います。
フンメルは前述の通りピアニストですが、トランペット協奏曲を書こうとした経緯が本当のところ、良く分かりません。
多分、書きたくなるようなトランペットの名人がいたのでしょう。
演奏者が作曲家の創作意欲を刺激した例は、音楽史上しばしばあったことなのです。
フンメルは「トランペットのトランペットたる所以」を実に上手く捉えている、と思います。
この第3楽章、演奏時間でいうと、2分40秒辺りから、非常に細かい装飾音の連続があります。
アンドレの演奏は神業のようです。
兎にも角にも、お聴き下さい。
エンピツをご覧の方は、いつも恐縮ですがココログからお聴き下さい。
私は、この演奏を何百回聴いたか分かりません。
何度聴いても感心するんです。ワクワクするのです。
そして、「やはり私はトランペットが好きだ」、とつくづく思います。
それでは、今回はこの辺で失礼します。
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