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2004年11月01日(月) |
「宿営地内に再び着弾か=隊員避難、被害なし−自衛隊テロ標的明確・サマワ」。 イラク人の死者、10万人に達していた。 |
◆記事1:宿営地内に再び着弾か=隊員避難、被害なし−自衛隊テロ標的明確・サマワ
【サマワ1日時事】イラク南部サマワで活動している陸上自衛隊の宿営地付近で31日午後10時半(日本時間1日午前4時半)ごろ、大きな爆発音が聞こえた。迫撃弾かロケット弾による砲撃が確認され、現地治安当局によると、宿営地内に着弾している可能性が高い。
防衛庁によると、隊員は待避壕(ごう)などに避難し、部隊には異常はない。オランダ軍とイラク警察はテロ攻撃の可能性があるとみて、部隊を出動させて発射・着弾現場の確認を急いでいる。陸自宿営地では10月22日深夜(現地時間)に初めて宿営地内にロケット弾1発が着弾したばかり。
イラクでは自衛隊の撤退を求める武装勢力に拉致された香田証生さん(24)が31日、バグダッドで遺体で見つかり、自衛隊を標的にしたテロ攻撃が活発化することが懸念されていた。
迫撃弾による攻撃であれば、自衛隊を狙ったテロ活動が鮮明になったことになる。
現地部隊は夜明けを待って現場を確認する。同庁に入った連絡などによると、宿営地の隊員が午後10時半(現地時間)ごろ、迫撃弾とみられる発射音と直後に着弾音を確認した。地元ムサンナ州警察のカリーム本部長が指揮し、警察と国家保安隊のパトカーが宿営地西側の検問所に向かった。オランダ軍のヘリも旋回している。 (時事通信) - 11月1日15時0分更新
◆記事2:サマワ治安変化ない−首相 安全面に十分注意
小泉純一郎首相は1日昼、イラク南部サマワの陸上自衛隊宿営地付近で大きな爆発音があったことに関連し、サマワの治安状況に変化はないとの認識を示した上で「今後、安全面に十分注意していかなければならない」との考えを示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。
首相は「サマワの治安状況に変わりはないと考えるか」との記者団の質問に対し「そうですね」と答えた。同時に「ムサンナ州知事も『安定している』と言っていた。住民も自衛隊の活動を歓迎している」と述べた。(共同通信) - 11月1日12時38分更新
◆コメント:行政府は法律を遵守しなければならない。イラク復興支援特別措置法の「非戦闘地域」はどこへ行った?
日本では、国会が国権の最高機関であり(日本国憲法41条)、その国会が定めた法律に沿って、行政権を有する内閣(同第65条)が国政や外交をを司る。
別の言い方をすれば、行政権は法律を無視してはいけないのだが、いまや、内閣のみならず、イラク復興支援特別措置法を作った国会(具体的には国会議員たち)までが、自分たちが何を決めたのか、忘れているように見受けられる。何をボヤボヤしているのだ?
実は、国会議員や役人たちには、言い分があるのだ。それは、「戦闘とは、主権を有する国家との間で、宣戦布告を交わした後に行われる国権の発動たる武力の行使を意味する」という暗黙の合意である。だから、テロリストの攻撃があっても、テロリスト集団は国家ではないから、「戦闘」ではないのだそうだ。それならそのように、法律に明記するべきだ。
法律は、国民の誰が読んでも、誤解の余地が無いように書いてくれなければ、こまる。「戦闘行為」の定義など、本を読んだり、ネットで調べて、初めて、意図するところがわかる。これでは、国民に対する欺瞞である。
くどいようだが、イラク復興支援特別措置法には、戦闘行為の定義に関する記述はない。従って、「暗黙の合意」は国民の認めるところではない。
さて、たとえ、イラク復興支援特別措置法の「戦闘地域」、「非戦闘地域」の区別が、上で述べた、「国家間の武力行使」を指しているとしても、いまや、そんなことを云っている場合ではない。自衛官の生命に危険が及んでいるからである。
「法の目的論的解釈」という事を学生時代に習った。
法律を四角四面に、文字の一言一句に拘泥するのではなく、ある法律、或いは、ある法律のある条文は「何のために」存在するのか。その法律が目指す「目的」を念頭に置かねばならない、ということである。
◆目的論的に解釈すれば、自衛隊の活動を非戦闘地域での活動に限ったのは、自衛官の生命を守るためである。
イラク復興支援特別措置法、には、次の文言がある。
3 対応措置については、我が国領域及び現に戦闘行為(国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為をいう。以下同じ。)が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる次に掲げる地域において実施するものとする。
◆皆知っているくせに無視しようとしている。国会議員も役人も、マスコミも。
法律で非戦闘地域で自衛隊は活動してはいけない、と、国権の最高機関が決めた以上、行政府つまり内閣、そしてその監督下にある防衛庁=自衛隊はこれを守らなければならない。
昨夜、サマワでは、はっきりと自衛隊を狙って、迫撃砲が撃ち込まれた、という。最早、誰が見ても安全とは言えない。
これ以上、自衛隊がサマワに留まることは、イラク復興支援特別措置法2条3号に違反している。
自衛隊の最高指揮官たる内閣総理大臣は、サマワは安全と寝ぼけたことを云っているが、いつまでも、そのヘラヘラした態度が通用するものではない。
日本は法治国家であり、イラク復興支援特別措置法の文言とサマワの情勢を比較検討した場合、イラクが引き続きサマワに駐留するという結論は、論理的に考えて、出てくるはずがないのである。
他国が何と言おうが、関係ない。これは、我が国の国内法の規定である。他国が干渉することを許してはいけない。
野党は、毎日(まだ、国会の会期中であることをわすれてはならぬ)何度でも追求せよ。マスコミは毎日でもこの問題を採り上げるべきだ。。
【追加】◆記事:イラク人死者、10万人超 科学的調査で推計 過半数は女性や子供
【ロンドン28日共同】米、イラクの大学の共同研究チームは28日、昨年3月のイラク戦争開戦後、米軍の武装ヘリコプター攻撃などによるイラク人の死者数が、10万人を超えたとの推計をまとめ、英医学誌ランセット(電子版)で発表した。
死者数にはイラク兵も含まれているが、報告は死者の過半数が女性や子どもだったと指摘している。
イラク戦争をめぐりイラク民間人死者数の科学的データが明らかになったのは初めて。
イラク戦争では、イラク人死者数の公式データはなく、これまで非政府組織(NGO)が報道を基に約1万6000人と推計した数値を発表していたが、今回の発表はこれを大幅に上回り、イラクの深刻な実態をあらためて突き付けた形となった。
大統領選を控えたブッシュ米大統領にとっても打撃で、多くの民間人が巻き添えとなって殺害されている中部ファルージャなどでの米軍による掃討作戦にも批判が高まりそうだ。(共同通信) - 10月29日12時44分更新
◆コメント:米国による、イラク人のホロコーストを平然と「支持する」のは止めて下さい。
小泉首相は、インタビューでイラク戦争の正当性について訊かれる度に、論理的根拠を示さず(当たり前である。アメリカに好意を持って貰うのが目的で、論理など無いのだから)、「今でも、この戦争は正しかったと思っている」と、平然と答える。
首相は、今回の調査結果を良く読んで、考えて欲しい。
数の問題ではない(死者数が少なければイラク戦争が正当化されるわけではない)としても、アメリカの石油目的のイラク侵攻により、全然関係ない無辜の民が10万人も殺されていて、しかも女性や子供がその過半数を占める訳でしょう。どのような理由をこじつけようとしても、イラク戦争は正当化出来ない。
イラクは、アメリカを攻撃していなかった。攻撃する準備の証拠となる大量破壊兵器もなかった。
それなのに、アメリカは「イラクの兵器でテロリストがアメリカを攻撃してくるかも知れない」と無茶苦茶な言いがかりをつけて、イラクを攻撃した。
大量破壊兵器が危ないというのであれば、世界には核兵器を持っている国が8カ国ある。これは、明らかに保有していることを自他共に認めているのである。そちらの方がもっと危険なはずではないか。このように考えると、イラク戦争の恐ろしい「犯罪性」は明らかだ。
このような蛮行を支持するのは、日本の恥であるし、サマワの自衛隊を一層危険な状況に追い込むだろう。
2003年11月01日(土) 1.前の公約を破った人物の公約を信じる事などできない。2.投票は情緒的な選択であってはならない。
2002年11月01日(金) Everything is relative.(全ては相対的である。)