2007年09月16日(日) |
練習試合 U-15日本代表戦 |
07年09月16日 (日) 15:00開始 J STEP 練習試合 対 U-15日本代表 ※45分×2本 天候: 晴れ時々曇り
[1本目] 清水エスパルスユース (〜37分) −−−−−−−−柴田−−−−−−−− −−小澤−−岩崎−−山崎−−曽根−− −−−−−−青木−−杉山−−−−−− − 望月恭 −−−−−−−− 佐野傑 − −−−−−−前田−−池上−−−−−−
−−−−−−原口−−神田−−−−−− −−小林−−−−−−−−−−柴原−− −−−−−−望月−−鈴木−−−−−− −−菅原−−武内−−田代−−廣木−− −−−−−−−−松澤−−−−−−−− U-15日本代表
18分、清水、左サイドに開いたLH佐野傑がキープから、下がって来て中央にパスを戻す。受けたCH杉山、切り返してマークするCH鈴木を交わして前に入れ替わり、小さく左前へ捌く。受けたFW池上、これも小さく中央にパスを返すと、大きく空いたバイタルエリアに佐野傑が斜めに突入。スピードに乗ったままCB田代を抜き去りPA内、冷静にゴール左に流し込み、GK松澤との1対1を制す。1−0 37分、清水、交代: 青木→深澤慶
U-15代表 清水エスパルスユース 6(3) シュート 7(3) ×杉山、○前田、×池上、◎佐傑、○池上、×前田、×池上 2(0) 右クロス 5(1) ×恭平、○前田、×恭平、×小澤、×恭平 7(2) 左クロス 0(0) 4(0) 右側CK 1(1) ○青木 5(2) 左側CK 2(1) ×佐傑、○佐傑 3(−) 犯OS 1(−) ・前田 3(0) ファウル 4(3) ×恭平、×青木、・池上、×杉山
[2本目] 清水エスパルスユース (03〜16分) −−−−−−−−柴田−−−−−−−− − 望月卓 −岩崎−−山田− 深澤諄 − −−−−− 深澤慶 −杉山−−−−−− −−西澤−−−−−−−−−−成田−− −−−−−−藤牧−−池上−−−−−−
−−−−−−土居−−坂田−−−−−− −−伊藤−−−−−−−−−−大森−− −−−−− 和久田 −堀米−−−−−− −−都並−−武内−−廣木−−中島−− −−−−−−−−藤嶋−−−−−−−− U-15日本代表
03分、清水、交代: 畑→池上 11分、代表、クサビのパスを受けたPA前中央のFW坂田に対し、CB山田が後方からチェック。足を伸ばし、ボールは右サイドへと小さくこぼれる。坂田自ら拾いにいくが、山田は追わずLB深澤諄とマークを入れ替える格好に。坂田はその隙を見逃さず、やや離れて右外にいた深澤諄を右回りターンで離してシュート。ニア、ゴール右隅に決まる。0−1 13分、代表、清水の最終ラインでのパス回し、CB岩崎が山田を飛ばして左サイドを前に出た深澤諄にパスを遠そうとするが、坂田がジャンプ一番、右足でこれをカット。勢いのまま前に出るが山田が縦を切る、しかし坂田を追い越したRH大森にスルーパスが出て、はや1対1。大森、飛び込むGK柴田をチップキックのシュートでかわした。0−2 15分、代表、パスカットしたRH西澤へと突っ込んできたLB都並が吹っ飛ぶと、代表にFKが与えられる。PA左角前から和久田が緩いボールを蹴り込むと、ニアで土居が頭で擦らし、ゴールファーへと流し込む。0−3
16分、清水、交代: 柴田→井出 19分、清水、ポジションチェンジ: 深澤CB、山田CH 23分、清水、交代: 杉山→青木 26分、清水、交代: 青木→杉山 30分、清水、交代: 杉山→佐野傑
U-15代表 清水エスパルスジュニアユース 12(8) シュート 2(1) ○池上、×藤牧 3(2) 右クロス 3(0) ×卓馬、×卓馬、×卓馬 2(1) 左クロス 2(0) ×諄也、×成田 0(0) 右側CK 0(0) 0(0) 左側CK 2(0) △成田、×成田 0(−) 犯OS 1(−) ・藤牧 4(1) ファウル 7(2) ・池上、・藤牧、×西澤、×岩崎、・西澤、・卓馬、・諄也
●個人的MVP 佐野 傑 ●個人的MIP 前田 陽平、深澤 諄也
清水の参加メンバーは3年生が滝戸見学で藤牧1人のみ、2年生が佐野孝を除く11人全員、1年生は長島・稲毛不在、鍋田ランニング調整中で残りの5名。Jrユースから成田・深澤諄・井出が加わり、合計20名で試合を行った。U-15代表側に、Jrユース所属の田代と柴原が参加。U-15代表は高円宮杯U-18参加選手…宇佐美や宮吉は招集されていない。
1本目は、互いに今回のメンバーのAチームと思える顔ぶれ。2年生8人・3年生3人が並んだ清水が年上の貫禄を見せ、主導権を握った。そのため、久々にチームで意図する攻撃の形が見えたのだが、高2メンバーがJrユース時代に披露していたサッカーが主体になるようだ。抜群のキープ力を持つ前田が下がって受け、ドリブルで相手を引きつける間に周囲がフォロー。前田が離したボールを杉山・池上らが細かく、素早く繋ぎ、再び前田や佐野傑に預けると、今度はドリブルで縦に抜け、フィニッシュに持ち込む。前田や佐野傑のドリブルが戦術の一部になってるだけに、それが通用するかが全てという印象も。ガンバユース相手でもある程度できるところを証明している前田はともかく、佐野傑がこの日見せたプレーを安定して発揮できるかが、来年に向けての鍵になるだろう。 この流れに取り残されたのが青木。中盤の底で体を張ってボールを奪い、ロングフィードで一気に局面を変えるのが青木の持ち味なだけに、ボールの主導権を握って攻め上がる際にポジショニングが遅れがちだった。小澤や山崎のロングフィードも単体で見れば良いものもあったが、流れを切らしがちで、このあたりの戦術の融合が必要だろう (鍋田亜が入れば、また変わってくるだろうが)。ただ守備では1年生勢3人はよく頑張っており、特にクリアを確実に繋げる技能は大したもの。それは、青木が抜けた37分以降、立て続けに5つもCKを与えたことで、図らずも証明された。 U-15代表は急造チームという印象が色濃く (結構招集されてるはずだが)、前を向いてボールを持ったときにはそれなりに持ち味を見せるものの、連携に難あり。左利きが多いせいか左サイドにボールが集まりがちで、原口・小林・望月 (全員レフティ) のトライアングルでばかりボールが回っていた。柴原は右で孤立し、低い位置で強気のボール奪取を見せていた程度。キャプテンマークの田代は、パス回しやカバーリングはさすがに無難ながらクリアの思い切りが不足気味で、CBではないなあ、としみじみと思った。
2本目は清水の側も連携が今一つ。池上・深澤慶・西澤・杉山あたりで小気味よく繋ぐこともあったが、やはり前田・佐野傑あたりのドリブルを交えないと、テンポが一本調子になってしまう。序盤は押し気味だったが、11分からの5分に3本のシュートで3失点すると、両SBが思い切りよく攻め上がるようになったU-15代表に主導権を渡してしまった。CHにポジションを変えた山田が、縦にクサビを入れて自ら前に出る持ち味を見せていたが、山田が前に絡むまで時間を稼げず、ボールをサイドや後ろに下げてしまったりして、結局、流れを取り戻せなかった。救いは深澤諄・成田・井出といったJrユースの選手が、同世代の代表相手に十分戦えていたこと。特に深澤諄は大森との1対1を幾度となく止めており、積極的な攻撃参加も見せ、なかなかのアピールだった。
2007年09月02日(日) |
Jユース杯 ガンバ大阪戦 (H) |
07年09月02日 (日) 14:00開始 日本平スタジアム Jユースサハラカップ2007 第15回Jリーグユース選手権大会 Fグループ 対 ガンバ大阪ユース (H) ※45分ハーフ 天候: 曇りのち晴れ
[前半] 清水エスパルスユース 控え:柴田、鍋田圭、曽根、深澤、佐野諒、佐野孝、藤牧 −−−−−−−−長島−−−−−−−− − 望月卓 −滝戸−−山崎−−江守−− −−−−−−柴原−−青木−−−−−− − 望月恭 −−−−−−−−−西澤−− −−−−−−前田−−池上−−−−−−
−−−−−−大塚−−吉本−−−−−− −−− 宇佐美 −−−−− 池 −−−− −−−−−−安田−−田中−−−−−− −−岡崎−−菅沼−−内田−−前田−− −−−−−−−−森廣−−−−−−−− ガンバ大阪ユース
27分、清水、警告: 池上 28分、ガンバ、FW池上が中盤で犯した上記のファウルで得たFK、何事もなかったように近くの選手にショートパスを出して再開。小気味よく繋いで右サイドに流れたFW大塚にパスが渡る。小気味よいテンポを落とさず、大塚がDFラインの裏に速いクロスを入れると、スライディングで飛び込んだCB滝戸の足の深い位置に当たってコントロールできず、ゴールへと転がり込んでしまう。滝戸の奥にいたFW吉本がオフサイドポジションで、副審の旗が上がるが、主審はプレーへの関与がなかったとして、ゴールを認めた。0−1
ガンバ大阪 清水エスパルスユース 10(2) シュート 3(1) ×恭平、○前田、×滝戸 4(0) 右クロス 1(0) ×恭平 3(1) 左クロス 0(0) 3(0) 右側CK 1(0) ×柴原 1(0) 左側CK 0(0) 1(−) 犯OS 1(−) ・前田 7(2) ファウル 4(2) ・前田、×西澤、×江守、・池上
[後半] 清水エスパルスユース (60〜74分) −−−−−−−−長島−−−−−−−− − 望月卓 −滝戸−−山崎−−江守−− −−−−−−青木− 佐野諒 −−−−− − 佐野孝 −−−−−−−− 望月恭 − −−−−−−柴原−−前田−−−−−−
−−−−−−吉本−−瀬里−−−−−− −−− 三ノ宮 −−−− 宇佐美 −−− −−−−−−安田−−田中−−−−−− −−岡崎−−菅沼−−内田−−前田−− −−−−−−−−森廣−−−−−−−− ガンバ大阪ユース (78〜82分)
45分、清水、交代: 西澤→佐野孝、池上→佐野諒 (佐野諒CH、柴原FW) 60分、清水、ポジションチェンジ: 佐野孝RH、望月恭LH 71分、ガンバ、中盤右サイドで開いて受けたRH池が、ゆっくりと加速しながらドリブルでバイタルエリアに向かう。と、10M弱進んだところでグラウンダーのクサビ。顔を出した大塚がDFを背負いながら倒れ込みつつ、PAの裏にワンタッチでボールを流す。そこへ外から斜めにRB望月卓の背後に駆け抜けたLH宇佐美が。ワントラップからシュートを放つと、距離を詰めたGK長島も触れるが、大きく空いたゴールのファー側へ転がっていった。0−2 72分、ガンバ、交代: 大塚→三ノ宮 74分、清水、交代: 望月卓→深澤 76分、ガンバ、右サイドを崩しに掛かるが攻撃に詰まり、RB前田が中盤の底に位置するCH田中に戻す。田中は大きく空いた中盤を持ち上がる。と、左サイドに速いクサビを入れて、自らは前へ。パスを受けた宇佐美はワントラップから縦に持ち出し、加速する。投入間際のRB深澤はこのスピード変化に全くついていけず、置き去りにされた。最後はゴール前を平行移動する速いクロスを、ファーサイドの吉本が余裕を持って頭で押し込み、0−3
78分、ガンバ、交代: 池→瀬里 (宇佐美RH、三ノ宮LH、瀬里FW) 80分、清水: 交代: 柴原→藤牧 82分、ガンバ、下がってクサビを受けたFW瀬里に対し、CB山崎も上がって潰しにいくが、それに気づいて早めに中盤へ戻す。受けたCH安田は中盤をゆっくり持ち上がり、瀬里とそれをマークする山崎もゴール前へゆっくり戻る。と、RH宇佐美が瀬里がいた前線のスペースへと中に絞り、安田はそこへ速いクサビ、そして自らはダッシュ。宇佐美がキープして裏のPA内へパスを落とすと、飛び出した安田が再び受ける。GK長島は前に出ざるを得ず、それを見た安田は冷静に右に小さくパス。後は吉本が押し込むだけ、0−4 82分、ガンバ、交代: 菅沼→橋本、田中→平川 85分、ガンバ、交代: 吉本→ブルーノ 90+2分、清水、警告: 滝戸
ガンバ大阪 清水エスパルスジュニアユース 12(7) シュート 2(1) ×孝洋、○藤牧 9(2) 右クロス 2(0) ×孝洋、×孝洋 5(1) 左クロス 0(0) 2(0) 右側CK 0(0) 3(1) 左側CK 1(1) ○柴原 3(−) 犯OS 1(−) ・恭平 1(0) ファウル 4(1) ×柴原、・青木、・藤牧、・滝戸
●個人的MVP 青木 達也 ●個人的MIP 長島 潤、山崎 教史
プリンス東海2部降格決定から1ヶ月半。先々週のJユースカップ緒戦でサガン鳥栖に負けるなど、未だ好転の気配は見えない。戦術は変わらず4-4-2ながら、前節から青木を公式戦初先発させるなど、だいぶメンバーを入れ替えてきている。先発は3年生2人、2年生5人、1年生3人、中学生1人。小澤は前節退場で出場停止、鍋田亜は先週末の中日本で怪我。対する夏の王者、ガンバ大阪は3年生4人、2年生5人、1年生1人、中学生1人で、クラブ選手権決勝と同じメンバーを並べてきた。CH田中とFW大塚は、U-17ワールドカップの代表である。昨年も同大会で対戦し、1−2、0−4。Jrユース当時、現2年生と1年生は夏・冬、共に対決しており、2年生世代はガンバの2勝、1年生は1勝1敗だった。
行徳監督再任以来、「ボールをしっかり止めて蹴る」サッカーを徹底して追及している清水だが、そうした意味では全二種チームの中で最もマイボールを大切にするガンバユースとの試合は、似た方向性同士の対戦だった。ただ、目指すサッカーが同じでも、それが実現できてないチームと、実現しているチームとの対戦であったが…。清水の選手はファーストタッチ (止める) が狂うので、その間に相手に詰められてしまい、次のプレーの選択肢が著しく狭まってしまう。主体的に次のプレーを選択できたのは、比較的プレッシャーの少ないCBの2人、ボールを奪った時の青木、中盤で受けられた時の柴原、前線にグラウンダーのパスが通った時の前田ぐらいだろう。全員がワンタッチでボールを足下に置き、同時に体の向き (ボディシェイプ) を整えるガンバの選手とは、絶望的な差があった。 ただガンバの場合、ポゼッション過度で縦への展開速度は遅いため、清水はMFや時にFWまで下がって人の数で守ることができた。また最後はPA内で勝負を仕掛ける形が非常に多く、そこを守る滝戸・山崎・青木が地上戦に強さを見せて、最後の一線を割らせなかった。ミドルシュートやSBより外から斜めにPA内の裏に抜けることで、ガンバは清水の最後の砦の周囲から攻撃するが、そこはGK長島の好守とゴールの枠が食い止める。結局は波状攻撃のボディブローで足が重くなったところ、70分からの約15分間で3点を叩き込まれて力尽きるが、守備面では収穫も見えた試合だった。やはり問題は攻撃面、ろくにパスも繋げず、意図する形すら見えてこないだけに深刻だ。
青木はJrユース時代、バイタルエリアに鎮座し、向かってくる相手を待ち構えてボールを奪うや、早い判断でロングフィードを一気に前線に供給するのが役割だった。だが、山田や荒井といった掃除屋が相方にいないこの試合、青木は自ら動いて奪いにいき、運び、繋ぎに入ることまで求められた。更にゴール前に飛び出しやサイドの大外を回るなど、戦術上のおどりの動きも見せる。同時に強い体で相手を遮り、確かなテクニックで足下へとボールを抑え、時にはダイレクトで大きく展開する、そうした青木の長所は変わらず。70分過ぎから明らかにバテたが、戦術的素養を豊かに磨き上げた姿を見せてくれた。 昨年の対戦でも中学生ながら出場した長島だが、ループで決められたり、ニアを抜かれたり、強いシュートに前へ弾いて詰められたり、苦い経験を舐めさせられた。この日はシュート反応、クロスに対する空中戦、スルーパスへの飛び出し、キック精度と、あらゆるプレーを高いレベルでこなし、成長を証明。とりわけ69分の足でのシュートストップは圧巻だった。CB両名も粘り強い対応で、PA内に侵入する相手に仕事させず。共に守備エリアが広く、中央の守備の堅さに手を焼いて、サイドから斜めに侵入してくるガンバにも、機敏に対応していた。奪ってからの展開も冷静で、波状攻撃を受けないようにパスを処理していた。CBの展開力の方が安心できるとは、情けない話だが…。 小澤は出場停止だったが、長島・山崎・青木という昨年のJrユースの堅守を支えた選手が、順調に成長してユースの基盤になりつつある。それだけに、中盤から先の停滞がもどかしい。前田・池上・西澤・望月恭・望月卓といった2年生は、一昨年のJrユースの主力中の主力。その時はガンバにこそ2敗したが、全国で横浜M・大分を下し、一定の結果を出した。少なくとも、この日ほどの差はなかったはず。もう一度自分を見つめ直して、奮起してほしい。
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