暑い暑いと言い 夏が過ぎ… 寒い寒いと言い 年が終る…
生きている限り… 新たな1年はやって来る 誰の頭上にも公平に。
昨年の10月19日は、朝から土砂降りの雨で…私は駅でタクシーを拾って お役所まで出かけた。 そう 忘れないように、語呂合わせをして憶えたんだよ、台風の兄さん(23号)が来た日。 夜勤明けで帰って来た旦那様をせっつき委任状を書いて貰った、婚姻届の。
親友のご主人は字が非常に汚いそうで(見たこと無いけど)婚姻届は全部、彼女が書いた。 とてつもなくド派手な外見の彼女は、お役所で【偽装結婚】を疑われたそうだ。(笑)
「あんた達も字が似てるんやから、あんた一人で(提出に)行くのやったら委任状もらいやぁ〜。」と轍をふんで彼女はレクチャアしてくれた。
別に二人で届け出してもいいんだけれど… 最後まで抵抗を試みられたら味気ない。 一人で出しに行こうと決めた。
婚姻届出用紙は、その頃、会社出入りの社労士の丁稚に「どこか役所行ったついでに取ってきて。書き損じしたらアカンし2、3枚。」取って来てもらった。 そうだ!丁稚にも感謝しなきゃ。いじめてばっかりではあかへんね。(笑)
私としては崇高な儀式だからして下手な画策はせずに正攻法で行きたかったが、 相手は10年間ものらくらと婚姻をかわして来た筋金入りの狸野郎だ。
「たまには外食しよう♪」歩いて5分程の炭焼きステーキ屋さんに連れて行った。 ここのステーキは厚切りのハムみたく柔らかくジューシーで、狸のお気に入り♪ 「久しぶりやし、一番、厚切りのステーキにしはったら?」 「ご飯のお代わりは?」 「ビールもっと飲む?」
多少単純なところのある狸は、例えば外食なんかして目先が変わると食欲旺盛になる。
さんざん飲み食いさせて帰って来て、しばらく経ってからおもむろに婚姻届出用紙を取りだした。 「さ、書いてちょうだい。」
狸:「以前、書いたやん。」
実は何年も前に我々のつきあいが遊びでない証拠に婚姻届を書いてもらったんだ。いわゆるお守りがわり…。
残念ながら、その婚姻届は本籍地が他府県なのだ。
私:「いちんち、本籍地を取り寄せるのに郵便小為替代が勿体ないし、スタートは今住んでいるこの家からしたい。」…ということで、移転届けもかねた婚姻届なので過去のは無効です。 Ψ(`∀´)Ψケケケ
狸は不承不承、ペンを持った。 まったく… 喜び勇んで…とまでは行かなくとも、もちっとハツラツと書いてくれんかね? ↓ 第一の屈辱。
そうして役所の窓口へ行くと、幾組かのカップルが仲良さげに婚姻届を出しに来とる! ↓ 第二の屈辱。
以前、狸野郎の実家に行ったおり、姑のママさんバレー仲間から、猛アタックを受けたことは書いたが…
その中でどきっとする一言があった。
私:「飽きっぽいところがあるんです。σ(^^) 」
バレー仲間:「そのうち旦那のことも飽きてポイしたりして♪(・∀・)ニヤ」
将来のことは断定できない。
だから否定も肯定もできない。
けれどまあ、一緒に生活している限り、誠意がなければ続かないだろうとは思う。
お医者や銀行や郵便局… その他、公の場では主人の姓で呼ばれる。
「○○さん」… … … … … !(゜ロ゜)…
それが私の新姓であることに気がつくのに、わずか零コンマ何秒の時間の経過だのに、なんだか長く感じられる。
「私は一生旧姓で生きていく!」
10年間の同棲生活の中で一生懸命、自分自身に言い聞かせて刷り込んで来た言葉。 刷り込んできた旧姓。
「オクサン。」の呼称もそうだけれど…慣れるのに、一体全体どれくらいの期間が必要なんだろう。
未だに馴染めない私は、イケナイツマ なんだろうか…。
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