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2006年12月07日(木) |
8日はシベリウスの誕生日。「カレリア組曲」ってのがあるんです。 |
◆今週はいろんな人の命日と誕生日が連続するんです。
忙しいなあ。師走だから忙しいのは当たり前、ってそう言う話ではないのです。
有名な音楽家と作家の誕生日と命日が連続するのです。12月5日は、先日書いたとおりモーツァルトの命日ですね。
そして、日付が変ってしまったけれど、12月7日は間奏曲があまりにも美しい、
「カヴァレリア・ルスティカーナ」というオペラを書いたマスカーニという作曲家の誕生日でした。
最初に音をアップしたのは、「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲だったのではないかな。
もう一度、載せておきます。実に美しい。
エンピツをお読みの方は、ココログからお聴き下さい。
8日がシベリウスの誕生日。9日は夏目漱石の命日、といろいろあるのです。
◆12月8日はシベリウスの誕生日。
勿論、日本史上は悲劇の始まり、真珠湾攻撃を行った日ですが、それは今日は書きません。
但し常識として知っておいた方がいいですね。はい、その話はここまで。
で、フィンランドの作曲家シベリウスの誕生日なのです。
1865年12月8日−1957月9月20日という一生ですから、西洋音楽の歴史の中では比較的「最近」の人です。
ですが、作風は伝統的なクラシックを踏襲していて聴きやすいです。
シベリウスはもともとバイオリニストを目指していたのです。結構上手かったらしいのです。練習とか、レッスンの時は。
ただ、アガリ症でして、試験の時とかリサイタルとか、「ここ一番」というときにどうも上手く弾けなかったそうです。
それで、演奏家はあきらめて作曲をしたら大成功だったのですね。
勿論、誰でも演奏家がダメなら作曲家になれるというものではありません。演奏と作曲は別の才能です。
さて、シベリウスで何を聴きましょうか、と考えました。
ウルサ方は、シベリウスで「フィンランディア」とかいうとバカにします。
「交響曲第5番」が良いとかいいます(一番有名なのは2番です)けど、「フィンランディア」もいいですよね。
一曲だけバイオリン協奏曲を書いています。これはかなり頻繁に演奏される名曲です。
ただし、自分がバイオリンを弾けるので、色々と難しい技巧を要求しているそうです。
聴いている分には大変美しい。ただ、最初からバイオリン・コンチェルトをお薦めするのもどうかと迷います。
「フィンランディア」はカラヤンとか有名な人のが沢山あります。どれでもさほど外れない。
◆カレリア組曲ってのがいいのではないかと思います。
「カレリア」というのは、フィンランドのある地方の名前だそうで、それを題材とした劇付随音楽ですが、
今では専ら音楽が独立して演奏されるのです。組曲といっても3曲しかないので、独立したCDにならないのです。
「フィンランディア」と「カレリア」と「バイオリン・コンチェルト」が一枚に収めてあるCDを探したのですが、どうも見あたらない。
カレリア組曲の最後はマーチでして、これがシベリウスにしては「へえ・・」と驚くほど明るい。
こんな曲です。
エンピツをお読みの方、ココログからお願いします。
途中から煌めくトランペットが鮮やかです。
同じフレーズをホルンが引き継ぎ、トランペットが3連符で合の手を入れる。
その後の、後打ちで入るシンバルの一発が、私は大変好きなのです。
この録音、もう少し大きい音で「ジャーン!」とやっても良いと思うのですけどね。
これは、私しか感じないことかも知れないけど、シベリウスはオーケストラ曲に傑作が多い(ピアノとか、弦楽四重奏も書いてますが)のですが、
このカレリアといい、フィンランディアといい、交響曲の5番などにも出てきますが(5番じゃなかったっけ?)、
シンバルの使い方がとても上手いと思うのです。
◆岩城さんの指揮で初めて「カレリア」を聴いたのです。
極めて個人的な経験なのですが、とても懐かしいので書かせてください。
「フィンランディア」では、曲の終わり近くで、シンバルが後打ちを続けながらクレッシェンドして、
最後にフォルティッシモで一発決める箇所があります。
もう定年で辞められましたが、N響のパーカッション(打楽器)に岡田さんという方がいらっしゃいました。
この方は、ティンパニを叩いても、その他の打楽器をやっても何を叩いても、カッコイイ方でした。
全身を使ってクレッシェンドしてゆく「フィンランディア」のシンバル。
「展覧会の絵」の最後「キエフの大門」のバスドラム(大太鼓)。
一発叩く毎に、独特の動作をなさるのですが、決まっているのです。ありありと思い出せます。
ところで、わたしは、この「カレリア組曲」のマーチを、子どもの頃、N響が土曜日か日曜にやっていた
「青少年のためのプロムナードコンサート」で岩城宏之さんがアンコールで演奏したのを聴いて初めて知りました。
何と楽しい曲だろうと思いました。最後の金管の輝かしい音を聴くと、胸がいっぱいになります。
◆お薦めCD
シベリウスの誕生日なのですから、「シベリウスづくし」にするのが普通でしょうが、
「カレリア」のマーチを含む、色々な作曲家の管弦楽のマーチを一流の演奏家ばかりが録れているのを見つけした。
華麗なるクラシカル・マーチ:です。
すごいよ。これ。
カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管楽アンサンブル による「双頭の鷲の旗の下に」とか「旧友」とか。
その他もアーサー・フィードラー、ボストン・ポップス、
小澤征爾、ボストン交響楽団のメンデルスゾーン「結婚行進曲」。
「カレリア」はヤルヴィ指揮・エーテボリ交響楽団 です。大丈夫です。上手いです。ここ。
もう少しで冬至で寒いですから、景気の良いマーチもよろしいのではないかとおもいました。
これらの色々な作曲家のマーチはマーチといっても演奏会用のマーチですから。実用にも使われるスーザとはまた違います
(スーザも入ってますけど、オーケストラですから、趣が違って面白いと思います)。
話の焦点が、シベリウスから、いろいろ横に逸れましてしまいましたが、今日はこの辺で。
それでは。
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2005年12月07日(水) 私事で恐縮ながら、「たまには良いことがあるものだ。」という話。
2003年12月07日(日) 要するに「イラク復興支援特別措置法」は「アメリカ支援法」だ。
2002年12月07日(土) 「・・・だから清の墓は小日向の養源寺にある」(続)