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2006年03月11日(土) |
情報流出:小泉首相、管理の不備批判「守秘義務が甘い!」←総理、気が付くまで1年半かかりましたか。 |
◆記事1:情報流出:小泉首相、管理の不備批判「守秘義務が甘い!」
小泉純一郎首相は7日の参院予算委員会で、自衛隊の機密情報や県警の捜査資料がインターネット上に流出した問題について
「防衛庁だけではなく、外務省、警察を含めて全省庁で公務員としての守秘義務(を守ること)が甘い。大変遺憾だ」と述べ、
情報管理の不備を厳しく批判した。同時に、情報管理の徹底を全省庁に指示したことも明らかにした。
これに関連し額賀福志郎防衛庁長官は、海上自衛隊の機密データが流出した問題について
「自分の職域以外の秘密情報を知ることができるような管理体制に問題点があった。
今後チェック体制をきちんとやっていかなければいけない」と答弁した。(3月7日 21時29分)
◆記事2:国税庁、納税情報47万人分?紛失 (2005年9月16日 読売新聞
東京国税局は16日、局内に保管していたパソコン2台を紛失したと発表した。
このうち1台には、約47万人分の個人事業者の納税額や銀行の口座番号など個人情報が入っていた可能性があるという。
同国税局では盗まれた可能性が高いとして、15日、警視庁丸の内署に被害届を提出した。
同国税局によると、2台のパソコンは、税金を徴収する徴収部と、法人への課税を担当する課税第2部で、それぞれ使用していた。
このうち徴収部のパソコンには、2003年分の確定申告で、1000万円以上の収入があった東京、神奈川、千葉、山梨の4都県の約47万人分の個人事業者のデータが一時的に保管されていた。
データの中身は氏名、住所、電話番号、生年月日、所得税の申告納税額、口座番号などだった。
このデータは、国税庁が、納税者に対し、口座引き落としで納税する「振替納税」を奨励するために使用していたという。
データは、作業後すぐに消去することになっていたが、作業を終えた8月2日から、パソコンの所在が分からなくなっており、データが消去されていたかどうかは確認できていない。
同国税局では、「パスワードを入力しないとパソコンは起動できず、データも暗号化されているため、個人情報が外部に流出する可能性は極めて低いと考えている」としている。
一方、課税第2部のパソコンは3月末から所在が分からなくなっていたが、対応を取らず、放置していた。納税者情報は入っていないという。
2台のパソコンは、いずれも、複数の職員が使用していた。
同国税局では、関係部署の職員らから聞き取り調査を行ったが、いずれも「心当たりがない」と答えたため、盗まれた可能性が高いと判断した。
一方、丸の内署によると、室内には荒らされた形跡は見当たらなかったという。
藤田利彦・同国税局総務部長の話「税務行政に対する国民の信頼を損なうもので、深くおわびする。納税者情報の管理の徹底を図りたい」
◆記事3:金融庁、個人情報含むフロッピー2枚紛失 (2004年10月18日付 日経)
金融庁は18日、2金融機関から郵送で提出された資金洗浄(マネーロンダリング)に関する情報が入ったフロッピーディスク(FD)2枚が7月末から同庁内で所在不明になっていると発表した。
うち一枚には、取引の場所や相手の氏名など個人情報が含まれていた。紛失からすでに2カ月以上たっている。
五味広文長官は同日の記者会見で「いまのところ個人情報が漏えいした痕跡はない」としたうえで
「金融機関の監督を行う立場でこのような事件が発生したことは極めて遺憾だ。深くおわびする」と陳謝、再発防止策を早急に講じる考えを示した。
2枚のFDは現在もみつかっていない。紛失したFDはいずれも7月28日に金融庁が書留郵便で受領した。
発送元の金融機関からの問い合わせで8月上旬に紛失が判明した。
担当室長が知ったのは約1カ月後、担当課長や長官、伊藤達也金融担当相が知ったのは先週だった。 (01:07)
◆記事4:金融庁、またFD紛失 銀行のデータ収録、個人情報なし (2005年2月3日朝日新聞)
金融庁は3日、銀行から持ち込まれたフロッピーディスク(FD)1枚を紛失したと発表した。
FDには、銀行1行の昨年11月の預金や貸出金などについての全体的なデータが入っていたが、個人や取引先の情報は含まれていないという。
金融庁は昨年7月にもFDを紛失したばかりで、改めて情報管理体制を問われそうだ。
◆コメント:今まで、中央・地方官庁の「情報管理」が甘いことに気が付かなかった内閣総理大臣。
「情報管理が甘い」という首相の評価自体は正しい。
ただ、私は、「今頃気が付いたのか!」と開いた口が塞がらない。
普通に新聞を読んでいれば、よくぞ、これだけ毎日毎日「個人情報の流出」が起きるものだと思うのが普通だ。小泉首相はろくに新聞を読まないと見える。
もっと分かりやすい情報源がインターネットにある。
Yahoo!の個人情報の流出である。これを毎日読めば、一目瞭然である。
簡単に入手できる情報を、日本国の内閣総理大臣はご存じなかったようだ。
記事2から記事4をご参照いただきたい。
金融庁、国税庁は、記録媒体及びPCそのものの紛失と盗難で、昨今のWinnyやウィルス感染とは状況が異なるが、情報が流出したという事件の重大性は同一であり、
それを国政の最高責任者が認識していなかったことは、大きな問題である。
警察などにおける、ネット経由の情報漏れの件は、事情を知れば不思議でも何でもない。
仕事に私用パソコンを用いているのだ。しかもそこにはWinnyがインストールされていた。
「Winnyが有るからと云って情報が洩れるとは限らない」と言う言葉は、意味がない。現実にWinnyで情報が洩れているのだから。
さらに驚くべきことに、愛媛県警で情報流出元となった警部のPCにはアンチ・ウィルスソフトがインストールされていなかったのである。
◆私の職場の情報漏洩防衛策。
私の職場が公的な機関か私企業か、或いは学術的な組織か、は云えないので、一応「会社」としておこう。
私の「会社」では私用PCなどもってのほか。情報持ち出しは、一切禁止。仕事は職場でしかさせない(結果として、仕事が終わる時間は遅くなるが)。
そして、外部記憶装置(FD、各種CD、DVD、USBメモリなど)が、取り付けられないような監視ソフトを予め入れた、会社が所有権を持つPCしか使えない規則が定められている。
インターネットには接続できるが、あらゆる種類のBBSには、アクセスできない。機密情報を書き込むことが可能になるからだ。
BBSのみならず、エンピツやブログには一切アクセス出来ず、読むことすら出来ないようなシステムになっている。
また、ウィルスに感染しそうなサイトにアクセスすることがないように、日々、フィルターを更新している。
社外へのメールは、たとえそれが業務に関する普通の内容であっても(機密情報を含んでいなくても)、全部、管理者が検閲している。
私用メールは禁止されている。
勿論それでも、本気で機密事項を外に漏らそうという意図(故意)があれば、紙にメモして持ち出せば、分からない。
ただ、そこまでの悪意を持った人間つまり、故意犯が出る可能性はかなり低い。それは、個人情報の流出を見れば分かるだろう。
大多数が、「過失」なのだ。
◆リスク・コントロールは「マイナス思考」で無ければだめだ。
危機管理=risk controlに携わる人間は、常に、「最悪の状況」を想定しなければならない。「多分、大丈夫だろう」という楽観主義者は、危機管理に不向きである。
常に「危ないかも知れない」という、「悲観論」が基本である。
本屋に行けば「プラス思考のすすめ」「楽観的に生きる」「小さなことにクヨクヨするな」というような本が溢れている。
世の中には、「常にプラス思考で楽観的であること」が望ましいと考える人が大勢いる。それが、正しい場合もある。
不都合な事態が生じても、累が個人にしか及ばないような状況であれば、それも良かろう。
しかし、英語の決まり文句にあるとおり、“Everything is relative.”(全ては相対的である)。
もしも、世の中全体が楽観主義者ばかりで、「何とかなるさ。」という発想で行動したら、とんでもないことになる。
この世においては、「危険・障害が起こりうる状況を出来る限り想定し、可能性を排除する」、つまり心配性、「マイナス思考」の人間も必要なのである。
プラス思考で全てが上手く運ぶほど、社会は単純ではない。心配性の人々が世の中の危険を防いでいる、と言っても過言ではない。
2005年03月11日(金) 「首相苦悩 牛肉輸入再開へ米大統領“直談判” 信頼揺らげば政権に打撃」 政権と国民の生命とどちらが大事?
2004年03月11日(木) 「『長嶋氏最悪免れた』 脳梗塞病状医師が会見 右手の強いまひ続く」 危なかったですね。オリンピックの監督どころじゃないよ。
2003年03月11日(火) 朝日新聞襲撃事件、全て時効が成立。殺人罪に時効なんてあって良いのだろうか?