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『影のオンブリア』
(パトリシア・A・マキリップ)
【
冒頭の抜粋(英語)
】
【
レビューリンク
】
2004年08月28日(土)
■
象と耳鳴り(恩田陸)読了
●読了:
『象と耳鳴り』祥伝社文庫(恩田陸)
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感想はこちら
なかなかおもしろかった。元敏腕判事・関根多佳雄(せきねたかお)を主人公に、その家族や友人、知人が次々と登場するミステリー短編集。多佳雄は【
六番目の小夜子
】の主要登場人物だった関根秋の父親。きちんとミステリーとしての説明がつかずに終っている話もあるので、本格ミステリー短編集というわけではないけど、他所でも見かけた人が出てくるのは純粋に楽しい。それから、ショートショートの「誰かに聞いた話」以外のすべての話で作中に有名な本や昔話のタイトルが出てきて、それがさりげなく裏テーマになっているところなど、遊び心たっぷりで面白いと思った。
≪作中に出てきた本など≫ アマゾンにリンク。
*「あたま山」(落語、昔話) ―曜変天目の夜
『火刑法廷』(ジョン・ディクスン・カー)
―曜変天目の夜
『ボヴァリー夫人』(フローベール)
? ―曜変天目の夜
『D坂の殺人事件』(江戸川乱歩)
―新・D坂の殺人事件
『パノラマ島奇談』(江戸川乱歩)
―給水塔
*「つむじ曲がりのメアリーさん、あなたのお庭をどうするの?」
マザーグースより"Mistress Mary, quite contrary" ―象と耳鳴り
『秘密の花園』(フランシス・ホジソン・バーネット)
―象と耳鳴り
*
「北の海」(中原中也)
詩です。 ―海にゐるのは人魚ではない
『人魚姫』(アンデルセン)
―海にゐるのは人魚ではない
*
「エルナンデスの月の出 ニューメキシコ州、1941年」アンセル・アダムスの写真
―ニューメキシコの月
『時の娘』(ジョセフィン・テイ)
―ニューメキシコの月
『ムーミンシリーズ』(トーベ・ヤンソン)
―廃園
『そして誰もいなくなった』(アガサ・クリスティ)
―廃園
『九マイルは遠すぎる』(ハリイ・ケメルマン)
―待合室の冒険
『グリーン家殺人事件』(ヴァン・ダイン)
―机上の論理
『金閣寺』(三島由紀夫)
―往復書簡
『風と共に去りぬ』(マーガレット・ミッチェル)
―往復書簡
*「口裂け女」(都市伝説、怪談) ―魔術師
『赤い犬』(日影丈吉) ・・・不明。「赤い輪」という短編はあるらしいが。―魔術師
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