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JIROの独断的日記
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2006年03月10日(金) 「フィギュア転倒喜んだ文科相が謝罪」敢えて、今、フィギュアスケートにまつわる話。

◆記事:「フィギュア転倒喜んだ文科相が謝罪」

小坂憲次文部科学相が6日、トリノ五輪でイリーナ・スルツカヤ(27=ロシア)が転倒したことを喜ぶ発言をしたことで謝罪コメントを発表した。

民放が4日の番組で発言部分を放映したところ、文科省に抗議の電子メールが数十件あったためで「配慮を欠き反省している」とした。

小坂文科相は2月28日、荒川に帰国報告を受けた際、競技の最後に演技したスルツカヤが転倒して銅メダルに終わり、荒川の金メダルが決まった時の感想を

「人の不幸を喜んじゃいけないけれど、こけた時は喜びましたね。『これでやったー』と、ものすごい喜んだ」と述べていた。[2006/3/6/22:03]


◆コメント:思っても、云ってはいけないことがある。

新しくリンクを貼らせていただいた、ネットの片隅で“I”を叫ぶさんが、この件について書いておられるのを読ませていただき、私も書きたいことを思い出したので取り上げる。

文部科学相に関しては、リンクさせて頂いたブログで仰る通りで、付け加えることは無い。正論である。



話が逸れるけれども、最近、Yahoo!にYahoo!みんなの政治というコンテンツが設置され、議員の経歴、国会に提出済(審議中)の法案などをすぐに検索できるようになったのはご存知だろうか?

なかなか便利だ。小坂憲次文部科学相のプロフィールも簡単に調べられる。さて、これは、余談である。



正直に言うと、あのスルツカヤの転倒の時、私も文部科学大臣と同じことを思った。思った人はかなりの数に上るのではないか。後ろめたさがあるので、抗議メールが少ないのだろう。

しかし、「思っても口に出してはいけないことがある。」

それを思いっきりやってしまうのが例えば石原東京都知事だ。

重度身体障害者施設を視察した直後、記者団に向って、「こういうことは、安楽死の問題につながる」とか「ああいう人達に人格はあるのだろうか」とか、思ったことをそのまま口にしてしまう。

「そういうことは、たとえ思っても、口に出してはいけないのだ」、と言うことが、あの人物にはどうしても分からないようだ。



石原知事はとりあえずどうでも良い。

それよりも、私はその後、スルツカヤの転倒を内心喜んだこと自体を恥じている。


◆荒川選手の金メダルは勿論嬉しいが、スルツカヤはとても気の毒なのだ。

オリンピックが終わって随分経つから、私がこれから書くことは、既に知っている人が多いかも知れない。

今まで書かなかったのは、折角の金メダルのおめでたい気分に冷水をかけるのは野暮だと思ったからである。



荒川静香選手が金メダルを獲得した翌日、NHK総合テレビのNHKスペシャル「荒川静香 金メダルへの道」という番組があった。

番組の中心は当然荒川選手で、約一年に亘る取材をまとめたものだった。

フィギュアスケートの「新採点方式」とは何か。

荒川選手がそれに如何に対処したか。

「新採点方式」では得点に結びつかない「イナバウアー」をフリーでも演ることを決心させたのは、一通の「応援メール」だったこと

(荒川選手は、現地でたびたび、ネットカフェに寄り、ファンからの応援メッセージを読んで自らを鼓舞していた)などが克明に記録されており、興味深かった。



しかし、NHKはスルツカヤも公平な観点から取材していた。

スルツカヤの母は、重い腎臓病を患い、透析を受けなければならない辛い生活を送っている。

お母さんの何よりの喜びはスルツカヤの活躍であり、今度のオリンピックで娘が金メダルを獲得することを、ことのほか楽しみにしていた。彼女の気持は・・・。

人の親なら、分かるだろう・・・・・。



さらに、何という苛酷な運命であろう。スルツカヤ自身、かなり深刻な病気に罹っており、痛みをはじめとする様々な厄介な症状をこらえながら、演技しているのだ。

「NHKスペシャル」の話を、私の日記の読者の方へのメールに書いたら、その方が、病気の母、家族の生活支え「金」挑むという記事を見つけたと教えてくださった。

NHKスペシャルや、その他の情報源から既にこのエピソードを知っている方もおられるだろうが、その方にも、今日、初めて知った、と言う方にも一読をお薦めしたい。



荒川選手の金メダルは、偉大である。それはすでに書いた。
しかし、「金メダル万歳」だけではなく、その蔭で泣いている敗者にも思いを馳せることができるのが、人間の想像力である。

思いやる心の源は「想像力」である。


2005年03月10日(木) <ニッポン放送株>ライブドアの過半数は微妙 「タテ社会の人間関係」って読んだことないのかな。
2004年03月10日(水) 「神戸連続児童殺傷、加害者の元少年が仮退院」 様子を見るしかないね。
2003年03月10日(月) 58年前の今日、東京にはたくさんの爆弾が投下されました。

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