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2005年11月19日(土) ■ |
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キップをなくして(池澤夏樹) |
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●読了:キップをなくして(池澤夏樹) 自宅の最寄り恵比寿駅から電車に乗ったイタルは、有楽町駅の改札を出ようとしてキップがポケットに入っていないことに気がついた。「キップをなくしたら駅から出られないの」。女の子に呼び止められたイタル。連れて行かれたのは、ステーション・キッズたちが暮らす東京駅構内の小部屋だった! 子どもたちの冒険生活がはじまる。
確か新聞の書評欄か何かで知って、図書館で予約してあった本。 なるほど、これは確かに「ファンタジー」だ。面白かった。日常の裏側に「あるかもしれない」と思わせる、ちょっと不思議な世界。東京の駅名が沢山出てきて、ラッシュアワーや電車で私立学校に通う小学生などが出てくる話なので、東京近郊に住んでいない人にはあまり実感できない世界かもしれないが。 各駅の電車ごとのホームの位置関係や、東京駅構内も細かく描かれている。改札の中に何でもある東京駅。あのどこかにステーション・キッズが暮らす小部屋がある・・・そう想像したらなんだかゾクゾクしてしまった。これが例えば大阪など他の都市だったら、それほど面白いとは思わなかったかもしれないけど、自分がよく知っている駅というのが大きかったみたいだ。
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