NINJA-SYSTEMS
るり子の日録【オリーブの森で語りあう】
るり子の日録【オリーブの森で語りあう】
るり子



 いつか彼が私から去ってゆくのは必定

恋愛の安定期に入っていることと

自分の感情を表に出さない訓練をしてきた彼の

身に着いた 習い性とがあいまって、

以前のように簡単には 

愛しているよ

と、言う彼のセリフが聞けない今日この頃。







自分の長所と短所をよく知るゆえに、

彼の私に対する愛情を 毎日のように確認しないと

どうしても 落ち着かない。 

一抹の不安がよぎる。







これは、Rに 手ひどく去られたあの経験が

わたしを 非常に用心深くしている。

あの

私に惚れきっていたRが 私から去ったのだ。

ましてRではない他の男なら 

私から去らない訳がないではないか。

(二重否定は強い肯定。さほどに去られる確信があるのが悲しい。)

と、思ってしまうのだ。








その点、彼は私にその種の懐疑心を全く抱いていないようだ。

過去の女性が示さなかったほどの

愛を私が彼に注いでいるから

というのが、その理由らしい。







でも、私より

いえ、私と同等に

彼を愛している存在は じじつ実在する。

彼が その女性を女として認識しなくなっただけの話だ。

むしろ、わたしより

粘着した形で 彼に深い執着を示している。







彼がこのところ

仕事に追われていて

仕事を優先せざるを得ない状況にあり、

仕事と私とどっちが大事なの

などというセリフは

一生 吐くまいと心に決めている私としては、

別の言葉を 彼に吐く必要があり、

あまりに 仕事が飛び込むので






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彼は メールで即答してきた。

「瑠璃ちゃん、どういうこと?」

「私がいることで、仕事と私のバランスを考えなくてはならなくなる。

ということは、

貴方の人生にとって私がストレスになるということでしょ。

だから。」








私は 現状では

彼が私を手放すわけがないと確信している。

でも、言葉のあやで

私の申し出に彼がすんなり 合意したら、

私は 非常に辛く淋しい事になるけれど、

それはそれで、耐えて見せようと思っていた。







彼が うろたえたことで

私の恋心は 満足する。







しかし、私は思うのだ。

いつまでも、彼がこの手の作戦で 折れるとは限らない

ということを。











2009年01月28日(水)
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