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2002年07月23日(火) ■ |
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『エジプト十字架の謎』読了 |
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●『エジプト十字架の謎』(エラリー・クイーン)読了 <内容> Tの字型のエジプト十字架に、次々とはりつけられて首なし死体となって発見された小学校長、百万長者、スポーツマン、未知の男!その秘密を知るものは死者だけである。ついにさじを投げたと思われたエラリーの目が、突如輝いた。近代のあらゆる快速交通機関を利用して、550マイルにのぼるスリル満点の犯人の追跡が行われる。さて、読者と作者の激しい謎解き戦はどうなるか?
・・という紹介通り、確かに最後の犯人とのデッドヒートは迫力があって素晴らしい。でも、それ以前が長くてややこしすぎ!!訳がわからないままの部分が長くて、ついイライラしてしまった。今まで読んだミステリの例だと、中間あたりで何がしか全体像が見えてきたり、探偵役がヒントを漏らしたりするものだけど。これはもう、ずーーーーっと最後の方まで、ヒントなし。訳が分からないままどんどん進まなきゃ行けないのがきつかった。ていうか、エラリー(探偵役)も何も分かってないし。(^^;そうか〜、これがエラリー・クイーンの形か。ふむ。キャラクターが気に入ったな〜、特にエラリーが良い。パパ・クイーンもナイスだ。 ミステリとして、トリックとか犯人・動機は、当たり前だけどかなり王道。今となっては「よくあるパターンだ」と感じるけど、発表された当時(1932年)は斬新だったんだろう。エラリーが恩師を話相手にチェッカーの試合を再現してみせる所や、殺人現場の手がかりから犯人を推理するシーンはもう、王道も王道。エラリーの屁理屈がいっそ気持ちが良い。
●読書中:The Fourth Hand(John Irving)@2章・The Former Midfielder 1章でThe Lion Guy=ライオンに左手を食いちぎられたパトリック(Patrick Wallingford)のことを語ったところから、一転して2章ではNicholas Zajacという外科医のことが語られる。もうっ、だから私はこの「話は一転して」っていうのが嫌なのよ!パトリックはどうなったのよ!!一転してないでさっさと話を進めろー!!
とか憤っててもあほなので、気を取り直して読み進む。ニコラスは拒食症もしくは極度の偏食らしく病気みたいに痩せている・・・のか? そのせいで離婚した元妻との間に出来た息子のルディも摂食障害で、3週間に1度しか会えないのだとか・・・。で、1ヶ月に一度ルディが泊まりに来ると、E.B.ホワイトのCharlotte's WebとStuart Littleを読んで聞かせる。なるほど、E.B.ホワイトの本がこういうところで、こんな風に使われるとはびっくり。注も説明も何も無しで、読者が両方とも読んだことがある、という前提で内容に触れて引用もしている。
この章は、1章と比べて単語がものすっごく難しく感じた・・・それも全部計算づくっぽいが。すごいなと思ったのは、若いメイドさんが家族に電話で愚痴ってる声をニコラスが漏れ聞いて、そのヒステリックで混乱している話し言葉が英語に聞こえず「彼女はチェコ人?ポーランド人?リトアニア人か?」と思うエピソード。よくわかるよ、これ。私も日本語が日本語に聞こえないことがある・・・・。なるほどね〜、じっくり読むともっと面白いのかも。
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