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HELEN&HEAVEN
Helen
MAIL

2002年05月03日(金)
シネマ・スクリーン

うつろな時、意識は、あちこちに移動しやすい。

− 今頃、あなたは何をしているのでしょう。−

ふと、現実から離れてしまう。


タマネギをたて半分に切って、スライスし、みじん切りにうつる・・。

女性には、特有の“母性”というものがあるから、時々、やっかい。

− 栄養は、ちゃんと足りてるんだろうか。−

そんなことは、きっと大きなお世話なのでしょうけれど。

拭いても拭いても滲み出ててくる涙は、タマネギのせいではない。


想像の海で泳ぐ、わたしの中のあなたは、いつでも優しいし、綺麗なままなのです。

現実は・・・?

ちょっと、違う。

お互い加齢は容赦なく忍び寄るし、感情の起伏もある。

だけれど、現実に対峙しなければ、スクリーンに居続けることができる。

そうやって、後ろを向いたままむきあって、時は流れて行こうとも、それはそれで、かまわない。

そう、思えるあいだは、心に余裕があるのです。。。

そのうち、情念のほむらをむらむら燃やしたくなって、いけない賭に出てしまうかもしれない。。

いけない賭にでることは、わたくしの悪い癖であって、それで今まで笑いながらコケて来た。

わたしの中には、まだ、ぎりぎり感が生まれてこないんです。

いつまでも、夢みていたい。
いつまでも、夢みることは、不可能だとわかってはいても。

点と点が結ばれて、いつか線になる頃に、物語は静かな終焉をむかえるのでしょうか。