NINJA-SYSTEMS
るり子の日録【オリーブの森で語りあう】
るり子の日録【オリーブの森で語りあう】
るり子



 僕と君の姿を映したようなカクテル

彼と共に過ごすバーの

その心地よさは

私が今まで知っていたバーのそれとは

全く異質のものだった。








私は彼のおかげで お酒の味がわかるようになった。







彼と私のお気に入りのバーは 二件に絞られた。

ほかのバーにも行くけれど、

私の好みの甘さと 私が許容するアルコール度数の加減を

知って 

阿吽のブレンドでカクテルをサーブしてくれるお店が

ニ件もできた。







フレッシュフルーツの

とても軽い私のカクテルに

チェイサーが付いてくる。

彼は

ジュースにチェイサーがつくのは瑠璃ちゃんのカクテルだけだ

と、言って笑う。

彼にはジュースでも

私には アルコールの入ったカクテルなのに。







私は 

電話であなたの声を聞くだけで

私の恋心が満足されちゃう

と、彼に伝える。







彼は、

僕はやっぱり こうして生の瑠璃ちゃんがいいな、

瑠璃ちゃんの質感をこうして感じることが

なにより嬉しい。

と、言う。







彼の手元には ベルヴェドールが

私の手元には ラ・フランスとウォッカのカクテルがある。







私は たまに二人のカクテルを写メする。

それを見ている彼が 

私にささやくように言う。






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私は

ここに画像を貼りたくて

カクテル画像をたまに写メするのだけれど、

そんな事は彼には言えない。

彼以外の人との恋愛も書いてあるこの場所に

彼を連れてこれる訳がない。








私はメールで

男の子Bクンを呼ぶ。






彼と私の

秘めやかな時間の共犯者として

Bくんほどクレバーな同席者はいない。






傍目には不思議なこの三人の 心地良い関係。

ウオッシュ系のチーズに刺さる フォークだけがそれを知っている。







2009年01月11日(日)
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