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2004年08月29日(日) ■ |
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『Deep Secret』と『花の魔法、白のドラゴン』 |
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●読書中:花の魔法、白のドラゴン(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ) 原書≫The Merlin Conspiracy 厚さ3センチ、566ページ! すごい分厚いなぁ。早速読み始めてみる。この作品は原書が新刊で出た頃に読んだけどよく分からなかったので、翻訳が出たら読みなおそうと思ってたのだ。表紙が素敵、原書より好き!
後書きに延々と【Deep Secret】のことが書いてあるのには笑ってしまった。訳者さん、必死!! >本書は英国でも『Deep Secret』とは別の出版社から出版され、シリーズと銘打たれたものではない、独立した作品 >『Deep Secret』はコンピュータ・プログラマーの男性が主人公の、大人向けの作品
だから、"Deep Secret"を飛ばして"The Merlin Conspiracy"の翻訳を出しても問題ないって言いたいのか。だーかーらーあ、そうやって未翻訳の本について延々とフォローせざるを得ないっていうのが、"Deep Secret"の続編だって証拠だと言ってるんでしょうがッ! そんなの全然、理由になってないって言うのよ! ばかやろー! 両方読んだのなら分かりきってるじゃない、『花の魔法、白のドラゴン』は"Deep Secret"の続編なんだってば。原書でそれぞれ出版社が違うのなんて理由にならない。それぞれ独立していて「シリーズではない」なんて、そんなのクレストマンシーだってハウルだって同じだ。"Deep Secret"は主要人物が「大人」で「プログラマー」だから、飛ばしてもいいのか? コンピュータープログラマーだからなんて、そんな本筋に全く関係のないことを理由に"Deep Secret"を抹殺されちゃたまらないよ。「大人向け」って言うけど、私が思うに、この2作は特殊用語や話の雰囲気や文章の特徴に共通点が多い。他の作品とは違う、この2作に共通する特徴がちゃんとある。それが「シリーズ」ってことじゃないのか? 「個別に読んでも面白い=だから後発の作品から出してもOK」ってどういうことよ? それファンをなめてるよ。もう、絶対許せない。 しかも、うわさでは徳間書店のDWJ翻訳ラッシュはこれで終わりだって? 私の大好きな"Deep Secret"を抹殺しやがって、私の恨みは深いッ! ジョーンズさんがいいと言ったのだとしても、私が許せないんだよ! これで"Deep Secret"が創元社から文庫で出て、版型が揃わなかったらどうしてくれるんだ!? 無視かー? 知ったことじゃないってかー? 責任取りやがれ! さっさと『Deep Secret』の翻訳を出して「シリーズ」と認知しろ! 徳間書店が許せない! ええ、翻訳者さんのせいじゃないことはよく分かってるので、悪いのは徳間書店の編集部だ。誰か何とかしろー!
私、本気で怒り狂ってますんで。そういうわけで、私のオススメの読み順はDeep Secret⇒『花の魔法〜』です。 この2作は「ハウル」と「アブダラ」と同じくらいの繋がりがある、シリーズものです。<ブレスト>という世界は『花〜』のオリジナルで、それよりも基本的な部分の設定と、主人公のひとりであるニックについての話が"Deep Secret"からそのまま引き継がれているという関係。なので、それぞれ単体でもストーリーを追うのは問題ないけれど、『花〜』のニックの言動は、すべて"Deep Secret"を踏まえています。そもそも、ニックがブレストにいることそのものが、すでに"Deep Secret"の明らかなネタバレ。引き継がれているものは後書きに書いてある以外にも色々あります。ハウル2作をシリーズものとして売っておいて、こちらは「別々の作品だ」なんて矛盾してます。順番通りに読んだ方が、あちこちピンと来るところがあって絶対に面白いと私は思います。
●アマゾンから到着 和書1冊¥2520 その他1冊¥560 花の魔法、白のドラゴン(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ)¥2400 幻月楼奇譚(今市子) コミック¥533
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