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2006年01月17日(火) |
「東証、株式の全取引停止 設立以来の異例措置」堀江のバカの所為だぞ。 |
◆記事1:ライブドア粉飾決算、傘下会社の資産を売上高に計上 (日経) (1月18日(水)16:00)
ライブドアの関連会社による企業買収を巡る証券取引法違反事件に関連し、
ライブドア本体が2004年9月期の決算で、本来は資産に計上すべき複数の傘下会社の資産を、
売上高として粉飾して計上する経理操作を行っていたことが18日、分かった。
期間のもうけを示す経常損益を黒字に見せかける目的だったとみられ、
東京地検特捜部は同法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いでライブドア本体の捜査を始めた。
不正な経理操作はインターネットのポータル(玄関)サイトなど本業の売り上げ不振を隠し、
業績そのものが好調なように装う目的だったとみられる。宮内亮治取締役(38)が経理操作を主導したとみられ、
特捜部は、虚偽記載の認識などについて、堀江貴文社長(33)や宮内取締役から事情を聴く方針だ。
◆記事2:東証、株式の全取引停止 設立以来の異例措置(共同通信) - 1月18日17時0分更新
東京証券取引所は18日、ライブドアの粉飾決算疑惑などを受け、午前から個人投資家を中心に株式売買の注文が殺到したことから、
売買を成立させるシステムの処理能力の限界に近づいたとして、午後2時40分に通常の取引時間を20分残し、
株式など全銘柄の取引を停止する緊急措置を発動した。システムの能力が原因の取引の全面停止は、東証設立以来初めて。
東証によると、取引が成立する約定の件数では、システムの能力の上限は1日450万件。18日は朝から取引注文が膨らみ、
午前の取引で232万件に達した。このため午後になって投資家や関係者に対し、400万件を超えた場合、
取引を停止する可能性があると伝え、小口の注文は集約するよう異例の呼び掛けもした。
午後1時半からは西室泰三社長が記者会見して事情を説明したが、
午後の相場は全面安の展開となり日経平均株価(225種)の下落は一時700円を超え、
約定件数は約400万件となった。
◆コメント:「稼ぐが勝ち ゼロから100億、ボクのやり方」は「粉飾決算」だったのですね。
「稼ぐが勝ち ゼロから100億、ボクのやり方」とは、私は読んだことがないが、彼が書いたとされる本の題名である。
「稼ぐが勝ち」。ああ、なんという下品な言いぐさだろう。
全く、たかが33歳のガキの会社の所為で、東京株式市場は大混乱である。
マザーズでIT関連株が暴落するので、東証一部まで連れ安となり、売りが殺到した。
最近は素人がネット株で取引するからやたらと注文件数が増えたので、つい先頃、
東証は大量注文に対応できるように、システムを増強したのだが、今日は午前中だけで230万件の注文があった。
「これ以上増えるとさばききれない」、と判断したため、後場寄り付き直後に、
東証は、「注文件数が400万件を突破したら」取引を停止するかも知れない。
できるだけ注文はまとめて、件数を少なくしてくれ」というコメントを発表した。
そうしたら、余計にパニック売りが増えてしまった。
ついに、14時40分、東証は、ライブドア及びその関連会社のみならず、
東京証券取引所で取引されている全銘柄の取引を停止すると宣告した。
従って、売りたくても売れなかった人がまだまだ大勢、いるはずだ。
ライブドアの株主だけではなく、全然関係ない他の企業の株の売買まで不可能になってしまったのである。
堀江君は日本中の投資家に迷惑をかけているのだ。
◆何故、注文が殺到したかといえば、ライブドア本体の粉飾も明らかになったからである。
昨日書いたとおり、粉飾決算は上場廃止基準に抵触する。
但し、昨日書いたのは、ライブドアの子会社の粉飾決算についてである。
今日は、記事1に書かれているとおり、当然予想されていたこととは言え、ライブドア本社の粉飾が明らかになりつつある。
東京地検特捜部は10万通に及ぶメールの記録を押収し、削除されたものも専門家の手を借りて復元を試みているという。
東京地検特捜部に目をつけられたら、まずお仕舞いである。
東証の社長はライブドアの上場廃止を早くも口にしているが、まず殆ど間違いなく、その通りになるだろう。
上場廃止になるということは、持っている株券を株式市場で売ることができなくなる、ということである。
ライブドアの株券は紙屑となる。紙屑になる前に売りたい人間が殺到したわけである。
◆Financial Timesは「堀江のような人間が必要だ」と社説で述べているが、それは違う。
18日付のFT紙社説は、次のような書き出しで始まる。
http://news.ft.com/cms/s/4c1f33da-87c8-11da-8762-0000779e2340.html
「『旧体制』からの復讐」
日本の伝統的企業社会の長老達にとって、若くて不作法な起業家・堀江貴文氏は、
彼が、規模だけは大きいが間抜けな放送局、フジテレビを乗っ取ろうとしたときから、目障りな存在だった。
堀江氏のインターネット関連企業、ライブドアは証券取引法違反のかどで司法当局の捜査を受けているが、
これは、「長老」たちの復讐だと言えよう。
その後、FT紙は堀江氏のような「体制を打破しようとする人間」が、変化を疎んじる日本には必要なのだという、
実に月並みな論旨を展開しているのだが、私に言わせれば噴飯ものである。
◆堀江貴文にとっての「良い世の中」は「自分がカネを儲けるのに都合の良い世の中」だろう。
FTにも随分バカな論説(委員)がいたものだ。びっくりした。
堀江には世の中を変えるなどという思想は無い。
昨年、小泉に請われて亀井静香の刺客として立候補したが、その頃、テレビのインタビューに答え、
「実は成人してから(選挙権を持ってから)今まで投票したことは一度もない、」と、「得意気に」話していたのを思い出す。
世の中などどうでも良いと考えている証左である。
立候補に応じたり、なんやかんや彼の行動を見ていると、単に「テレビに映りたい」だけではないかと思われる。
自己顕示欲は異常に強い。まあ、それはいい。
彼が世の中を変えたいと思っているとすれば、その基準はただ一つ。
「自分が金儲けをするのに都合がよい世の中」
だけ、であろう。
◆百歩譲って、堀江がFinancial Times紙の言う通りの理想を持っていたとしても粉飾決算は違法行為である。
仮に堀江が世の中を変えたいと考えていたとしても
(そんなことは、たとえ、1+1が3だったということが発見されても、あり得ない、と私は思う)、
それが、赤字の会社の決算を黒字だと嘘をついて、株式を上場したことの違法性を阻却するものではない。
その行為は、株主(というか、最近の株主は形ばかりで、株の一時的所有者というべきだろうが)を騙していたのである。
嘘の決算書を公表してでも自社株を公開し、或いは、子会社、関連会社の株を公開して、
値をつり上げ、自分だけ儲かれば良い、と考えていた男、それが、堀江である。
日本社会はそういう人間を必要としない。
◆個人投資家は自己責任とはいえ、あまりにも気の毒。
Yahoo!掲示板の株式>サービス業でライブドアの4753を入力すると、
本当にまずい状況に追い込まれた個人投資家が悲鳴を上げている。
しかし、これが残酷だが相場の世界である。
特に、信用取引と言って、自分の持っているお金の限度内で取引するのではなく、証券会社から資金や株を「借りて」売買を行うとき、
委託証拠金(委託保証金)という担保を入れる。
仮に信用取引で株を買った後、株価が暴落すると、買ったときの株価と、実勢相場の差(含み損)が委託証拠金を上回ると、
追い証といって、追加の保証金を入れなければならないのである。
今回ライブドア株を持っていた個人投資家で、この追い証を入れたくても手もと資金がない。
街金から借りるしかない、などという書き込みが山ほどある。
だから、なるべくやらない方がいいのだ。
私は11月に、素人が外国為替に手を出してはいけませんという稿を上げたが、
あの時に、株も止めておきなさい、と言うべきだった。ただ、為替も株も原理は全く同じことなのだ。
2005年01月17日(月) 「デフレ続いている。日銀は一層の努力を」(竹中平蔵氏)←竹中さん、「デフレの元凶も不良債権」といっていたじゃないですか。
2004年01月17日(土) 「サダムが権力を失ったことで、世界はより平和になった。」(ジョージ・ブッシュ)←お前の所為で、より危険になったんだよ、バカ。
2003年01月17日(金) 英語を聞き流すだけで話せるようになるわけが無い。