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2003年09月13日(土) ■ |
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狂おしき満月の夜 : 月の帝の物語(藤川桂介) |
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●読了:『狂おしき満月の夜 : 月の帝の物語』(藤川桂介) 微妙・・・けっこう重厚な文章で、時代考証がしっかりしていて、内容は安倍晴明、陰陽師、精霊、怪し、とかそんな感じ。最近よくあるライトノベル系統の「陰陽師」たちは物足りない、もうちょっとだけ本格的なのが読んでみたい、という人には合うかもしれない。 表紙のイメージがあってない。というよりも「小学館キャンバス文庫」から出すことそのものが間違ってるカンジ。ストーリーは興味深かったけれど、聞きなれない単語に引っかかったりしてて、ちょっと話に入れなかった。 「月の帝の物語」はシリーズ物で、他に『荒野の流され王』、『平安京、万年春』などが出ている。「どこから読んでもいいように、巻数は書かないことにした」のだそうだ(あとがきより)。
<内容> 平安朝。宮廷貴族文化華やかなりし頃。月をこよなく愛し、慈しんだ青年貴族がいた。その名は一条の大臣。時の天皇を"日の帝"と呼ぶのに対し、その弟である一条の大臣は"月の帝"と呼ばれた。月を愛しただけでなく、月からも愛され、まさに月の帝と呼ばれるにふさわしい人であった。しかし、月の帝にはある隠された秘密があり、そのために"異能の人"でもあった。あの「宇宙皇子」の著者が情緒たっぷりに描く平安朝絵巻。
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