2007年10月28日(日) |
Jユース杯 アビスパ福岡戦 (H) |
07年10月28日 (日) 14:00開始 藤枝市総合運動公園 サッカー場 Jユースサハラカップ2007 第15回Jリーグユース選手権大会 Fグループ 対 アビスパ福岡U-18 (H) ※45分ハーフ 天候: 晴れ
[前半] 清水エスパルスユース 控え:井出、山崎、望月卓、望月恭、曽根、西澤、青木 −−−−−−−−柴田−−−−−−−− −−藤牧−−滝戸−−小澤−−江守−− −−−−− 深澤慶 −杉山−−−−−− − 佐野孝 −−−−−−−− 佐野傑 − −−−−−−前田−−池上−−−−−−
−−−−−−大庭−−田中−−−−−− −−久保−−−−−−−−−−秋田−− −−−−−−一瀬−− 表 −−−−−− −− 孫 −−河井−−前田−−関屋−− −−−−−−−−笠川−−−−−−−− アビスパ福岡U-18
21分、福岡、警告: 大庭 38分、福岡、警告: 河井
アビスパ 清水エスパルスユース 4(2) シュート 6(4) ○池上、×杉山、×慶也、○池上、○佐傑、○佐傑 5(1) 右クロス 3(2) ○前田、○孝洋、×前田 1(0) 左クロス 1(0) ×佐傑 0(0) 右側CK 1(0) ×佐傑 0(0) 左側CK 0(0) 0(−) 犯OS 4(−) ・池上、・池上、・前田、・佐傑 10(1) ファウル 10(3) ×江守、・孝洋、×佐傑、・孝洋、×小澤、・佐傑、・前田、・佐傑、・池上、・滝戸
[後半] 清水エスパルスユース (72〜82分) −−−−−−−−柴田−−−−−−−− −−藤牧−−滝戸−−小澤−−江守−− −−−−− 深澤慶 −杉山−−−−−− − 望月恭 −−−−−−−−−曽根−− −−−−−−前田− 佐野孝 −−−−−
−−−−−−−−吉原−−−−−−−− −−03−−−−−−−−−−田中−− −−−−−−一瀬−− 表 −−−−−− −−藤田−−河井−−前田−−関屋−− −−−−−−−−笠川−−−−−−−− アビスパ福岡U-18 (79分〜)
52分、清水、交代: 池上→望月恭 (望月恭RH、佐野孝FW) 59分、福岡、交代: 久保→03番 64分、福岡、清水FW佐野孝のファウルで得た自陣からのFKを大庭が一気にPA内に蹴り込み、福岡の選手が競り勝ってゴールへと流れる。清水DFが蹴り返すが弱く、PA内の河合がダイレクトで撃ち返したが枠を外れ、清水のゴールキックに (63分)。ロングキックを跳ね返した福岡は左スペースに展開、RH03番が縦に一息に走破するが、ゴールライン際でクロスを入れる瞬間にRB藤牧がスライディング、ブロックした。が、ボールはアウトせずに残り、滑った藤牧に対して立ったままの03番が先に反応、中央に折り返す。パスを受けたFW田中、なお食い下がるCB滝戸を強引に振り解いてシュートを撃つと、ボールは至近距離からゴールに収まった。0−1
69分、福岡、交代: 孫→藤田 72分、清水、交代: 佐野傑→曽根 74分、福岡、警告: 大庭 74分、福岡、退場: 大庭 79分、福岡、交代: 秋田→吉原 (田中RH、吉原FW) 82分、清水、交代: 望月恭→西澤 86分、清水、警告: 藤牧 89分、清水、交代: 杉山→青木
アビスパ 清水エスパルスジュニアユース 5(2) シュート 5(2) ×恭平、○前田、○前田、×前田、×孝洋 1(1) 右クロス 1(1) ○藤牧 1(0) 左クロス 2(0) ×江守、×曽根 0(0) 右側CK 1(0) ×杉山 2(0) 左側CK 1(0) ×曽根 1(−) 犯OS 1(−) ・孝洋 8(1) ファウル 11(2) ・杉山、・孝洋、・小澤、・滝戸、・孝洋、×藤牧、・藤牧、×藤牧、・孝洋、・深澤 ・孝洋
●個人的MVP 滝戸 諒 ●個人的MIP 杉山 一貴、前田 陽平
アウェイでの試合は2−1で清水が勝利。ホームに福岡を迎えての試合、清水は前節セレッソ戦、深澤慶を投入して流れが良くなった時間帯の布陣を採用した。先発は3年生3人、2年生7人、1年生1人と、相変わらず2年生中心で、ベンチには成田に代わり、曽根が入った。3年生の一部が引退し、1年生主力の鍋田亜・長島が怪我、中学生の柴原・田代がU-15代表の遠征中と、層が薄くなっている。ベンチのフィールドプレイヤー6人はJrユース時代、DF、またはCHだった選手であり、攻撃的にいきたい時など戦術の幅が著しく制限されている。 福岡のメンバーは高円宮杯の登録を参考にしたもの。福岡は高円宮杯ではグループリーグを突破したものの、Round 16で名古屋グランパスエイトU-18に敗れた。7月にトップ昇格した鈴木と、U-18代表でエースの大山は不在だが、それ以外はベストに近いものと思われる。間違えてなければ、先発は3年生5人、2年生5人、1年生1人 (一瀬)。高2の学年が中3の時にクラブ選手権で対戦しており (1-1)、両チーム2年生が多いだけにその再戦となった、と思いきや、福岡U-18の当時のメンバーは笠川と関屋ぐらいしかいないようだ。
前節の鬱憤を晴らすように、立ち上がりから清水の動きが良い。03分、CH深澤慶のスルーパスで右サイドに飛び出したFW前田がダイレクトでクロス、走り込んだFW池上もダイレクトで合わせるが、きっちり飛び出したGKが至近距離でブロック。08分、深澤慶が奪うと前田が右に持ち出し、その間に追い越した深澤慶へリターン、深澤慶が中央に斜めに送ったパスにCH杉山が飛び出したが、枠を外す。オフサイドにはなったが15分のLH佐野傑から池上へのスルーパスも決定的で、29分には右サイドでRB藤牧→RH佐野孝→前田→佐野孝と縦に繋ぎ、クロスに深澤慶がニアでヘッドも枠を捉えない。37分の前田のスルーパスからの佐野傑のドリブルシュート、38分に前田のドリブルで得た佐野傑の直接FKと、前半は終始清水が攻め続けたが、得点だけが生まれなかった。守っては中盤を殆ど支配しており、清水のパスミスを突かれて間隙を縫うようにドリブルシュートやミドルを浴びるも、ほぼ盤石であった。 流れは前半序盤ほど一方的ではないものの、後半も清水が試合を支配し、福岡が単発的に仕掛ける展開は変わらない。53分に福岡は秋田のロングスローをCB前田が頭で繋ぎ、FW田中のヘッドが初のPA内シュートとなるが、枠を外れる。清水も反撃。58分、RH望月恭のクサビを前田が左に持ち出すと、大きく右にサイドチェンジ。飛び出した望月恭の外を更に杉山が飛び出し、2人でサイドを抉ると杉山のリターンパスで望月恭がPA内へ、決定的なシュートを放つが枠を外した。望月恭の投入と共に清水はスピードのある佐野孝をFWに回し、後半になって生まれてきたスペースを狙い始めていたが、そのスペースを得点に繋げたのは64分、福岡の方だった。 先制した福岡は引いて守ってスペースを消し、清水は戦術の再考を求められる。74分には滝戸が相手FWの退場を誘い、数的優位に立つが、福岡の後方の人数は変わらず、もともとボールは支配できていただけに、大勢に影響はなかった。結局、失点してからは69分、左スローインから前田が4人を抜き、至近距離からのシュートをGKにブロックされたぐらいで、他はセットプレーも実らず。空のゴールを江守がスライディングで防ぐなど、福岡のカウンターに危うい場面もつくられ、2試合連続の完封負けを喫した。引いた相手を崩すだけのアイデア、或いは個人能力の不足が、改めて浮き彫りとなった。
滝戸は小澤と共に安定した守備を築いた。巧みな脚捌きで思いがけない角度からボールを刈り取る小澤もさることながら、空中戦に劣ることなく、地上戦では事前に動き出す読みの良さで丁寧にカバーに入り、攻撃のはじめの一歩としてパスを振り分ける滝戸の地味で確実なプレーこそ、評価されるべきだろう。失点場面に絡みはしたが、彼を責めることはできないはず。滝戸が最終ラインなら、杉山は中盤での地味な労働者。運動量豊富に相手の飛び出しに連動して最終ラインを繕うプレーはいつものとおりだが、この日は前へも積極的に動いた。さほど突破力があるわけではないが、パスを捌く前にマークを外すフェイントなど、小技が調味料になっている。 前田は「持ちすぎ」の批判もあるだろうが、トップのフェルナンジーニョ同様、彼の「持ちすぎ」は既に戦術となっている。前田が持っている間に相手を引き寄せ、スペースに味方が駆け上がるのだ。しかし、ファルナンジーニョと比べても、彼には得点という結果がついてきていない。多くのことを求めすぎてるかもしれないが、多くのことを求められてこそエースであろう。
2007年10月21日(日) |
Jユース杯 セレッソ大阪戦 (A) |
07年10月21日 (日) 14:00開始 南津守さくら公園スポーツ広場 Jユースサハラカップ2007 第15回Jリーグユース選手権大会 Fグループ 対 セレッソ大阪U-18 (A) ※45分ハーフ 天候: 晴れ
[前半] 清水エスパルスユース 控え:井出、山崎、望月卓、深澤慶、西澤、青木、成田 −−−−−−−−柴田−−−−−−−− −−藤牧−−滝戸−−小澤−−江守−− −−−−−−前田−−杉山−−−−−− − 望月恭 −−−−−−−− 佐野傑 − −−−−− 佐野孝 −池上−−−−−−
−−−−−−上月−−永井−−−−−− −−−−−−−−赤堀−−−−−−−− −−道上−−細身−−山口−−藤本−− −−−−面家−−篠原−−桂田−−−− −−−−−−−−本間−−−−−−−− セレッソ大阪U-18
31分、セレッソ、交代: 上月→山口 45+1分、セレッソ、最終ラインでボールを回していた清水はRB藤牧から大きく対角線に蹴り出し、LB江守がスペースに飛び出そうとしたが合わず、セレッソ陣内・右サイドでスローインとなる。手早く再開するや小気味よく逆サイドにボールを運び、LB面家が縦にクサビ、左サイドに大きく開いたLW道上が足下に受ける。意を決した道上、半円を描いて中央に切れ込むと、そのままの流れで右足を振り向いた。左45度からの30Mシュートが綺麗に巻いて、横っ飛びのGK柴田の手を抜け、ファーポストを直撃。だが、そのポストはゴールの中のものであった。0−1
セレッソ 清水エスパルスユース 5(3) シュート 1(1) ○藤牧 5(2) 右クロス 2(0) ×孝洋、×池上 3(0) 左クロス 6(0) ×佐傑、×佐傑、×池上、×江守、×佐傑、×江守 1(0) 右側CK 1(0) ×佐傑 1(0) 左側CK 1(0) ×佐傑 0(−) 犯OS 1(−) ・藤牧 7(0) ファウル 5(1) ・滝戸、・孝洋、×小澤、・前田、・恭平
[後半] 清水エスパルスユース (68〜85分) −−−−−−−−柴田−−−−−−−− −−藤牧−−滝戸−−小澤−−江守−− −−−−−−深澤−−杉山−−−−−− − 佐野孝 −−−−−−−−−成田−− −−−−−−前田−−池上−−−−−−
−−−−−−山口−−永井−−−−−− −−−−−−−−赤堀−−−−−−−− −−道上−−細身−−山口−−大庭−− −−−−面家−−道旗−−桂田−−−− −−−−−−−−本間−−−−−−−− セレッソ大阪U-18 (68〜85分)
45分、セレッソ、交代: 藤本→大庭 52分、清水、交代: 望月恭→深澤慶 (深澤慶CH、佐野孝RH、前田FW) 57分、清水、警告: 前田 63分、セレッソ、交代: 篠原→道旗 68分、清水、交代: 佐野傑→成田 73分、清水、警告: 杉山 85分、清水、交代: 杉山→望月卓 (望月卓RB、前田CH、藤牧FW) 85分、セレッソ、交代: 道上→西岡田 90+1分、セレッソ、交代: 山口→中東
セレッソ 清水エスパルスジュニアユース 2(1) シュート 2(0) ×藤牧、×深澤 2(0) 右クロス 5(0) ×深澤、×藤牧、×孝洋、×孝洋、×孝洋 4(1) 左クロス 1(0) ×佐傑 1(0) 右側CK 0(0) 2(1) 左側CK 0(0) 0(−) 犯OS 2(−) ・成田、・池上 13(1) ファウル 8(0) ・佐傑、・前田、・前田、・深澤、・小澤、・杉山、・成田、・前田
●個人的MVP 滝戸 諒 ●個人的MIP 小澤 蓮、深澤 慶也
アウェイ福岡戦に勝利し、実に約半年ぶりの公式戦勝利をあげた清水。目下グループ2位、セレッソとのアウェイ戦に挑む。小生が最後に観戦したU-15代表戦からも1ヶ月が経ってしまったが、メンバーは大きく変わっていた。一番の変化は、サテライトに参加した時もコンバートされていた、エース藤牧のRB起用だろう。長島、鍋田亜はチーム離脱中で、3年生3人、2年生7人、1年生1人と、2年生中心のメンバーとなった。一方のセレッソは3年生5人、2年生2人、1年生4人。高円宮杯の頃 (布陣は4-4-2) からはFW1枚、LH、CB1枚を欠いているようで、清水としても戦えるメンバーと言えそうだ。
セレッソの179cm、上月の高さに競り負けることはあったが、清水のペースで試合は続く。LH佐野傑がドリブルで縦に抜けてクロス、或いは抜けられなくてもドリブルで引き寄せたところをCH前田がフォロー、右にサイドチェンジし、サイドから崩しに掛かった。7分には前田のサイドチェンジからRB藤牧がスペースを持ち上がり、DFを交わして15Mシュートを放つがGK守備範囲。しかし、左の佐野傑一本槍という攻撃が徐々に読まれ始めると、佐野傑が捌いた後の細かいパス回しでミスが散見されるようになり、清水の攻撃は手詰まりに。31分の左→右の連続CKからセレッソも盛り返して試合が膠着すると、ロスタイム、セレッソの放った4本目のミドルが見事に決まり、失点を許す。同点で折り返したい、弱気な気持ちが仇になっての失点だった。 後半立ち上がりは失点のショックを引きずり、先制のLW道上、後半から出場のRW大庭、トップ下の赤堀にサイドスペースを積極的に狙われ、守備に追われる。49分、赤堀の左クロスが微妙にゴールへ向かい、GK柴田が下がりながらはたき落としたところ、大庭に空のゴールを狙われたが、コースにスライディングしたLB江守がブロック、追加点を防ぐ。しかし、52分のCH深澤慶投入を機に、RH佐野孝、FW前田と従来のポジションに戻した清水は、次第に落ち着いて繋げるようになり、前田がキープする間にCHやSBら後方の選手が攻撃に絡むサッカーを展開するように。細かいパスの合間を就いて繰り出すサイドチェンジの効果も増し、77分、前田のサイドチェンジで佐野孝が飛び出し、PA内に入れた横パスをFW池上がキープ、その間に飛び出した深澤慶が縦に抜け、至近距離からシュートを放ったが、ファーに外れた。 だが、セレッソが意を決し、専守防衛に徹するようになった終盤は、殆どゴール前の場面をつくれず。しっかりと守り、丁寧に前へ繋ぐことはできるようになってきたが、そこから先を強引に突破する力が足りない。局面を一発で変えるようなパスを出せる選手がいないだけに、結局、前田頼みとなる。前田としても強引に最後の10Mを突破する力を身につけなくては、来年の昇格は難しいだろう。奮起を期待したい。
DF陣は安定。集中力を切らさず、相手のクサビのパスに対して厳しく当たり、前線でキープする時間をつくらせなかった。とりわけ滝戸は、経験の浅いRB藤牧が当たりに行く角度を間違えて横に交わされた時も、適切な距離を保って速やかにカバーに入っていた。滝戸・小澤共にパスも安定しており、変な奪われ方をすることなく、また局面を変える長いパスも繰り出していた。途中出場の深澤慶はパスを受けた後の持ち出しの判断が良く、滝戸・小澤が奪い、捌いたボールを中盤から先に繋げ、後半の攻勢を導いた。77分の決定機を決めていれば、完璧だったが…。
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