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2005年12月02日(金) |
<耐震偽造>民間確認検査機関が陳謝、再調査結果を説明←陳謝で済むか、馬鹿者。 |
◆記事1:<耐震偽造>民間確認検査機関が陳謝、再調査結果を説明
姉歯秀次1級建築士が構造計算書を偽造したマンション「グランドステージ船橋海神」(千葉県船橋市)の建築確認をした
民間確認検査機関「東日本住宅評価センター」(横浜市鶴見区)が2日会見し、「偽造を見抜けずに申し訳ない」と陳謝した。
奥沢泰一社長は「社内調査の結果、この他には偽造はなかった」と説明した。(毎日新聞) - 12月2日20時58分更新
◆記事2:耐震計算偽造:「転居費用は」「子の学校は」 横浜市使用禁止命令に、住民悲鳴
「あまりに急だ」「引っ越し費用もない」。
横浜市が使用禁止命令を出す方針を明らかにした分譲マンション「コンアルマーディオ横浜鶴見」(同市鶴見区)の
住民への説明会では、住民から悲鳴のような声が相次いだ。
市側は、使用禁止命令に伴う転居について「市は市営住宅の住居費は出すが転居費用は負担しない」と説明。
住民は「新しいマンションに移るなら家具なども買わなければならないが、引っ越し費用も出せない状況だ」と訴えた。
別の住民は「子供が区外の学校に通っている。市営住宅では通えず、民間住宅に入りたい。民間でも援助してほしい」と要望した。
だが、市側は「(民間住宅の)費用を市が負担することはできない」と理解を求めた。毎日新聞 2005年11月26日 東京夕刊
◆記事3:耐震計算偽造:転居先に公営住宅提供、石原都知事が難色
構造計算書偽造問題で国土交通省がマンション住民の転居先として公営住宅の提供を打診したことについて、
東京都の石原慎太郎知事は18日の会見で「災害と違い、無条件で優先的に入れるわけにはなかなかいかない」と難色を示した。
国交省は公営住宅の提供を求めているが、都都市整備局によると、
都営住宅の競争率は20〜30倍で、2年以上入居待ちの人もいる。
石原知事は「人間の生命にかかわりかねない認定は、きちんと審査をするよう指導する必要がある」と話した。毎日新聞 2005年11月19日 東京朝刊
◆記事4:耐震計算偽造:東京都が500戸提供−−入居者の受け入れ先
東京都は25日、倒壊の恐れがあるマンション入居者の受け入れ先として都営住宅など500戸を提供すると発表した。
受け入れるのは、都営住宅50戸、都民住宅300戸、都住宅供給公社住宅150戸。
28日以降、物件一覧を配布し、来月1〜7日に同公社で受け付ける。早ければ年内の入居が可能という。
期間は原則3カ月で、必要に応じて6カ月まで延長可能。
家賃の減免措置はとらず、都民住宅の場合、3LDK中心で7万〜13万円台。
期間終了後の特例措置として、公営住宅の入居資格を満たす高齢者や障害者の場合は、
優先的に都営住宅入居をあっせんする。毎日新聞 2005年11月26日 東京朝刊
◆記事5:耐震計算偽造:転居用に2200戸−−安倍官房長官
安倍晋三官房長官は30日午前の記者会見で、耐震データ偽造問題に関する政府の当面の対応策を発表した。
耐震強度偽造が発覚したマンションの居住者対策が中心で、
(1)居住者の受け入れ住宅2200戸の確保とあっせん
(2)12月中旬ごろまでに問題がある物件からの退去勧告の準備
(3)住宅購入者への支援措置の可能性を早急に検討−−などとなっている。
受け入れ住宅は公営住宅を中心にあっせんする。
姉歯秀次1級建築士と指定確認検査機関「イーホームズ」などについて、立ち入り検査や建築士資格取り消し、
建築基準法違反にかかる刑事告発の準備などを進めていることも明らかにした。毎日新聞 2005年11月30日 東京夕刊
◆コメント:もう少し、「情」のある措置を取るべきだと思います。
まず、一昨日の復習から。
建物を建てるときは、本来、3回検査しなければいけないのです。
最初に図面にミスがないか、強度に問題がないか等を調べる「建築確認」。
途中、設計通りに建築されているかを確かめる「中間検査」。
完成した建物に問題が無いかどうかを調べる「完了検査」。
1998年の建築基準法改正までは、市町村区の仕事でした。しかし、「建築確認」しか行っていなかった。
改正後は民間検査機関に任せても良いことになったが、ひどい話で、改正建築基準法には検査の項目もやり方も定められていないのです。
そして、民間検査機関がきちんと検査をしていたのか、役所は調べていなかった。
民間検査会社は、いい加減な検査をしていた。それで謝っているというのが、記事1です。
◆勿論、一番悪いのは、強度を偽装表示した建築士とそうと知って売っていた不動産屋達ですが。
勿論、直接的には、わざと手抜き設計した人間と、手抜きと分かりながら、建物を建てた工務店、
建設会社(長年やっているのだから、鉄骨の数が少ないとか、現場の人間だって分かっていたはずです)が悪いのです。
また、まともな検査をしていなかった民間検査会社も悪い。
記事1にあるとおり、「東日本住宅評価センター」(横浜市鶴見区)が2日会見し、
「偽造を見抜けずに申し訳ない」と陳謝したというが、「申し訳ない」で済む問題か、と怒鳴りつけたい気持ちです。
◆建築基準法を改正した国と民間検査業者に任せきりでいた市町村区の責任も当然、あるでしょう。
このような、いい加減な設計、工事、検査が横行しているのは、建築基準法を改正した国と、
民間検査会社に任せっきりでいた地方にも、責任があります。
それなのに、地方自治体は冷たすぎるのではないでしょうか?
記事2は悲惨です。横浜市と川崎市はは欠陥マンションの住人に横浜市退去命令を出したのです。
そして、「市営住宅へに入れ。住居費は出すが引っ越しの費用は自分で出せ」というのです。
住民は欠陥マンションへのローンも返済し続けている。中にはお年寄りもいる。
本当に余分な資金など無い人もいるでしょうに、「退去命令」。
こうなった原因の一端は横浜市にもあるのですよ。
◆弱者に冷たい石原都知事。
東京都も冷たい。石原都知事が冷たいのです。相変わらず、この人は、「社会的弱者」にとても冷たい。
記事3を読んで下さい。最初石原氏は、都営住宅を提供するつもりはなかったのです。
石原慎太郎は、先日テレビで発言していました。
要するに、「そんな広くて安い住宅には何か問題があるに決まっている。見抜けない奴も悪い」という事です。
そんなことは誰もわかっているけどさ。今言わなくてもいいでしょう。
困っている人が大勢いるときに、わざわざ言わなくても良いでしょう。
都営住宅は入居待ちの人が沢山いる事も分かっています。自然災害でないと言うのもその通りです。でもね・・・。
記事4によれば、東京は都営住宅を500戸提供する、家賃の減免措置は取らず、7万円から13万円。
しかも、原則3か月しか住ませてくれない。状況に応じて延長しても半年まで。 その間に新しい家を探しなさい、という訳です。
くどいようですが、欠陥住宅の住人はローンの返済があるのですよ。
それに加えて、13万円も支払えというのは、あまりに酷ではないでしょうか。
東京都だって、都に責任は無く、責任は市町村区(東京にも「村」があります)だ、と言うことでしょうが、
それはそうですが、国民は、所得税の上に地方税(都道府県に支払う税金)と、住民税(市町村区に支払う税金)を収めていて、
東京はそれが毎月4万円、5万円になる(無論所得によりますが)人が多く、
かつ、今回は、「異常事態」なのですから、いくら何でももう少し「情」のある措置が出来ないのか、と思います。
◆自殺者がでるぞ。
どう考えても、厳しい。経済的負担が、です。
欠陥住宅のローンを支払い、新しくあてがわれた市営住宅都営住宅の家賃を支払い、
引っ越し費用を負担し、新しい家を見つけたとしてもそれを借りるときに、敷金とか礼金などが必要となる。
欠陥住宅から「退去」を命ぜられた人の経済的負担は重すぎます。
安倍官房長官(「情」が感じられるのは、この人ぐらいです)は記事5にあるように、
経済的な援助も考えてくれているようですが、多分時間がかかる。
お年寄りなんか、どうしたら良いのか分からない。死ぬしかないと言っている人が何人もいます。
このまま、放っておけば自殺者は本当に出るとおもいます。
そんなこと、知事も役人も国会議員も分かっているでしょうに。
早く、公的資金による経済的援助を決めるべきです。
2004年12月02日(木) 「環境投資で排出枠獲得 政府、ロシアや中東欧対象」 京都メカニズムという制度が京都議定書にあるのです
2003年12月02日(火) 「ある音楽家の教養の程度は、彼のモーツァルトに対する関係で分かる」(カール・フレッシュ=バイオリン演奏の技法)
2002年12月02日(月) 未成年でも殺人犯は厳罰に処すべきである。