さぁ、いよいよ向こうのご両親に初お目見えです。
その数日前… 「いやだなぁ、キンチョウするなぁ。( -.-) =зフウー」なんて、叔母を前に一人ごちていると、しきりに着物での訪問を勧められる。
いやですよ、着物なんて仰々しいし、ただでさえ緊張のあまり息苦しくなりそうな予感なのに、輪をかけて苦しい服装でいかなくてもいいではないですか。 和装はすでに婚礼写真の数時間で懲りていて、あの時は最後の方には気絶しそうだった。なんとか気合いで乗り切ったのよー。 なんどとなく堅く堅く辞退したんだけども、叔母の意志は固い。
叔母は、正確には亡くなった私の父親の弟の嫁にあたる。 父親が生きていた頃はよく借金の申し込みなんかに来ていたが、父が亡くなってからはなんとなく疎遠になった。
…というような事を別に責める気はさらさらない。 母が寡婦になった以上、無い袖は振れないし、もともと血縁関係のない母と叔父とは親戚づきあいする理由もないからだ。 いがみ合っているわけでもなし、いざ事がおこれば歩み寄れるスタンスを持つのが親戚かなと思う。
で… この何年も疎遠であった叔父夫婦と交流するようになった、悲しいきっかけがあったわけだが、叔母の心情を察するとむげに好意を断れない。
押し問答のすえ、着付けてもらうことになった着物が上記の訪問着です。
髪型は、おばの好みでおばん臭くなった。(しゃれ)
電車でとなり駅に済む叔父夫妻の家で着付けて貰い、主人の迎えをまった。
たいていは時間に正確な彼がやってこない。 電話したら、寝ていた。(その少し前から風邪気味だった) 彼が実家に行きたくないのは見え見えなんだけど、いつまでも先送りにしてはおけないし、男ならキチンと筋を通さねばね。
結局、彼の実家に着いたのは約束の時間を少し過ぎてから。 舅姑は、着物の着付に手間取って時間に遅れたとおもっているだろう。
まったくプレッシャーがきついと、免疫性を失って普段めったにひかない風邪をひくのが彼の特性だ。 風邪が治ったらたっぷり仕返ししてやろう。
玄関チャイムにより現れた彼の母は「はじめまして。」と言った。
私「おかあさん、実は何年か前に、百円ショップでお会いしています。だから二度目ましてです。(笑)」
義母「え〜?あの時から、ずいぶん、経つよー。」
私「はい、おつきあい10年目の節目として入籍させていただきました。事後報告でごめんなさい。」言下に(10年もほったらかしにしておきやがって)という恨みが少しにじみ出てしまったが、姑は天真爛漫な性格なので気づいていないようだった。
姑は私の着物姿をみてたいそうに思ったみたい。
私以外、舅姑も主人も皆、ジーパン姿だった。
シーズンだったので、カニをごちそうになったのだが、私はカニをむくのが非常に苦手。 いつも主人にむいて貰っているのに、横目で訴えても彼は、自分のカニをむくのに熱中するばかりで、こちらは眼中にないようだ。
彼が、あまりゴボゴボ窒息しそうな咳をするので予定より早くおいとました。
案ずるよりは産むが易しのことわざ通り、初対面は意外と気さくなご両親で私の心配は杞憂に終わった。
やはり、現況は主人であります。
彼の実家を訪問する前、電話で驚きとともにこちらの身勝手を責めるような口調の姑に私は言った。
「何度か、○○さん(主人の名前)に、そちらに寄せて貰うように頼んだんですけど、あかんかったんです。なんでかわかりません。私、目は二つやし、ハナも口も一つずつ…おかしいところはありません。(笑)」
しいて難をいえば、姉さん女房なことか。
年齢のことを舅から尋ねられたけれど笑って誤魔化した。 誤魔化しきれるまで、誤魔化しておこうと思う。年配の方にあまり刺激は与えられない。
その後、姑のママさんバレーチームにも(年齢を)激しくつっこまれたけれど、つっぱねた。 歳のことは、ガタガタゆうな!10年前は10歳分若かったんぢゃーい!(ー'`ーメ) ←心の声
その時の攻防は、のちの日記に書きます。
つづく
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