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2006年01月16日(月) |
「ライブドア粉飾指示、1億円付け替えで子会社黒字に」←違法な株が上場していたということだ。 |
◆記事:ライブドア粉飾指示、1億円付け替えで子会社黒字に
インターネット関連企業「ライブドア」の関連会社「バリュークリックジャパン」(現ライブドアマーケティング)が
2004年1〜9月の決算で、ライブドアの別の子会社の預金1億円を自社の売り上げに付け替え、
実際は赤字だったのに黒字に粉飾していたことが、関係者の話で分かった。
このウソの決算発表は、16日に始まった証券取引法違反(風説の流布)の捜索容疑となっている。
粉飾工作は、ライブドア本社がメールで指示していた。
東京地検特捜部と証券取引等監視委員会もメールのデータなどを入手しており、誰が関与したかなど具体的な指示の経緯を調べている。
関係者によると、旧バリュー社(04年3月に子会社、現在は関連会社)の粉飾決算に利用されたのは、
ライブドアが完全子会社化すると04年9月3日に発表した結婚仲介サイト運営会社「キューズ・ネット」。
同社の全株式を保有する「JMAMサルベージ1号投資事業組合」とライブドアの間で、
同年10月12日に株式の交換が行われ、ライブドアの傘下に入った。
バリュー社は同年9月、株式交換が実行されていないために正式にはライブドアの子会社になっていなかったキューズ社の預金約1億円を、
バリュー社の売り上げとして付け替え、売上高や経常利益などを水増しして計上。
実際は赤字だったバリュー社の決算を黒字に粉飾した。
その上で、バリュー社は同年11月12日、1〜9月の売上高を7億5900万円、
経常利益を7200万円などとするウソの発表をしていた。
一連の粉飾工作について、関係者は「バリュー社の株価を上げるためだった」と指摘している。(読売新聞) - 1月17日18時53分更新
◆コメント:「バレなければインチキで儲けてもいい」のですか?
昨夜(16日夕方6時頃)から、今朝まで、東京地検特捜部は徹夜で資料押収など捜索を行ったが、
この目的は、上の記事とは直接関係ない。
東京地検は2004年、ライブドアの関連会社、ライブドアマーケティングが、出版業者のマネーライフ社を買収するときに、
故意に株価を高騰させて、自分(ライブドア)が儲けるために、本来公表するべき事実を隠していたのではないか、
そうだとすれば証券取引法違反だ、といいう理由で捜査している。
上で引用した記事はそれとは直接には無関係である。
ライブドアマーケティングは、東証マザーズという、東京証券取引所が1999年にベンチャー企業のために作った株式市場
(こういうのをまとめて新興株式市場などといいます)に上場している。
株式市場で一番「由緒正しい」というか、昔からの大企業が上場しているのが東京証券取引所第一部(通称、東証一部)である。
「東証一部上場企業とはすなわち一流企業」である、ということが長い間常識だった
(残念ながら、一昨年から昨年にかけて、西武鉄道とカネボウの粉飾決算というとんでもない事態が発覚した。
この他の会社が粉飾していない、という保証はない。悪夢を見ているようである)。
◆どの市場でも上場するときは、内閣総理大臣に届けるのだ。
東証一部でなくても、どの株式市場でも上場するということは、
それぞれの証券取引所が決めた「上場基準」を満たしていなければならない。
そのうえ、たとえ東証マザーズでも、証券取引所は、ある会社の株を上場するときには、
内閣総理大臣に届け出なければならない、と法律(証券取引法)で決められているのだ。
(証券取引法)
第百十条 証券取引所は、有価証券をその売買のため上場しようとするときは、その上場しようとする取引所有価証券市場ごとに、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
上場した株は、誰でも売ったり買ったりできるのだから、潰れそうな、損ばかりしている会社の株は上場できない。
当然である。
◆上場廃止基準
また、一度は上場しても、その後業績が悪化するなどの理由で潰れそうな会社の株は、
そのままにしておいたら、株主が損害を被る恐れがあるので、
各証券取引所は「上場廃止基準」を定めている。
因みに東証マザーズの「上場廃止基準」はこの通りである。
「その他」に、「有価証券報告書等への虚偽記載」という項目がある。
有価証券報告書というのは、決算書(貸借対照表、損益計算書など)の証券取引法上の呼称である。
決算が赤字なのに黒字にするというのは、カネボウ、西武鉄道がやってしまったわけだが、粉飾決算そのもの。
有価証券報告書への虚偽表示で、これ以上悪質なものはなく、これがばれたら、もう、その会社は永久に社会的信頼を失うのである。
引用した読売新聞の記事の内容が真実ならば、当然、ライブドアマーケティングは上場廃止だろう。
◆そういう会社経営者を経団連に入れようとしていた人、時代の旗手と呼んでいた総理大臣がいた。
私は、堀江という人物はハナから怪しいと思った。結果論ではない。 ほぼ一年前から書いている。
それは、堀江さん、カネで全てが片づくってものじゃないよ、
堀江氏は新しいメディアの使命などということは、全く考えていないことが「江川紹子ジャーナル」で確認された、
<ニッポン放送株>ライブドアの過半数は微妙 「タテ社会の人間関係」って読んだことないのかな。
などをご覧頂くと、お分かりになるであろう。
そもそも、これほどまでに一目で胡散臭く、異常に自己顕示欲だけが発達し、
自分さえ儲かれば世の中などどうなろうが知ったことではない、と豪語している若造を、よりによって経団連に入れたトヨタの会長さんとか、
「新しい時代の旗手」などと言って「刺客」に起用した日本国の内閣総理大臣は、何十年も生きて、
一体、何を見てきたのだ、と言いたい。
2005年01月16日(日) 「陸自先発隊が最大被災地バンダアチェ入り」 アチェ州の被害が特にひどい理由。
2004年01月16日(金) 「陸自先遣隊、成田空港を出発」 Sein(=be)とSollen(ought to)
2003年01月16日(木) 天皇陛下は落ち着いていて、立派だと思った。私だったら、きっと、取り乱すだろうな。