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2005年11月03日(木) |
昨日の東証システムダウンは怖かったですな。 |
◆記事1:東証システム障害、金融庁が報告要求…取引は午後再開
東京証券取引所で1日、株式売買の注文を取り次ぐコンピューター・システムに障害が発生し、午前9時の取引開始から全銘柄の取引が停止したトラブルで、東証は午後1時30分にすべての取引を再開した。
システムを共用していたため、取引が停止していた福岡、札幌両証券取引所も同時刻に全面再開した。
世界の主要証券取引所でも異例となる大規模なシステム障害を受け、金融庁は15日までに、証券取引法に基づき、障害が発生した原因や再発防止策などの報告を求めた。
1日の取引時間は、同日午後1時30分から午後3時までの1時間半と通常の3分の1に短縮され、投資家に大きな影響を与えた。
東証は原因について、「10月にシステムの能力を増強した際にプログラム操作にミスがあった可能性がある」(天野富夫常務)と説明している。
東証は、システムを開発した富士通に過失があれば、賠償請求を行う考えだ。(読売新聞) - 11月2日2時26分更新
◆記事2:消費者物価指数:6年1カ月連続、前年水準下回る−−都区部
総務省が28日発表した東京都区部の10月の消費者物価指数(00年=100)は、価格変動の激しい生鮮食品を除く総合指数(中旬速報値)が前年同月比0・3%下落の97・2で、6年1カ月連続で前年水準を下回った。毎日新聞 2005年10月28日 東京夕刊
◆記事3:消費支出、3カ月連続減少=9月のサラリーマン世帯
総務省が28日発表した9月のサラリーマン世帯家計調査によると、1世帯当たりの消費支出は31万4221円と、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比0.4%減少し、3カ月連続でマイナスとなった。(時事通信) - 10月28日11時1分更新
◆記事4:「貯蓄なし」世帯が過去最高の2割強に
金融広報中央委員会が2日発表した「家計の金融資産に関する世論調査」によると、2人以上の世帯で、「貯蓄を保有していない」と回答した世帯の割合は前年より0・7ポイント高い22・8%で、1963年の調査開始から過去最高となった。
昨年から始めた単身世帯の調査では同6・0ポイント高い41・1%に達した。
調査では、公共料金の支払いなどのために一時的に預けている預貯金を除いた貯蓄の保有状況を聞いた。
貯蓄を保有している2人以上の世帯の平均保有額は、過去最高の1582万円だったが、平均は少数の高額保有世帯に引き上げられる傾向がある。
「実感に近い」(金融広報中央委員会)とされる中央値では過去2番目の900万円だった。
調査は6月28日から7月8日に行われ、3261世帯(うち単身世帯175世帯)が回答した。回収率は32・4%だった。(読売新聞) - 11月2日21時30分更新
◆コメント:相場で儲けようとするのもほどほどに。
昨日、世界三大株式市場の一つである東京の株式市場で、システム障害により、午前中、全ての銘柄の売買が不可能になった。
午後になって復旧し、買いが殺到して年初来高値を付けるほどの勢いだったから、あまり騒がれていないが、これは単なる偶然である。
昨日、朝の寄り付きと共に売ろうとしていた人がシステムトラブルで売れないという状況だったら、後場のシステム復旧とともに売りが殺到して、株式市場が暴落するということも十分にあり得たのである。
これだから、相場は怖い。それは、システムの怖さだろうという方もおられよう。
そういうことではない。「相場」とは、時として何の材料が無くても乱高下する危ない世界なのだ。
◆Irrational Exuberance(根拠なき熱狂)
この言葉は、来年の1月でついにFRB議長を退任することになった、アラン・グリーンスパン氏が、1996年、アメリカ経済の実体はさほど良くないのに、株価が急騰していたことに対して警告として用いた言葉である。
あまりにも有名になり、そのままの題名の本が書かれ、日本語にも訳されている。
今の日本もIrrational Exuberanceだとおもいますね。
日銀などがやたらと「景気は回復しつつある」という。 色々な経済指標のなかには、それらしきものが、たまに出る。
しかし、それは例えば9月の完全失業率が4.2パーセントで、8月の4.3パーセントから0.1パーセント改善したとか、鉱工業生産指数が8月、9月と二ヶ月連続で前月を上回ったとか、その程度で、はっきりとした景気回復局面に乗ったとは、言えない。
◆デフレが続いている。
それは、記事2から、記事4を読むと、分かる。
日本の不況はデフレ不況、つまり物価が下がり続けることに起因する不況だが、記事2を読むと、全国で一番物価が高い東京都区部の物価は何と、6年1ヶ月連続して下がり続けている。
記事3では、サラリーマン世帯の消費支出が、3ヶ月連続で減っている。
つまり、モノやサービスを買うことを控えているわけである。供給側、企業側から見れば、売り上げが増えないのである。こういう状態は「景気が良い」とは言わない。
極めつけは記事4である。日本人の貯蓄性向の高さは世界一だったのに、なんと、4世帯のうち1世帯は、給料が減って、生活できないから、「貯蓄がない」ということである。
これほどひどい状態はかつて無かった。 それなのに、小泉政権はサラリーマン増税と消費税率の引き上げを行おうとしている。
今すぐにではないとしても、景気が回復しかけているときにそれをやったら、本当にまた不況のどん底に突き落とされるだろう。
◆小泉・竹中は「銀行の不良債権がデフレの原因」といっていた。
過去にも、何度か書いたが、竹中平蔵氏が金融相のとき、2002年2月12日の記者会見において、「銀行の不良債権がデフレの原因だ」と主張していた。
銀行の不良債権は、予定よりも早く処理が終わったがデフレは続いている。
つまり、小泉政権の経済政策は間違っていた。その事に対する責任がある。 それなのに、小泉・竹中両氏はその責任を取らないばかりか、何も説明しない。
マスコミ各社の経済記者も、気づいていないわけがないのに、追及しないのは、怠慢である。
何年経とうが、この責任は厳然として存在するのだから、とことん質問攻めにして責任を問うべきだ。
そういうことをいい加減にするから、次から次へと中途半端な政策で、計画倒れに終わっても、内閣は平気な顔をしている。
個人的な人間関係で、あまりにも執念深いのは、感心しないが、国政に関して明らかな失策が有る場合、うやむやにするべきではない。
2004年11月03日(水) アメリカ人がここまでバカだとは・・・思っていたけれどもね。
2002年11月03日(日) 「自分の肉体的・精神的生存のほぼ全ては、他人の労働の上に成り立っている。」