今年の春一番は、私の頭上に夕べ吹いた。(…と勝手に思っている。)
強烈な風雨が電線を玩んでいた。
夜半、何度も目を覚まし… いろんなことを考えると、なんとなく、憂鬱になる。
憂鬱は、雨が流し去ってくれるわけでもなく…
コップに溜まった澱のように、心の襞にゆるりゆるり染み入る。
振り払う代わりに、情念を容れよう…。
記憶の中のあなたを再現。
薄いけれども確かな稜線を辿ると意志の強い顎が現れる。
どんなしっかりした顔つきの女性だって、男性の骨格とは違う。 土台が違う。
顴骨から顎にかけてのラインが、一番オトコを感じるところ…。
そっとクチビル滑らすから… 野生の牙剥きだして、私の頭のてっぺんからつま先までかみ砕いて欲しい…。
スッカリ同化シタイ二人…。
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