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2006年02月19日(日) |
「根拠のない情報を元にして、人を傷つける行為遺憾」(小泉首相)根拠のない大量破壊兵器情報で人を殺すのは支持していましたね。 |
◆記事1:「根拠のない情報を元にして、人を傷つける行為に対して極めて遺憾に思っている。」
ライブドア前社長の堀江貴文被告から武部勤幹事長の二男への資金提供疑惑で、自民党が反撃に打って出た。
17日午後の衆院予算委員会で逢沢一郎幹事長代理(51)が二男の預金口座などを調べた結果、「そのような事実はなかった」と指摘した上で、
立証責任は民主党の永田寿康氏にあると強調。事実の証明ができないならば名誉棄損にあたると訴え、逆襲に転じた。
「根拠のない情報を元にして、人を傷つける行為に対して極めて遺憾に思っている。野党だから与党を批判するのは結構だが、批判の中にもやはり礼がある」
小泉純一郎首相(64)は予算委で、永田氏の爆弾発言についてこのように批判。
安倍晋三官房長官(51)も「事実関係を明確にしなければ、ただの怪文書と同じだ」と反論した。[ 2006年2月17日18時0分](夕刊フジ)
◆記事2:前原代表「国政調査権の発動を」 ライブドア振り込み疑惑
民主党の前原誠司代表は19日午前、フジテレビの報道番組でライブドア側から武部勤自民党幹事長の二男への金銭振り込み疑惑について
「信ぴょう性が高いものと思っており、われわれは自信を持っている」と重ねて強調、国政調査権を発動して調査するよう主張した。
前原氏はライブドア前社長の堀江貴文被告がメールの存在や振り込み自体を否定していることには「堀江さんは黙秘して話していない。
逮捕の要件まで認めていない人が『やっていない』と言ったからといって信じるのはおかしな話だ」と指摘。
「われわれは金融機関にかかわる情報を得ている。国政調査権を発動する時はピンポイントだ」と強調した。
これに対して、自民党の片山虎之助参院幹事長は同番組で「国政調査権は伝家の宝刀であり、権威にかかわる。
もう少しいろんなものを出していただき、ちゃんとした証拠がなければ難しい」と反論した。(共同)
◆記事3:首相、イラク開戦支持「反省点ない」(朝日新聞)
小泉首相は15日、ブッシュ米大統領がイラク戦争開始の根拠とした大量破壊兵器情報の大半が誤りだったと認めたことに関連し、
「大統領は(戦争開始の判断は)正しかったと発言している。 イラクが大量破壊兵器がないと証明すれば、戦争は起こらなかった」と述べた。
米国の武力行使を支持した自らの判断に問題はないとの考えを強調したものだ。
首相官邸で記者団の質問に答えた。
首相は、「反省すべき点はないか」との記者団の質問に
「日本は国連決議に沿って判断した」と述べ、記者団が「反省材料はないのか」と重ねて問うと
「(あると)思っていない」と語った。 [2005年12月15日22時14分]
◆コメント:小泉首相が正しい。実に稀なことだが・・・・。
小泉首相にしては、珍しく正論を述べている。
「根拠のない情報を元にして、人を傷つける行為に対して極めて遺憾に思っている。」
まさしくその通り。
今の状況では、民主党のドジぶりが目に付く。
しかし、自民党も後ろめたいことが無ければ、国政調査権だろうがなんだろうが発動すればよいではないか。
自民党の片山衆院幹事長は「国政調査権は伝家の宝刀であり、権威にかかわる。
もう少しいろんなものを出していただき、ちゃんとした証拠がなければ難しい」という。
これも、正しい。国家権力を濫用されては困るからだ。
でもねえ・・。、国政調査権の発動は「伝家の宝刀」ですか。
この前の、ヒューザー小嶋社長、木村建設社長、姉歯建築士の参考人招致、証人喚問、あれはいずれも「国政調査権の発動」なのですが。
「伝家の宝刀」にしては、随分簡単に決めていたじゃないですか。
それなのに、与党・自民党にとって不利な事実が明らかになるかも知れない「国政調査権の発動」は簡単には認められないそうだ。
これは「なんか、あるからじゃないの?」と勘ぐりたくなるのが人情である。
◆民主党は物的証拠を提示できるのですか?
民主党は「自信がある」なら、早く物的証拠を提示して欲しい。
ライブドアから武部幹事長の二男への金銭振り込み疑惑を証明するのは、口座の入出金記録を見つけることだ。
メールは無理だろう。
ライブドアのメールは東京地検特捜部が押収したサーバーにあるし、本件で問題になっているメールが仮に有ったとしても、検事がとっくに見つけているはずである。
その上に、地検の次席検事が「そういう記録は有りません」とわざわざコメントを出している。
与党の圧力で抹消したのか、本当に最初から無かったのかは分からない。
ただ、国会で論争になっていることに関して、頼みもしないのに検察からコメントが出てくるのは超例外的、というか史上初めての出来事だ。
この出来事だけでも、何かが「仕組まれている」ことが、余程愚鈍な人で無い限り、分かるだろう。
また、仮にライブドアから武部幹事長の二男への送金が実行されたとしても、
そういうことを本人名義の普通の口座で行うバカはいないのであり、架空口座を通していたはずである。
その場合、架空名義口座の存在と、それらが武部・ライブドアそれぞれのものであることを証明しなければならない。
これは、なかなか、難しい。
第一、本人確認法が制定・施行されてからは、架空口座は違法な口座である。
架空口座の開設を認めていた金融機関は、金融庁から業務改善命令を受けることになる。
だから、金融機関は極力「そんなものは、ありません」というだろう。
この意味で、民主党の言う通り国政調査権の発動を行っても物的証拠を見つけられる可能性が低い(望みは、内部告発だ)。
ただし、万が一、架空名義口座が見付かったら、国の監督責任も問われる。
何故なら、金融機関には金融庁検査が毎年、何ヶ月も入っている。
従って、仮定上の話であるが、架空名義口座が発見されたら、金融庁は何を見ていたのかということになる。
金融庁は内閣府の外局だ。明らかに内閣の責任である。
そして、同じく仮定上の話として、問題の送金が、もしもその架空口座を通して行われていたなら、与党にとっては二重の打撃となる。
◆民主党は「詰め」が甘いね。
また、勘違いメールが来ると面倒くさいから、前もって書いておく。
私は衆議院選挙前、昨年9月3日に「お前はどこの政党の誰を支持するのだ」とのお訊ねがありましたので(既に書いてるんですが)。という記事を書いた。
この文章において私は、「岩國哲人さんが党首となる民主党が理想であるが、次善として現在の民主党を支持する」と書いた。
その後、前原代表になってから、民主党を支持すると書いたことはない。
何故なら、前原代表は憲法を改正して集団的自衛権の行使を認めるべきだ、という思想の持ち主であり、それは、私が最も反対することだからである。
今回の下らない「メール騒動」においては、民主党の詰めの甘さが気になるが、一方で自民党が真っ白だと判断する理由もない。
「真相は不明だ」というのが、現時点で確実に言える唯一の「事実」である。
◆ところで、総理。
冒頭で書いたが、珍しく正論をおっしゃっていましたね。
「根拠のない情報を元にして、人を傷つける行為に対して極めて遺憾に思っている。」
そのとおりですな。 しかし、なかなか面白い人だ。 記事3を読んで下さい。
昨年末、ブッシュはイラク戦争を始める正当化事由として掲げた「大量破壊兵器」による情報が誤りだったことを正式に認めた。
小泉首相はそれでも米国を支持するといった。
アメリカは、確かな根拠もなく、イラクに対する武力攻撃を始めたのである。
尤も、仮にイラクが大量破壊兵器を保有していたとしても、あの戦争をアメリカが始めたのは違法行為であった
ことは先日書いたばかりである。
「根拠のない情報を元にして、人を傷つける行為に対して極めて遺憾に思っている。」(この場合は「名誉」を傷つけるのである)という発言をする人が、
「正当性の根拠がない戦争、それによって、何万人もの無辜のイラク人が殺された戦争、を支持」するとは、どういうことなのだろうか?
思想に一貫性が認められない。
2005年02月19日(土) 小泉内閣の経済政策は、完全に失敗しているにも関わらず、大新聞、野党は追及が甘い。
2004年02月19日(木) 「<劣化ウラン弾>イラク戦争で米軍使用、オランダが認める」これでも、自衛隊を派遣しろ、というのは、どういう論理?
2003年02月19日(水) 北朝鮮がミサイルを発射した場合の政府対応って、すごいよ。1発目が着弾するまでは、見ているのだそうだ。