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JIROの独断的日記
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2005年06月15日(水) 全日空やJALが機体の整備を中国の工場に委託している、ということを知っていましたか?

◆記事1:日航機、着陸時に前輪外れる…乗客3人けが

 

 15日午前10時ごろ、東京・羽田空港で、新千歳発の日本航空1002便(ボーイング767―300型機、乗客210人)が着陸した際、滑走路上で突然、機体の前脚タイヤが2本とも外れ、誘導灯などを破損して止まった。

 同便は自走できなくなったため、日航は滑走路にバスを出し、約1時間後に乗客全員を飛行機から降ろした。同社によると着陸時の衝撃で、乗客3人が首に痛みを訴え、うち1人が空港診療所で治療を受けた。

 着陸の際、衝撃を受け止める主脚のタイヤがパンクするケースはあるが、前輪が損傷を受けるのは異例。

 国土交通省では、操縦や整備に問題がなかったか調査を始めた。警視庁でも、業務上過失傷害の疑いもあるとみて、関係者から事情聴取するなど、調べを進める方針。(読売新聞) - 6月15日14時37分更新


◆記事2:(2002年11月14日付朝日新聞より)中国の整備工場でジャンボ機の配線、わざと切断

 

 全日本空輸や日本航空が機体の整備を委託している中国の工場で、人為的とみられる電気配線の切断や警報装置の紛失が発覚し、国土交通省が同工場に対し、臨時の安全性確認検査を行っていたことが12日、わかった。

同省は、全日空と日航に対し、同工場で整備を行った機体の安全を再確認するとともに、今後、受け取り時の検査を徹底するよう指示した。

 トラブルがあったのは、中国・アモイ市のTAECO社。整備改造の事業場として、国交省をはじめ米国などの航空当局の認定を受けており、日本では全日空と日航が年間計10機前後の整備を委託している。

 国交省などによると、10月中旬、全日空が整備を委託したボーイング747型(ジャンボ)機で、発電機制御系統の電気配線が切断されているのが、エンジン試運転のチェックで発覚した。

 その後の検査で、客室のトイレから客室乗務員に連絡するための電気配線でも切断が見つかった。また、整備のため取りはずした地上接近警報装置のコンピューターが紛失していたこともわかった。

 故意の切断や盗難の疑いもあるとして、中国警察当局が捜査しているほか、TAECO社では、ガードマンの配備や監視カメラの設置など警備が強化された。


◆コメント:本来、このような、憶測に基づく週刊誌的コメントを書くべきではないが・・・。
 

 今朝、共同通信の速報で、日航機の脚に関係する事故が起きた、という第一報を聞いたとき、「あっ」と思った。

 ちょうど2週間前にジャンボ機主脚部品破断 という事故があり、ここで触れたばかりだった。

 また、5月9日、今年に入ってからの航空機関連トラブルが異常に多いという事も書いた。

 冷静に考えると、今日の事故は要するにパンクであり、専門家に云わせると、パンク自体は格別に珍しいことではないが、ノーズギアが2本一度に、というのは、覚えがないという。



 事故としては、ジャンボ機主脚部品破断が、着陸時に起きたら、本当に怖い。

 脚が折れてしまうわけだから、胴体を滑走路にこすりつけながら、すさまじい熱を発して、滑ることになり、下手をしたら、火災が発生する。


◆あまりにもコスト削減に走り過ぎていないか。

 

 航空関係者のWebサイトで今日の事故について、コメントしている人がいないか、インターネットで検索してみたけれども、まだ、状況の全貌が確認できていない所為もあるし、 仲間内で情報交換している最中なのか、あいにく、見つからなかった。

 ただ、一つ目がとまったのは、ある航空評論家のコメントで、ここ数年、航空会社は世界的に経営が難しいのでコスト削減が著しい、という話だ。

 911テロ、SARSで、旅客数が減る。つまり、売り上げが落ちている。

 一方、原油価格が高騰しているため、コストがかさむ。

 新興のアジアの格安運賃航空会社も出てくるので、運賃を上げるわけにはいかない。

 企業が収益を確保しようとしたら、提供する、モノやサービスの価格を上げるか、コストを切りつめるか、その両方を同時に行うのが常識だが、今書いたとおり、安売り競争が激しいので、運賃を引き上げるわけにはいかず、コストを切りつめるしかない。

 そのしわ寄せが安全面に出てきているのではないかという。


◆中国の工場に整備させるのは、今はヤバいよ。

 

 いや、こういうことを書いてはいけないのは分かっています。

 今日事故を起こした飛行機が中国の工場で整備されたことがあるのかどうか、現時点では全く分かりません。

 しかし、である。

 記事2をお読みいただきたい。

 3年前に中国の整備工場で「わざと配線を切断」した奴が、中国にいたのである。ぞっとする。 云うまでもなく、ここ数ヶ月の中国の反日感情は3年前の比ではない。

 もしも、中国の工場で整備した飛行機が事故を起こそうものなら、原因が判明する前から、とんでもないいざこざに発展するだろう。

 そんなことになったら、喜ぶのは金正日将軍様だけだ。


◆「公的資金」を多少注入してもいいから、優秀な日本人整備士が整備してくれ。

 

 日本政府は、銀行がつぶれそうなときには、自己資本を増強するために公的資金を注入する。

 銀行の監督官庁は金融庁、航空会社の監督官庁は国交省で、全然関係ない。

 ただ、もし、整備不良で飛行機が事故を起こしたら、起きてからでは遅い。

 飛行機が事故を起こしたら、要するに全員死んじゃうのだから。

 多少税金使ってもいいから、日本の飛行機は日本で点検整備出来るようにしてやるべきだ。

 繰り返すが、もし、なにかあったら、何百人という人間が一度に死ぬんだぞ。

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