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2004年11月02日(火) |
「『宿舎直撃されても被害軽微』」防衛庁長官 「サマワは戦闘地域に当たらず…首相、宿営地着弾で」大本営発表そのものですな。 |
◆記事1:宿舎直撃されても被害軽微=サマワ着弾、コンテナ貫通で−大野防衛庁長官
大野功統防衛庁長官は2日の閣議後の記者会見で、イラク南部サマワの陸上自衛隊宿営地にロケット弾とみられる砲弾が撃ち込まれた事件について、「砲弾が貫通したのはコンテナの物置であり、宿舎は仮に直撃されても被害は少ない」と述べ、迫撃砲弾やロケット弾で砲撃されても居住用コンテナは耐弾性があることを強調した。 (時事通信) - 11月2日13時2分更新
◆記事2:陸自サマワ宿営地、また着弾 不発、コンテナ貫通 公表遅れ、派遣延長への影響配慮
防衛庁は一日深夜、復興支援活動を続けるイラク南部サマワの陸上自衛隊宿営地内で同日午前四時半(現地時間十月三十一日午後十時半)ごろ、宿営地の北側から発射されたロケット弾とみられる砲弾が宿営地内に着弾し、地面で跳ねたあと、清涼飲料水などを保管してある鉄製コンテナを貫通したことを明らかにした。
その後、砲弾は土(ど)嚢(のう)に当たり、宿営地外に抜けたとみられる。砲弾は爆発せず、自衛隊員に被害はなかった。宿営地を狙ったとみられるロケット弾などの砲撃はこれで八度目だが、実際に施設の被害が出たのは初めて。
防衛庁によると、ロケット弾の発射後、宿営地内の隊員は即座に避難。夜明けを待って捜索を開始し、日本時間の正午過ぎにコンテナを貫通した穴などを発見した。一日は宿営地の外での復興支援活動も中止した。
イラクでの自衛隊の行動範囲は非戦闘地域に限定されているが、防衛庁の守屋武昌事務次官は一日の会見で「(治安状況は)厳しさを増しているが、(派遣のための)前提条件を満たしていないという認識はない」と述べ、引き続きサマワ周辺は「非戦闘地域」であるとの見解を示した
しかし、鉄製のコンテナを貫通したことに政府は衝撃を受けており、防衛庁の公式な記者会見も事件発生から約十九時間後となった。防衛庁は会見が遅れた理由について、「撃たれたロケット弾が発見できていないから」としている。(産経新聞) - 11月2日3時3分更新
◆記事3:サマワは戦闘地域に当たらず…首相、宿営地着弾で
小泉首相は2日の衆院本会議で、イラクで活動している陸上自衛隊のサマワ宿営地内にロケット弾と見られる砲弾が着弾し、施設に被害が出たことについて、「総合的に判断すれば、今回、直ちにサマワ周辺が非戦闘地域の要件を満たさなくなったとは考えていない」と述べ、イラク復興支援特別措置法による自衛隊派遣の要件は満たされているとの見解を示した。
イラク特措法では、自衛隊は非戦闘地域で活動すると規定。政府は「戦闘地域」について、「国や国に準ずる組織・人による国際性、計画性、組織性、継続性のある攻撃が続いている地域」としている。(読売新聞) - 11月2日20時12分更新
◆コメント:総理、予想通りのご回答、ありがとうございました。
小泉首相からは、予想どおりの返事が返ってきた。
昨日の日記で、イラク復興支援特別措置法の「非戦闘地域」はどこへ行った?という一節に、政府が何故サマワを非戦闘地域と言い張ることができるのか、を説明した。記事3の中で、読売新聞が解説を付け加えているのはまさに私が書いたことと同じである(太字の部分)。
今や、そのようなレトリックで誤魔化している場合ではないだろう。
昨日の砲撃は、今までの中で、初めて自衛隊の施設に被害が出たという意味で、これまでとは一線を画するものである。
迫撃砲ではなく、ロケット弾が鉄製のコンテナを「貫通」したのだという。これに青くなって、防衛庁が事実を知ってから発表するまでに19時間もかかったのだという。
それでも、「被害は軽微」と主張するところは、太平洋戦争中の大本営発表そのものではないか。ミッドウェー海戦で、帝国海軍は壊滅的打撃を被り、最早、この時点で、戦争の勝敗は決まっていたのに、日本国民に対しては、国家は「当方の損害、軽微なり」と発表し続けたことは、ご存じの読者が多いだろう。
仮に、鉄製のコンテナを貫通するほどの破壊力があるミサイルが、自衛官を直撃した場合の結果は云うまでもないし、自衛官の居住区に命中した場合でも、自衛官の生命は危ない。
小泉首相や防衛庁は、今までサマワは安全だ。地元から歓迎されていると云った手前、今更、主張を翻すことがむずかしくなってしまっている。小児的にムキになっているようにすら映る。
教えて差し上げたい。自衛隊を撤退させる理由となる条文が存在するのだ。
イラク復興支援特別措置法第9条(配慮事項)
内閣総理大臣及び防衛庁長官は、対応措置の実施に当たっては、その円滑かつ効果的な推進に努めるとともに、イラク復興支援職員及び自衛隊の部隊等の安全の確保に配慮しなければならない。
政治家のメンツとか、下らないことで、500数十名の自衛官の生命を危険に晒すことなど、許される行為ではない。小泉首相は中国の格言を引用するのかお好きでしたね?でしたら、ご存じでしょう?
君子は豹変す([易経]君子は過ちがあればすみやかにそれを改め、鮮やかに面目を一新する。俗に、考え方や態度が急に一変すること)。
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