今日は郵便局へ行く用事と、知り合いのタ○さんのところへ行く用事で昼から出かけた。
知り合いのタ○さんは、朗読録音の竹○さんの友人で京都の「○人囃子」という民謡楽団のメンバーである。 竹○さんがアコースティックギターを持ち、他のメンバーは尺八やら縦笛やら… タ○さんは、三味線を弾く。 立派な前歯がチャームポイントの面白いおぢさんだ。(いや、お兄さんと呼ばないと叱られちゃうね・笑)
タ○さんの本業は「ネジ加工」小さな工場を持つ。 そこのフライス盤で旦那様に頼まれた木材を加工して貰うのに、たまに訪れる。 タ○さんは「遅ければ遅いほど良い。」と言うので、郵便局から出たあと5pmまでスーパー巡りをして時間をつぶす。
私は… 私の一番大切に感じるものは、目に見えないモノで『感覚的』なモノ。 漂うお香の香りとか… 朝6amにセットしたラジオ付目覚まし時計から流れるバロック音楽とか… 本の中の一節とか… 映画の中の一シーンも然り…
きっと私が死ねば雲散霧消するようなモノばかり…。 <だけど、タマシヒに刻み込まれてイルダラウ。>
おそらく人間は煩悩と欲望にまみれた生き物で… わたしという人間は、どこまで欲どおしいのか? 自分という人間の執着心を追求すると、恥ずかしさのあまり悶死しそうだ。
小さなモノ・可愛いモノ・珍しいモノ・キラキラ光るモノ・地蔵・仏像… 見るとムラムラ欲しくなってしまうので、見ないようにしている。(笑)
己の執着心は、どこまで削ぎ落とせるか? 無駄なコトだとうつろに思ってみても、どこか逆らいたい気もする。 反対に… 生きることに執着しないということは、天寿をまっとうできないということ。 それはそれで、ジレンマだ。
ともかく私が滅びゆく時… 執着するモノを持たないでいると、また執着されないでいると、あっさりと次の世へ旅立てそうな気がする。 執着するモノがあると足枷になっちゃうよ…と考えてもみたり。(笑)
それにしても、より人間らしい生活を送るには最低限の物資なんかが必要だ。
☆食べないと死んじゃうし… ☆着たきりスズメというわけにもいかない…( ´-`)チュンチュン
そんなわけで… 私が愛用するのはスーパーの特売コーナー・割引時間帯。 注意するのは【安物買いの銭失い】にならないことだけ。 ドリップのぐずぐずに出た魚類・肉類は買わない方がましだし。 時間の境目を挟んで同じ製品が割り引かれるのは非常に微妙で… 割引直後の製品と割り引かれる前の製品と、時差が広がるごとにお得感は増えるが製品の劣化も広がる。びみょう、スゴク微妙。(笑)
ん〜まぁ、多少、高級でもホンの少し口に入れば(味見程度で)味覚好奇心は満たされるわけだから、要するに【美味しいものを少しずつ…】でいいんではないか。 私はエンゲル係数からして、そうであって… 衣類も殆どが貰い物かUSED・リサイクルでまかなう。 本は殆どが古本屋さん。消耗品費にお金をかけることは空しいと常々考えているが、他で浪費してたら世話ないや。いや、ほかで浪費するためにエンゲル係数などを削っていると言ってもよいかも。(笑)
そうして時間つぶしの合間に、ひさしぶり近所のスーパーに入っているツー○ンズという衣類のリサイクルショップを訪れてみた。 ここは上限が¥500で次が¥300、最安値が¥100。3つの値段しかないから明朗会計で助かる。季節の変わり目には¥100の半額セールというのをやっていて、その時は¥50でTシャツやブラウス・カーデガンやジャケット・スカート・パンツ類が買えてしまうので、すごい人でごった返す。
他の都道府県はどうだか知らないが、京都は条例でコインランドリーからドライ部門が消えた。(排水の関係らしい) ドライものはクリーニング屋さんに持って行くしかないのだが、うちとこは取りきれていない猫の毛が絡んでいたりするので、イヤミと小言を頂戴することになるのでなるべく行きたくない。(笑)
コート類をのけて、ドライものはツー○ンズで購入してからクリーニングに出さずに処分している。
どんなに執着して気に入った衣類であっても、消耗するしあきも来る。 その時々のお気に入りを着倒して処理していくのが私のスタンス。 もちろん、捨てきれずにいるものもある。 お尻の破れたジャージとか。(笑) 肌になじんだものは尚捨てがたい。
むかし・むかし… ファミレスでバイトしていた頃、キッチン部門のオバちゃんが更衣室で… 「この肌着な、脇が破れてるねんけど、なんか捨てられへんねん。」と脇をあげて破れたところを見せてくれたが、山盛りの脇毛に「うっ!」となった。(笑) 黒木香が流行る少し前。
今現在の私はセンギョウシュフだし… めかし込んで行く場所もない。 古着屋さんには足が遠くなっていたσ(^^) 私だが… ひさびさに寄ったら、いつもすれ違いで会えない店長さんがいた。
この女性は私より数歳上だが…苦労人で働き者で…手が、色白のお手々がデニムの藍色に染まっている。(古着から着色しちゃうんだよね) いろいろあったようで婚家を出て、一人暮らししているそう。 古着屋さんは依託されて働いているので正社員ではなく、そのため、休みがとりにくいらしい。 店長さんはスーパーの休みにあわせて、年に1・2度しかお休みがない。…というのを問わず語りに聞いた。
また、店舗が広く防犯カメラもついてないので万引きが多いとのこと。 高くてもわずか¥500の衣類を万引きするなよぅ!と、私は情けなさにかられるが… 「そんな人は、いつかどこかで損しはると思ってるんです。」店長さんは静かに言った。 なかなかできた人間で、私は秘かにファンだった。
そうして久しぶりにあった店長さんの脇には宝塚男役ばりのショートカットの派手なオバハンが! 今時のギャルもいる! いぶかしげに思っていると、ギャルの方は娘さんらしい。驚いた。あんな立派なおぜうさんが居るなんて!
そうして…宝塚男役をさし示し… 「今、下着の先生が来てはるねけど、一緒に話し聞いてみませんか?」と店長さんが言った。
まさか?! 「ほ、補正下着?」おそるおそる尋ねてみると、店長さんはあっさり「そう♪」「でもヘンなのじゃないよ。」
「ヘンなのじゃない!」と店長さんはしきりにゆった。 ((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル …
「ごめんネ。わたし、身体を締め付けるのは苦手なの。」
冬や出かける時は仕方なく靴下をはくが… 野生児の私は、「パンスト」「ガードル」「らじゃーブラジャー」のたぐいは息苦しいというか、なんていうか皮膚呼吸ができないような気がして、家ではスグにとってしまう。
万有引力に逆らってダレダレになってもいいや…と開き直り…。
さて、補正下着商法には何度もひっぱり込まれそうになったものだ。 あの手の商法は解散しても倒産しても元従業員が簡単に起業してしまう。
そうして…「肩こりが治る」だの「ボディラインが整う」だの「綺麗になる」だの「痩せる」だの…セールストークもあまり変わりない。 昨年後半に新・特定商取引法が施行されたが、法の目をくぐる策はより周到に狡猾に練られていることだろう。
補正下着効果により(補正下着をつけた時だけ)… 乳が数センチアップしたところで私の人生には、なんら影響がないように感じる。 尻が数センチアップしたら例えば「とてつもない幸運が舞い込んでくる。」というのなら、多少の息苦しさを我慢してもガードル履いてみようか。(笑) 逆にサカリのついた♂が寄って来たりしたら、邪魔だろう。(そんな奇特なやつはおらん・笑)
知人はわずか数万円のマージンのために友人を失った。 「人をみたらカモ」と思ってしまう意識は、宗教の勧誘にしろ・商売にしろ…根底は大差ないように思われる。
そこに「あなたのため」とか「世界のため」とか「平和のため」とか果ては「人類のため」とか大義名分が付随してくるわけだが…
回り回って「私のため♪」つまりはイコールで「私利私欲」に結ばれていることが大半のようだが、どうだろう。
誰だって幸せになりたい。 お金はたくさんあったことにこしたことはない。
だけどね…
「他人の不幸の上に自分の幸せを築けはしないんだよ。」
そんなコトを一人ごちながら、古着屋さんをあとにする。
お話ししている限り… 気さくで優しく素直な店長さんだし、私は今でも彼女のそーいった面が大好きだ。 様子を窺っていると、その宝塚男役のことをツユとも疑っていないし、逆に心酔しているようだった。
男役は、まっきんきんの金髪でどうらんのような濃い化粧と香水… 電卓片手に何か歩合のことだろう…店長さんに一生懸命説明していた。 どこから見ても怪しさ満開の男役だのに、店長さんは洗脳されてしまっているんだろうか…。
店長さんが… 早く冷静になれる日が来ると良いな。 存外、それはそれで彼女は幸せなのかも知れない。
そっと遠くから見守るしかないのが、はがゆい。
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