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2006年08月28日(月) |
「加藤氏実家放火、首相『暴力での言論封じ、許せない』」←何故、このコメントが出るまでに13日もかかるんだ? |
◆記事1:加藤氏実家放火、首相「暴力での言論封じ、許せない」
小泉首相は28日朝、首相公邸で記者団に対し、自民党の加藤紘一・元幹事長の山形県鶴岡市の実家が放火された事件について、
「暴力で言論を封ずることは決して許せることではない。我々も注意しなければならない。戒めていかねばならない問題だ」と述べた。
「首相の靖国神社参拝がナショナリズムをあおっているのではないか」との質問に対しては、
「それはないと思う。あおりたがる勢力があるのは事実だ。これ(靖国参拝)は外交問題にならない。
よその国からあおり立てられ、よその国をあおり立てるような報道は戒めたらいいのではないか」と語った。
放火事件では、加藤氏が首相の靖国神社参拝に批判的な意見を述べたこととの関連が指摘されている。(2006年8月28日12時16分 読売新聞)
◆記事2:安倍長官「言論弾圧なら許されない」
安倍官房長官は、小泉総理の靖国参拝を批判した自民党の加藤元幹事長の自宅に右翼団体所属の男が放火したとみられる事件について、
「言論を弾圧しようという行為であるなら許されない」と述べました。
「仮に加藤議員の言論を弾圧しよう、あるいは影響を与えようという行為であるとすれば、それは許されないことである。
そのことによって言論がねじ曲げられてはならないと、このように思います」
安倍氏はこのように述べた上で、加藤氏の発言と放火とみられる火事との関連については、
「現在警察で捜査中で、背景等についてもしっかりと捜査してもらいたい」と述べました。
一方で、「放火があった後、官邸として毅然とした発表を出すべきではなかったか」という質問に対しては、
「しっかりとまず警察が捜査することが大切」と述べるにとどまりました。(28日14:00)[28日17時6分更新](JNN)
◆コメント:加藤元幹事長実家が放火されたのは、8月15日なんですが・・。
もうすぐ辞めるけれども、紛れもなく現職の内閣総理大臣が、加藤元幹事長実家の放火事件に関して、
どうして今まで何も言わなかったのか?今日が事件後、初めてのコメントなのです。
「暴力で言論を封ずることは決して許せることではない」
なるほど。加藤元幹事長の実家への放火は、暴力による言論封殺であり、民主主義の根幹を揺さぶる問題である。と言う意味ですね。
おっしゃるとおりですなあ。こういうときには、必ず「ヴォルテールの名言」が出てきます。ついでに書いておきましょう。
「あなたの意見には賛成しないが、あなたがそれを言う権利は、命がけで守ろう」
(因みにネットで検索するとすぐに分かりますが、これは、ヴォルテールの言葉では無いようです、が、今はそれはどうでも良いことです)。
◆バカにするな。そんなこと、分かっとる。
小泉さんの発言はこれだから嫌なのですよ。
暴力による言論封殺は許さない。それは当たり前です。
「許さない」でお仕舞いじゃ、内閣総理大臣の仕事をしているとは言えない。
7月には例の「天皇発言メモ」をスクープした日本経済新聞社の玄関に火炎瓶が投げ込まれる事件がありました。
そして、加藤元幹事長実家への放火。危険な動きですね。
8月7日に<自民党>「靖国若手の会」が首相参拝で提言←ったく、分からねえ奴らだなあ。という記事を書きました。
そこで紹介した、阿川弘之氏の3部作を読んでみると良いです。
米内光政、山本五十六、井上成美です。
これらを読むとわかりますが、今の状況は、やや大げさに云えば、戦前の雰囲気に似てきている。
右翼が台頭して、合理的な意見が言えなくなる。どんどん国家が右旋回する。
次の総裁、安倍晋三氏も非常に危険な思想ですから、ますます危ない。
繰り返しますが、「許さない」で終わっては困りますね。
同じようなテロが繰り返されないように、不穏な動きを監視するよう、警察庁長官に指示するなど、措置を講ずるべきなのです。
でも、小泉首相はそこまでする気がないでしょうね。
◆小泉首相は紳士です。暴力を用いずに「思想・良心の自由」を剥奪していました。一年前。
一年前。郵政民営化解散のとき。自民党執行部は、郵政法案反対の立場で衆院採決を棄権・欠席し、賛成を拒んだ古賀誠元幹事長、高村正彦元外相、小渕優子ら14人に、
公認の条件として<郵政民営化賛成>の確認書を提出させたのです。勿論、自民党執行部とは小泉首相の意向をそのまま汲んでいたわけです。
私はこれは、思想・良心の自由の剥奪だと思い、日記に書きました。
詳しい事情は、2005年09月09日(金)参院造反者に意向確認、反対なら離党促す…特別国会前←こういうのを「ファシズム」といいます。をご参照下さい。
更に、8月25日付東京新聞が加藤元幹事長実家放火 党内忘却モードという特集記事を載せているのでこれも是非読んで下さい。要点は、
放火事件を非難すれば、小泉首相の靖国参拝に対する批判だと受け取られかねず、
それは「小泉路線」を継承する安倍氏に敵対姿勢を示すことにつながるという不安が議員たちにあり、
「民主主義に対する挑戦だ」という常識を口に出させない雰囲気を醸成しているということだそうです。
仲間が殺されかけたのに、それに対する怒りよりも、新しい安倍総理に今から睨まれたくないという「私欲」が優っているわけです。
こんな人たちが与党の政治家なのですね。
◆小泉首相の決まり文句の一つに「テロには屈しない」がありましたよね?
2003年12月9日、政府は自衛隊のイラク派遣を閣議決定しました。
その前月から、アルカイダが日本を脅迫していましたが、小泉首相の反応はただ一言。
「テロには屈しない」
11月29日日本人外交官が二人、イラクで殺害されました。首相の反応はバカの一つ覚え。
「テロには屈しない」
2004年10月26日、武装組織「イラク聖戦アルカイダ組織」と名乗るグループがイラクを訪れた福岡県出身の香田さんを拉致した、
とウェブサイト上に映像付きの犯行声明を出し、48時間以内にイラク南部サマワから自衛隊を撤退させなければ殺害すると警告しましたが、日本は拒否。
香田証生さんの殺害時の映像が11月2日にウェブ上で公開されました。拉致の第一報を聞いたとき、小泉首相の第一声は、
「テロには屈しない」
◆日本国内の日本人によるテロ行為には「屈する」の?
加藤元幹事長実家放火は歴としたテロだとおもいます。
小泉純一郎内閣総理大臣の対テロ政策の方針は、「テロには屈しない」だけです。
国内外を特に指定していませんから、当然、国内へのテロ行為に対しても「屈しない」コメントが出るだろうと期待していたのですが(←嫌味ですからね?)、
残念ながら、「暴力による言論封殺は許せない」というだけです。
小泉首相は、自分の意見に反対されるのが、大嫌いだそうです(幼児的です)。
もしかすると、自分に賛成しない「抵抗勢力」を殺してくれるテロリストは大歓迎なのですか?
◆安倍官房長官は「つねに『闘う政治家』でありたいと願っている」そうですが・・・。
安倍官房長官は文春文庫美しい国へで(帯に書いてある)、
わたしは政治家を見るとき、こんな見方をしている。それは「闘う政治家」と「闘わない政治家」である。
「闘う政治家」とは、ここ一番、国家のため、国民のためとあれば、批判を恐れず行動する政治家のことである。
「闘わない政治家」とは、「あなたのいうことは正しい」と同調はするものの、決して批判の矢面に立とうとしない政治家だ。
(中略)
わたしはつねに「闘う政治家」でありたいと願っている。
と書いています。
なるほどねえ。それでは、何故、状況から見て明らかに放火だった加藤元幹事長実家の火災の直後に、
今日の発言、「言論弾圧なら許されない」を発表しなかったのですか?どうして小泉首相と同日なのですか?
次期総理選出に万全を期す為には、今「反小泉」だと「批判されるのを恐れた」からではないのですか?
要するに私利私欲で動いているのですね。「美しい国」など本当はどうでも良いのではないの?
2005年08月28日(日) 小泉首相が、郵政民営化にあれほどムキになる理由。
2004年08月28日(土) 「野ばら(童は見たり・・・)」の原詩はゲーテだった。詩の翻訳ってのは、難しいですね。
2003年08月28日(木) 「私たちは生まれながらにして、ストロークなしでは生きていけない。」(エリック・バーン、心理学者)宅間被告人のストローク飢餓
2002年08月28日(水) 精神疾患への理解