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2005年05月26日(木) |
飛行中の日航機の座席でボヤ騒ぎ←JALに業務停止命令を発し、隅から隅まで点検するべきだ。 |
◆記事1:飛行中の日航機の座席でボヤ騒ぎ
26日の夜、飛行中の日本航空機の座席から煙が出て消火器で消し止めるトラブルが起きました。
日本航空や国土交通省によりますと、座席のボヤ騒ぎがあったのは午後7時10分、那覇発、羽田行きの日本航空1926便の747ジャンボジェット機です。
詳しい状況はまだ分かっていませんが、飛行中「25のBかC付近」の座席から煙が上がったという事です。
煙は、消火器で消し止められたという事です。1926便には乗員乗客あわせて298人が乗っていましたが、けがなどはありませんでした。
管制塔によりますと、機長からは緊急着陸の要請はなく、午後9時29分、飛行機は無事羽田空港に着陸したという事です。
日本航空によりますと、座席には3センチ程の焦げた跡があったという事で、警視庁などでボヤの原因を調べています。(26日 22:56)[26日23時13分更新](JNNニュース)
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn/20050526/20050526-00000069-jnn-soci.html
◆記事2:滑走路に自衛隊機、全日空機着陸やり直し/那覇空港(沖縄タイムス (24日8時24分))
管制と空自対立
二十三日午前十一時四十分ごろ、羽田発那覇行きの全日空123便ジャンボ機(ボーイング747―400型機、乗員乗客五百七十六人)が那覇空港に進入したが、滑走路上に航空自衛隊の戦闘機二機が出ていたため、着陸をやり直した。
戦闘機はエンジンの試運転中だった。
着陸やり直しの原因をめぐり、試運転の時間が通常より長かったとする管制側と、通常通りだったとする空自側の言い分が食い違っている。けが人はいなかった。
全日空機が米軍嘉手納ラプコン(航空機進入管制システム)の許可を受けて那覇空港に向け進入する中、同空港の管制官が空自のF4戦闘機二機に対してエンジン試運転のため滑走路に入る許可を出した。
国土交通省大阪航空局那覇空港事務所は「全日空機の着陸までに余裕があると判断した」と説明する。
ところが、全日空機が同空港からの距離約五キロ、高度百メートルほどまで降下した時点でも戦闘機が滑走路上に出ていたため、管制官が全日空機に着陸やり直しを指示。全日空機は再び上昇した。
那覇空港事務所は「自衛隊機が滑走路から離脱するのに通常より時間がかかった。管制官の判断ミスではない」と指摘。一方、空自南西航空混成団は「通常通り、最大でも五分間の試運転だったと認識している」と説明した。ただ、双方ともに時間についての正確な記録はないとしている。
全日空機は管制の指示を受けて着陸をやり直し、定刻から四十五分以上遅れた午後零時十二分に着陸。機内では機長が事情を説明し、混乱や苦情はなかったという。
戦闘機は、緊急発進(スクランブル)に備える四機のうちの二機。毎日一回、午前中に滑走路上に停止してエンジンを試運転する。空自は「出力を全開にするので、地上の物件に損害を与えないよう滑走路上で試運転する必要がある」と説明する。
◆コメント:どうして、毎日飛行機のトラブルが起きるんだ。
どうにも、不吉な予感がする。
記事1の「事件」を単体で見ると、大したことではない。しかし、大局的に観察すると、大きな問題だ。
第一に、5月21日にも書いたが、あまりにもトラブルの頻度が高い、ということである。
それとも、航空業界というのは、ずっと以前から、このような機体の構造的な問題や、運行管理体制を原因とするトラブルが、毎日のように起きていたが、我々に情報が伝えられなかっただけなのだろうか?いずれにしても、問題じゃないか。
第二に、航空業界の特定の職種だけが問題を起こしているのではなく、操縦士、客室乗務員、整備士、管制官、全てが(一度にではないが)ケアレスミスをしていることだ。
パイロットは、管制官の離陸許可を得ないうちに離陸する。
客室乗務員は、食事を運ぶカートを、収納場所に入れた後、ロックし忘れ、着陸時に通路にカートが飛び出しそうになった。
整備士に関しては、まだ、整備士のミスであると断言は出来ないが、飛行中に部品の一部が脱落する、というアクシデントが頻繁に起きている。
そして、航空管制官は、今日の記事2でいえば、着陸してくる旅客機があったのに、その滑走路に自衛隊機が入ることを許可した。
おい、たるんでるんじゃないか?
◆コメント(続):死人が出ないと、動かない、役所という組織。
尼崎の列車事故が起きるまでは、旧式のATSを使っていた。
旧式のATSとは、列車が停止信号に近づくと警告音を発するが、最終的に、速度を抑えるのは、運転士に任されるものである。
このたびの事故の後、責任を問われつつある国交省は、アワを食って、ATS-P(「パターン制御式速度照査機能付きATS」)に取り替えようとしている。
ATS-Pは運転士に任せきりにせず、危ないと判断したら、コンピュータが自動的に、列車の速度を落とすシステムで、新幹線には昔から使われていた装置である。
何故在来線には取り付けられていなかったかと言うと、要するになるべくカネを使いたくないからである。
107名の死者を出して、初めてこの新型ATSに取り替える。まさに、日本の役人の仕事を象徴している。それじゃ、遅いんだよ。
◆飛行機が落ちる前に、業務停止命令を発して、隅から隅まで点検しろ。
JALが当分飛ばなくなったら、確かに困る人は多いだろうが、私は断行するべきだと考えている。
放っておいて、また、1985年8月12日の悪夢を目の当たりにするのとどちらを選ぶか?
考えるまでもないことだ。
尼崎の列車事故でお嬢さんを亡くされた、元国鉄のエンジニアもしていた技術者の方が、毎日新聞の投書欄で、「日本中の総点検をするべきだ。日本中がたるんでいる。役所は何かが起きないと動かないが、このままでは大変なことになる。」という趣旨の手記を寄せられていた。
我々素人が見ているだけでも、明らかに、何かが狂っている、という印象を受けるが、その上に専門家がそこまでおっしゃるのだから、よほどのことだ。
こういうことは、最悪を想定して動くべきなのだ。
今日発売された「週刊文春」によれば、小泉首相は5月19日に、新宿歌舞伎町の風俗店が建ち並ぶところを「視察」してはしゃいでいたそうだが、それどころじゃないでしょう、総理。
2004年05月26日(水) 「アル・カーイダが夏に大規模テロ計画…AP報道」にも関わらず、日本企業は米国駐在員を引き揚げない。それに対する批判もない。
2003年05月26日(月) 「青少年のためのバッハ入門〜広くクラシックに興味を持つ聴衆も対象に」←おすすめ。