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■ のいのはなし
のいは、麦わら色の子猫です。 性別はオス、たぶん3ヶ月くらい。 春生まれの猫。母は「春子(はるご)」と言っていました。
neu(ノイ)。ドイツ語で「新しい」という意味です。 「第2外国語はドイツ語だったにも関わらずすっかり忘れている」りー氏がとある本から見つけてきて名づけました。
のいは今拙宅の縁側に置かれた大きなケージの中にいます。 木曜日、私たちは初めてこの猫と出会いました。いろいろ考え悩んだ末(その悶々は数日前の日記にある通りです)、猫は私の実家で暮らすことになりました。飼い猫にすると決めてから、昨日あたりから心がけて(ようやく後ろめたくなく)スキンシップを図るようにしていました。名前もつけました。 それから獣医さんに診てもらうことにし、動物のセミプロ・Kさんに評判の良いお医者さんを教えてもらいました。そこは家からも実家からも少し離れたところでしたが、目星をつけていたペットキャリーも無事手に入ったので、早速行ってみることにしました。
とても人なつこくて愛敬のある子ですね、と、のいはお医者さんにほめられました。動物がほめられるとまるで自分がほめられたように嬉しいものなのですね。先生はお若いですが、こちらの心配事にもいろいろ答えて下さり、何もわからない者にはとても心強いことでした。
今日はいろんなことがありました。 犬カフェで猫や獣医さんの話をし、 のいを初めてキャリーに入れ、 のいを初めて車に乗せ、 獣医さんに初めて行き、 のいに目薬をさしてもらい、 のいを初めてケージに入れ、 のいを初めて(ケージの中ながら)家に入れました。 私たちは何度も、複数の目的地と家を往復しました。でもそんなことは大したことではないのですね。のいの感じたストレスに比べれば。
病院では目薬を頂いて帰宅し、すぐりー氏にケージを買いに行ってもらいました。今は外に出さず、炎症を治めることが大事です。 その間のいをキャリーに入れたまま傍について過ごしました。晩ご飯を食べてのいは満足・・・するはずだったのですが、突然、今までに聞いたことのない鳴き声で狂ったように暴れ出しました。噛んだりひっかいたりしたことは今まで殆どなかったのに。 どうしていいかわかりませんでした。あまりひどく暴れるので、外に出してやろうかととっさに思ったくらいでした。 のい。本当に困りました。でも本当に困ったのはのいだろう。 のいごめんね、せっかくいい子にしていたのに狭いところに入れてごめんね、こんなことになってしまってごめんね、もうすぐもうちょっと大きなおうちが来るからね。 のいは何かを感じるのでしょうか。それきり静かになりました。少し眠って、グルグルとのどを鳴らすようにまでなりました。 その後ケージに入ってバタバタした時にも、のいに話しかけました。目がなおったら広いおうちに行こうね。 また静かになりました。 ケージに入れる時、りー氏は、「すまんのう」と言っていました。 今、のいは眠っています。
よく、ぶどうの木の陰に隠れていたのい。私たちの足の間をぐるぐると巡り、今日はお迎えもしてくれました。 写真をもっとたくさん撮っておけばよかったなあと思います。もちろんこれからだって撮る機会はあるけれど、でもうちの草むらにいるのいは本当にかわいらしかった。 猫はあっという間に大人になってしまう。今は子供の時間を一緒に楽しませてくれています。
そうそう、病院には、なんと3人の人間がついて行きました。 3歳の猫を飼っているMさん、りー氏、そして私(笑)。 父兄がたくさんです。
それから母も猫の名前をひそかに考えていたようです。私の名前から一字取って「みー」。みーちゃんと呼ぼうかと思っていたそう。(実は母の誕生日にやってきた猫なので、S子(母の名前)と名づけようかという話もあったのでした。そしたらきっとしーちゃんと呼ばれたりしていたことでしょう。) でももうのいと呼んでいるから、と言ってはみたけれど、ありがたい親の思いというべきか。 せっかくなのでミドルネームにします。O(私の姓)・みー・のい。
さっきキャリーの網ごしにひっかかれた跡さえ、消えずに残っていいよ、と思えます。 猫ばかと呼ばれても。
2002年07月02日(火)
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