外国為替証拠金取引
JIROの独断的日記
DiaryINDEXpastwill


2006年11月03日(金) 「福岡・筑前町の中2自殺:同じグループ、自殺後も別の生徒いじめ−−三輪中」←やはり制裁を加えなければ、だめだ。

◆記事1:福岡・筑前町の中2自殺:同じグループ、自殺後も別の生徒いじめ−−三輪中

中2男子生徒(13)がいじめを苦に自殺した福岡県筑前町立三輪中で、

この男子生徒をいじめていたとされるグループが事件後も別の生徒にいじめを繰り返していたことが分かった。

学校側は遺族側に「再発防止を目指す」と繰り返しているが、いじめ対策が進まない現状が浮き彫りになった。

複数の関係者によると、新たないじめを受けているのは自殺した男子生徒と同じ学年の別の男子生徒。

暴力的な行為はないものの、言葉によるいじめだったという。

男子生徒の自殺後、間もなくいじめグループが別の男子生徒を対象にしたいじめを始め、

見かねた他の同級生が保護者に相談し、保護者が学校側に通報した。

学校側はこの保護者に「実際に新たないじめがあるかどうか調査中」と説明しているという。

毎日新聞 2006年11月4日 東京朝刊


◆記事2:いじめ自殺:16件あった 文科省「ゼロ」発表の7年間に

いじめが主な原因で自殺した公立小中高校の児童生徒の人数を文部科学省がゼロと発表していた99〜05年度の7年間に、

いじめが原因と疑われる自殺が全国で少なくとも16件あることが分かった。

このうち、いじめを訴えたり示唆する遺書や走り書きが残されていたケースが11件、

亡くなった子どもに対するいじめの存在を学校が認めた事案が10件あった。

文科省や教育委員会、学校によるいじめ自殺の実態把握の不十分さが厳しく問われそうだ。



日本弁護士連合会や市民団体のまとめなどを参考に、毎日新聞が集計した。

16件には、いじめた側とされる児童生徒が警察に逮捕されたり、児童相談所に通告された事例が4件

▽自殺をきっかけに、教委がいじめ対策に取り組んだケースも4件ある。

ただ、遺族が起こした裁判でいじめは認めつつ、「自殺との因果関係は明確でない」とされた例もある。

00年7月、埼玉県川口市では、市立中学校の1年男子がメモ帳に「HELP」と書き残し、自宅で首をつった。

入学直後から複数の同級生にたびたび取り囲まれ、背中へのひじ打ちや太ももへのけりを受けていた。

埼玉県警は、14歳未満だった同級生9人を児童相談所へ通告した。校長も記者会見でいじめを認めた。

05年4月には、山口県下関市の市立中学校で3年女子が校内で首をつって自殺。

自宅に「死んだらもういじめられないですむ」というメモがあった。

校長は女子生徒が「キモイ」「あっちに行け」と言われ、石を投げられていたと両親に伝えた。

だが、いずれも文科省はいじめ自殺とカウントしていない。

(以下、省略。記事全文のキャッシュは、「ウェブ魚拓」に保存した。↓にあるので、ご参照いただきたい)

http://megalodon.jp/?url=http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20061104k0000m040133000c.html&date=20061104114909


◆コメント:昨日書いたとおりであるが・・・。

いじめの話を好むわけではないが(そんな人間がいるとは思われない)、昨日、いじめに関して文章を書いた翌朝、

すなわち、今朝、毎日新聞が大きなニュースを二件報じていたので、昨日に引き続き、この問題を取り上げた。



実は、今朝の毎日新聞一面で大きく取り上げられていたのは、記事1ではなく、記事2である。

これも大きな問題であることは否定しないが、「さもありなん」である。

つまり、ここで行われていたのは、役人の世界に昔から存在する「責任を免れるための事実の隠蔽」ということであり、

証拠は無いが、あらゆる役所で大なり小なり同様のことが起きていることは、容易に推察される。

しかし、これはとりあえず、大人の問題である。

そして、「いじめによる自殺の統計」が仮に完全なものであったとしても、統計自体にはいじめを無くす効果はない。

また、文科省、又は各都道府県、各市町村の教育委員会が有効な「いじめ防止策」を講じたかどうか、疑わしい。

役人は新しいことを始める(新しい「いじめ対策」手段を発案する)ことを極端に嫌う。

責任を取りたくないからである。


◆記事1の方が緊急性のある問題だ。

記事1は新聞では社会面に載っていて、大見出しもついていないのだが、

ことの重大性、悪質性、緊急性は、文科省の統計改竄問題よりも遙かに深刻である。

記事の核心部分を今一度引用する。

中2男子生徒(13)がいじめを苦に自殺した福岡県筑前町立三輪中で、

この男子生徒をいじめていたとされるグループが事件後も別の生徒にいじめを繰り返していたことが分かった。

学校側は遺族側に「再発防止を目指す」と繰り返しているが、いじめ対策が進まない現状が浮き彫りになった。

開いた口がふさがらない。


◆加害者の責任を問わず、罰しないから、いじめを繰り返すのではないのか?

昨日付の拙文で私は、

「いじめの加害者本人」は、悪いことだと知っていながら、いじめを行ったのだから、加害者本人の責任を追及し、社会的制裁を加えるべきだ」

と書いた。

具体的には、加害者と親の氏名、顔写真を公表することが「社会的制裁」である。



これに対して、賛成だ、というメールを何件か頂戴したが、他方、加害者とその親に「制裁」を加えても生産的ではない、というご意見もあった。

しかし、私は今朝、記事1を読み、自分が昨日書いたことは、やはり間違っていないのではないか、と考えた。

いじめにより、被害者が自殺しても加害者が罰せられないから、同じことを繰り返すのだ。



福岡県筑前町立三輪中で男子生徒が自殺したのは、10月11日である。

この生徒を自殺に追い込んだ同じグループが、自殺から一ヶ月も経っていないのに「新たなターゲット」をいじめているという。

これは、もはや「犯罪」であり、「罰するべきではない」、と考える方が、不自然である。



勿論、私一人の頭脳で考えつくことには限りがあり、世の中には「より一層効果的ないじめ防止策がある」と仰る方もおられよう。

そう言う方は、嫌味でもなんでもなく、是非、そのアイディアを発信していただきたい。

私の云うことが当たっているとかいないとか、そんなことはどうでも良いのであって、

要するにいじめをなくす。少なくとも被害者が自殺することを防ぐためにはどうすればよいか、という問題である。


2005年11月03日(木) 昨日の東証システムダウンは怖かったですな。
2004年11月03日(水) アメリカ人がここまでバカだとは・・・思っていたけれどもね。
2002年11月03日(日) 「自分の肉体的・精神的生存のほぼ全ては、他人の労働の上に成り立っている。」

JIRO |HomePage

My追加