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JIROの独断的日記
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2007年02月07日(水) 「携帯契約、1億台を突破=発売から23年、市場は飽和状態−1月統計」←因みに私は持っておりません。

◆記事:携帯契約、1億台を突破=発売から23年、市場は飽和状態−1月統計(2月7日17時1分配信 時事通信)

電気通信事業者協会が7日発表した1月末時点の携帯電話とPHSの契約数は、1億22万4000台となり、

1985年に肩掛け式の「ショルダーホン」が発売されてから23年目で1億台を突破した。

携帯は、国民1人1台が当たり前の時代に入り、生活に欠かせない道具となった半面、

国内市場は飽和状態に近い。携帯各社は今後、商品差別化に腐心することになりそうだ。

内訳は、携帯が9531万5000台、PHSが490万9000台。


◆コメント:生活に欠かせない道具でもないと思う。本当に必要な人は1パーセントいるかどうか。

本来、私個人の話など、どうでも良いのだが、勘違いメール、コメントが来ると面倒くさいので最初に書いておく。

私もかつては携帯を持っていた。

99年、インターネット接続サービスの「iモード」が開始された頃であるが、その頃はまだ携帯は「電話」としての使い方が主流だった。一応面白そうだから、買ってみたが、

あるとき、殆ど携帯を使っていない、つまり必要としていないことにハタと気づき、解約した。

それ以来、どうしても無ければならないという状況に至らないので、使っていない。

使わないことに執着するというか、ムキになっているのではない。要らないから持たないのだ。

だからといって、世間一般に対して、「携帯は不要だ」というつもりは毛頭無い。

仕事によっては、文字通り無くてはならないだろう。

いつ、容態が急変するか分からない患者を診ている医師や、外出中に顧客から会社に電話がかかってくることの多い、

営業、つまりセールスをしている人などは、確かに携帯の最大の恩恵を受けているのは想像に難くない。

その他のひとで、本当に「携帯が無いと仕事にならない」という人は意外に少ないのではないかと思う。

ただし、「必要が無い物を持ってはいけない」という理由もない。

本当に必要かととわれれば、テレビもパソコンも、CDプレーヤー、DVDプレーヤーなど、いずれも持っていなくても、命に別状は無い。

その代わり、随分と暮しがつまらなくなるだろう。だから、必要がないひとが携帯を持つのは、一向に差し支えない。


◆但し、子供にはみだりに持たせない方がいい。

社会に出て経験を積んで、世の中には悪い奴がいることを知っている大人はいいのだが、子供には携帯を持たせない方が良い、と私は考えている。

「子供」の客観的定義は難しい。人それぞれ精神的に成熟してゆく速さがことなるからだ。

私が「子供」と言う場合、悪い奴に簡単に欺されてしまう、精神的に未熟な者を念頭に置いている。

携帯電話が出来る前、昭和の一般家庭では、家庭と外の世界との通信手段は、固定電話と手紙しかなかった(電報は葬式の時ぐらいだ)。

そして、電話は殆どの家庭で、一回線しか設置されていなかった。

家族の誰かが電話に出れば、他の者全員に分かる。何を話しているか大抵見当も付く。

昔のテレビドラマのうち家庭を舞台とする「ホームドラマ」で殆ど陳腐化した脚本だが、
娘のところに男友達が電話をかけてくる。運悪く頑固親父がとってしまう。

相手の男が「○○子さん、いますか?」とおっかなびっくり訪ねると、本当はいるのに、親父が勝手、かつ、極めて無愛想に、

「いません」


と一言告げて電話を切ってしまう。それが後に娘の知るところとなり、大いに揉める、というパターンがあった。


今のお嬢さんたちは、冗談じゃない、とおもうだろうが、それなりにメリットがあった。

子供が親に知られずに誰かと連絡を取るのが難しかったことである。

今は、親が子供に携帯を買い与えてしまうので、固定電話時代とは異なり、

親が知らないうちに子供たちだけのネットワークができあがっている。

そして、ときどき悪い奴らに欺されて、のこのこ出会い系サイトで知り合った男の車に乗り、乱暴されて殺される訳である。

世の中には残念ながら、普通に暮らしている市民には想像も出来ないような悪い奴がいて、
人を欺したり、脅したりすることがある、ということの恐ろしさを十分に想像できない子供たちが、親の知らないところで携帯でネットワークを構築するのは、危険だ。

ガキに携帯は要らないのである。

愚息が通っている中高一貫教育男子校では、学校に携帯を持ってくることを禁じている。

いろいろ、注文を付けたいこともある学校だが、この件に関しては、私は、なかなかいい、と思っている。


◆誘拐に備えてのGPS付き携帯だって、アテにならぬ。

全く忌まわしいことだが、近年、小学校低学年の子供が連れ去られ、殺される事件が続発したことから、

子供の居場所が分かるように、GPS (=global positioning systemグローバル・ポジショニング・システム、衛星利用測位システム)を使った、

「GPS利用位置情報サービス」を使うために子供に携帯を持たせる人も多いようだ。

これを持たせてもねえ・・・。

誘拐犯が計画的に犯行に及ぶとすれば、

当然子供がGPS機能付携帯を持っているかどうか、最初に確かめるだろう。

携帯は簡単に見つかるだろう。あっさり投げ捨てられ、そこから車で逃走されたら終わりだ。

また複数による犯行なら、ひとりは子供が持っていた携帯をもったまま、全然関係ない方角へ移動して、操作を攪乱しようとするだろう。



それにしても、GPSって・・・・。

「全地球測位システム」ですよ。アメリカの国防総省の軍事衛星を利用したシステムですよ。

それを子供の下校時の位置確認に使う。昔だったら、完全にギャグマンガのネタである。

全く嫌な世の中になったものだ。


◆伊丹十三監督の「マルサの女」で「ショルダーホン」が使われている。びっくりするよ。

冒頭に引用した記事に「肩掛け式のショルダーホン」とあるが、

これを見たければ、故・伊丹十三監督の傑作「マルサの女」という国税庁査察部を描いた作品を見るといい。

脱税している山崎努扮する会社経営者宅に踏み込む前に、査察官が本部と連絡を取るのに用いるのだが、今の感覚の「携帯」ではない。

重さが十キロぐらいありそうな大きな箱に、昔の黒電話の受話器と、なんと「ダイアル」が付いている。

この映画が制作されたのは1987年。

わずか20年前。通信機器がここまで発達するとは、当時、誰も予想していなかったに違いない。

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